変通星の良い面と悪い面・・・傷官星

「傷官」は、日干から生じられ、陰陽を異にする変通星です。
人間で例えるならハイティーンの年代です。
ハイティーンの年代は、感受性が強く、理想を求める傾向があります。
子供ではありませんが、大人にもなりきってはいません。
ですから、世の中の矛盾に敏感で、時には反発したり落胆したりする場合が多くあります。
一昔前の学生運動等も、傷官の特徴かもしれませんね。
｛傷官には文字通り官（社会）を傷つける意味もあります｝。
官には社会とか夫という意味がありますので、強い傷官を持つ場合には、男性の場合は、社会（仕事）に傷が入る暗示もあり、女性の場合には、夫に傷が入る暗示もあります。
しかし、命式中に確りした印星（印綬・偏印）があり、その傷官を上手にコントロールしている場合や、財星で、傷官の気を上手く抜いている場合は、傷官の悪さは出にくいと思います。
それどころか、傷官と印星とが絶妙に上手く並ぶと、「印綬傷官格」といって普通の人よりも才能に恵まれる場合が多くなりますし、傷官と財星とが共に並ぶと、財運や商才を生じる命式となる場合もあります。…この場合は、四柱全体のバランスがとても重要です。
傷官の良い面が生ずれば、才能や・財運に恵まれますが、悪い面が生じる場合には、神経質になり過ぎたり、問題を生ずる場合もあります。


傷官の特徴は感受性と特殊才能のです。そして、その象意には、焦燥・闘争・破壊・感覚・感情・気位・怪我・事故・裁判などがあります。…傷官には「刃物」の様な意味があります。
刃物も上手に使えば、とても役にたちます。しかし、悪く使えば、様々な問題が生じます。
傷官をコントロールするのは、印星と財星です…
印星には理性（教育）という意味があり、財星には家庭性や優しさという意味があります。
傷官を持ったお子さんがいる場合には、愛情（財星）溢れる環境の土台に、正しい真理（印綬）で教育すると、傷官の持つ良さが引き出されると思います。

傷官という変通星で気をつけること。
・傷官の十二運に沐浴や帝旺が付く場合。
・強い傷官が並んだり、五行に傷官が固まる場合。
・日干：土（戊・己）の場合は、金の傷官となります。金の傷官で、その傷官を抑える財星や印星が無く、官星を強く剋する場合。

※最終的には命式全体を観る必要がありますが…？

新栄堂


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