アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

寝パール…

2017年10月22日 | Weblog
 前回は、オチでもないダジャレでもない、「寝パール」というワケが分からない締めくくりをしてしまいました。フォロワー数名から、「しばらくぶりに書いたと思ったら、締めが、寝パールかよ?なんなんだ!?」という、苦情を頂戴いたしました。おっと、見栄をはってしまいました。苦情は1件だけでした。

 実は、カトマンズに到着し、ホテルへ入ったのが午前0時という単純な話じゃなかったのです。どんな様子だったかといいますと・・・
 さて、カトマンズに到着。飛行機に預けた荷物を受け取りに、荷物が出てくるヘルトコンベアーのところへ行きました。カトマンズ空港の荷物が出てくるベルトコンベアーは、3箇所。
 不思議なことに、「クアラルンプールから着いたのだが、荷物は何番から出てくるのかね?」と、空港職員にたずねても、「うーん、分かんねえなあ。自分で荷物を見りゃ、わかるべさ」…オイオイ、ネパール、しっかりしろよ。
 たまたま、乗ってきた飛行機のクルーも荷物を受け取るべく、待っていたので、「何番から荷物が出てくるの?」と、尋ねると…
 「それは、私らには分からない。3箇所のうちのどれかだろ。私は、3番に賭けてるけどね。アハハ。この国で、そんな面倒なことを問うのは野暮だよ」…これだもんね!そうゆう了見だから出発が遅れる!クルーに当たってもしょうがないけどね。

 トランクを待つ事、20分経ち、30分経ち・・・あれれ?ベルトコンベアーが止まっちゃった!時刻は23時半。職員のみなさん、帰りはじめた!ト、ト、トランクは?
 「もう全て降ろしたよ。なぬ?オマエラのトランクが出てこないって?そんなこと、オラの知ったこっちゃない!もう勤務時間が終わったから帰る」
 帰りそびれていた職員を取り囲み、事情を調べさせたところ…
 「トランクは、クアラルンプールに積み忘れてあることが分かった。クアラルンプール→カトマンズは、1日1便なので、明日の同時刻の便でカトマンズに着く」
 「明日・明後日は、ポカラへ行っているから、トランクを受け取りに来られない」
 「それは、オマエラの都合。オラの知ったこっちゃない」
 「と、いうことは、ポカラからカトマンズに戻ってから…つまり4日後でなければ着替えも出来ない、ヒゲも剃れない、パンツは4日間はきっぱなし…。一番困るのは、薬だ。私は17種類の薬を馬のように飲んでいる重病人(コレ、ホント自虐的だから、言いたくないが、このようなときには主張しなけりゃね)だ。薬がなければ急死はしないが、痛みで歩行すら困難になるんだ」
 どう訴えても、通じる相手ではなかった。もっとも、一社員が「その荷物につきまして、このようにいたします」などと、言えるはずもないのだが。

 で、ホテル入った。歯磨きも出来ない。着替え?だからそういうものは全てトランクの中。パジャマ?もちろんトランクの中。パジャマを手荷物にして機内へ持ち込む奴はいない。
 成田を発ったそのままの服装でベッドに。着の身着のままで寝るのは、インド旅行以来。インドでもトランクが着かなかったのかって?インドのブータン門のある田舎町のホテルでしたが、ベッドが臭くて、汚くて、湿っていて…。汚いのも臭いのも得意な私ですら、パジャマに着替えて寝る気分になれなかった。

 まっ、そんなわけで、ネパールの初日は、「寝パール」という意味不明のフレーズが口をついて出たという次第です。