アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

逆恨みから裁判員を守るために

2009年05月27日 | Weblog
若い女性職員から、「証言のために法廷へ行かなければならないので、一緒に来てもらえないか」と頼まれたことがありました。アメリカでの話です。裁判で証言した帰りに、逆恨みで相手側から襲われる事件が頻発しておりましたので、かなり怯えておりました。友達が尻込みしたのかどうか不明でしたが、私に護衛(?)を依頼してきたのです。私は、銃をもっておらず、護衛が務まるかどうかは正直いって自信がなかったです。200ドル出せば、拳銃が買えたので、「買っておけば良かった」と後悔したものでした。ナイフも持っておらず、筆箱に入っていた肥後守(ひごのかみ)では、武器になりそうもなく、とにかく手ぶらで同行しました。その裁判、結局相手側が出廷してこなかったため行われず、私としては大いに安堵したものでした。撃たれないまでも、ナイフで斬りつけられることは覚悟していましたから。

 いよいよ始まった「裁判員制度」、心配なのは、逆恨みです。黒羽刑務所の事件と、中央大学教授刺殺事件…どちらも逆恨み。黒羽刑務所事件は、出所する男が、見送りした刑務官(3人)に因縁をつけて殴った。理由は、男が服役中に切った爪をくるんだティッシュペーパーを没収された(?)から…。罪を犯すような人は、何にでも因縁をつける。「切った爪を返せ」と因縁をつけて殴る蹴るの暴行に及ぶのですから。善良な市民である裁判員にだって、いくらでも因縁つけますから。

 中央大学教授刺殺事件の容疑者は、「思い込みが激しい人物」だという。思いこみで刺されてはたまりません。卒論の指導をしてくれて、無事卒業させてくれた教授に対してさえ殺意を抱くのですから、自分を有罪にした裁判員に対しては、当然殺意を抱くでしょう。この容疑者の裁判…裁判員制度で行われる予定…。と、いうことは…。

 裁判員制度で選ばれた裁判員…裁判の時、鞍馬天狗のような頭巾をかぶりませんよね?つまり、顔は丸見え。傍聴者は、「あ、蔵作り通りの、玉ちゃんが裁判員だ!」など、分かってしまいます。被告、被告の家族、被告の支援者にも分かられてしまいます。

 「顔を知られても、個々の裁判員がどのような判決を出したかは分からない(刑事訴訟法第七十条「評議の秘密」)から、逆恨みされないんじゃないか」だって?あのね、不安を煽るつもりはありませんが、逆恨みする奴に、判断力などないのです。どの裁判員の考えが、ドーノコーノなどは一切関係なし。裁判員全員が恨みの対象。
 「現在の裁判は、裁判長、裁判員の氏名は公開。証人についても公判廷で住所氏名、職業を明示しています。それら裁判員や証人が襲われる事件は皆無ではありませんが、頻発しているものでもない」…おいおい!頻発されてはたまりませんが、1件でも起こってはならないでしょう。逆恨み事件は少ないから、まあ放置しておいていいでしょうってことはないでしょうがぁ!

 当然対策は考えているんだろうねって?もちろんです。
1 裁判員の個人情報は公開しない(これは、決まっていることです) 
2 法廷で裁判員は、「KKK」のような覆面を着用する(顔を知られないため)
3 裁判員は、発言する場面がある場合、ボイスチェンジ出来る機器を通すこと(声を知られないために)
4 裁判所の帰途、個人を特定されないように、エキストラに紛れて出ること

 まあ、このぐらいしておけば、逆恨みの被害を受けずに済みますでしょう。

コメントを投稿