前回、「ろんぐらいぁず!」という漫画に触発されて、日本国道最高地点に登ってきましたが、もう一か所、気になるところがあります。
自転車で登れる日本で一番高いところ、畳平です。
長野県と岐阜県の県境で、長野から登って岐阜に抜けたいところですが、岐阜側の乗鞍スカイラインは通行止めになっています。
となると往復することになるので、「ろんぐらいぁず!」の亜美たちと同じように麓の駐車場まで車で行って、チャレンジすることにしました。
夜、愛車セレナに愛車BROMPTONを乗せて出発です。
セレナは新型に乗り換える予定なので、セレナとはこれが最後の遠出です。
名神高速道路から中央道に入って、長野道の松本ICで降りて地道を走って、三本滝駐車場を目指します。
「ろんぐらいぁず!」の亜美たちは乗鞍観光センターからスタートしたのですが、亜美は19歳、僕は59歳なので、ハンディをもらってマイカー規制の起点となる三本滝ゲートの傍の三本滝駐車場からスタートします。
乗鞍観光センターから三本滝駐車場までは、車のエンジンが唸るぐらいの急坂です。
三本滝駐車場をスタートにしてよかった。
三本滝駐車場に到着したのは1:30、真っ暗です。
見上げると満天の星空で、天の川が見えました。
でも、思ったよりも寒く、念のためと持ってきた毛布にくるまって仮眠をとりました。
翌朝、BROMPTONを展開して、出発の準備です。
さあ、登り切ることができるでしょうか。
三本滝のゲートをくぐろうとすると、募金箱がありました。
ちらっと千円札が見えたので、僕も踏ん抜して千円札を投入しました。
乗鞍エコラインは、走り始めるとすぐに激坂です。
チェーンリングを33Tに交換したおかげで何とか踏むことができます。
激坂と格闘していると、ロードバイクに抜かされました。
一番にゲートをくぐって、畳平に一番乗りの目論みは泡と消えました。
1kmほど登ったところで、三本滝駐車場に止めてるセレナを見下ろすことができました。
ここまで登るのに、2回ほど休憩しています。
GPSが右に曲がれと指示を出します。
ETREXさん、いくらなんでもこの道はBROMPTONでは無理でしょう。
ナビを無視して、乗鞍エコラインを登っていきます。
ロードバイクに乗った女性が「ミニベロですごいですね」と驚きながら僕を抜かしていきました。
「ろんぐらいぁず!」の紗希みたいな人です。
観光バスも抜かしていきます。
曲がり角であんなのがきたら怖いでしょうね。
「ろんぐらいぁず!」にも描かれていた通り、コーナの内側はすごい斜度です。
対向車が来ないことを確認して、大回りしていきます。
雲が広がってきて、ガスも出ています。
雨が降らなければ良いのですが。
位ヶ原山荘に到着しました。
標高2,350mです。
僕のBROMPTON、最高標高を更新です。
山荘の中に入ると、「ろんぐらいぁず!」の亜美がいました。
僕も亜美と同じ、おしるこを注文しました。
甘いおしるこは体の疲れを癒し、お餅が体の中でエネルギーに変わります。
位ヶ原のおトイレは有料です。
乗鞍エコラインを登るときは、100円玉を忘れないように。
一息ついて位ヶ原山荘を出て山を見上げると、頂の近くを線が横切っています。
あそこまで登らないといけないのか。
いや、もっと高い所まで登らないといけないかも。
位ヶ原山荘から少し登ると、森林限界を超えたのか高木が少なくなり、視界が開けてきました。
標高が高くなって空気が薄くなってきたのか、少しでも無理をすると息苦しくなって動悸が激しくなります。
高山病にならないように苦しくなったら休憩して深呼吸して、血中酸素濃度を下げないように登ります。
山の中腹に、白い雪渓が見えてきました。
大雪渓に到着。
スキーを楽しんでいる人がいました。
そういえば、長い間スキーをしていないぁ。
観光バスから降りてきた青いジャージを着た中学生が、列を組んで山を登っていきます。
下界を見下ろすと、今まで登ってきた道が見えます。
この風景がヒルクライムの醍醐味ですね。
下ってきた登山者に聞くと、畳平まであと標高100mぐらい、山の稜線のへこんだところだそうです。
あと、もう少し。
稜線を越えると、岐阜県の看板が現れました。
BROMPTON、40個目の都道府県に突入です。
県境を越えてすぐのところに「標高2716mのバス停」がありました。
自転車で登れる日本で一番高いところに到着!
今、日本国内に僕のBROMPTONより高い所にいるBROMPTONはいないはずです(笑)
畳平の鶴ヶ池が綺麗見えます。
天気が良くて、最高です。
畳平まで13.8km、到着が10:4なので3時間49分で到着しました。
平均速度3.6km/hです。
日本国道最高地点は平均速度5.1km/hで登ったので、やっぱり乗鞍エコラインの方が厳しかったです。
岐阜県側の乗鞍スカイラインは、災害のため閉鎖されていました。
少し下って、畳平に到着。
銀嶺荘で到着証明書を購入しました。
バスターミナルでお蕎麦とかき揚げ丼を食べてエネルギーを補給して、乗鞍エコラインを下ろうとすると、ガスがあがってきました。
早めに到着していてよかったです。
ガスって綺麗な風景が見れなかったら悲しいですもんね。
再び長野県に突入。
岐阜県には数百メートルしか踏み込んでいませんでした。
はるか下に位ヶ原山荘の屋根が見えます。
ここから一気に下りたいところですが、そうもいきません。
ブレーキが焼けて、制動がおかしくなってきます。
位ヶ原山荘の前で、「ろんぐらいぁず!」の亜美たちが水浴びをした湧水があったのでタオルを濡らし、リムを濡らして冷やしてみました。
でも、あんまり効果がありません。
休み休み降りてきて、ようやく三本滝ゲートに到着しました。
セレナと対面。
無事に自転車で行ける日本で一番高いところを走破することができました。
GPSのデータです。
134日目
走行距離 29.8km(GPS計測)
総走行距離 12,696.6km
出発時間 06:15 (三本滝駐車場)
10:04 (畳平)
到着時間 11:55 (三本滝駐車場)
走行時間 5時間40分
平均速度 5.3km/h