花いちもんめ

１匁（もんめ）というのは１貫の１０００分の１。１目１銭。
重さにして３．７５ｇ。価値にして小判１両の６０分の１。１文目の銭１文。

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花いちもんめは子どもの遊び。二組に分かれて、歌を歌いながら、じゃんけんをする。勝った方が相手方のこどもを呼び寄せる。好きな子どもの名前を呼んで呼び寄せて、こちら側の味方につける。勝って嬉しや花いちもんめ、負けて悔しや花いちもんめとやり交わす。

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もうそんな遊びはしなくなってしまったことだろう。花を１匁摘んできてもほしいような相手方は、もういないのだ。３．７５ｋｇになるほどの花片というのはそうそう摘めない。サザンカであれば、何枚の花片だろう。運動場いっぱいに散り敷いたサザンカに匹敵するだろうか。

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木枯らしが吹いて寒いゆうぐれに、あの子がほしくて花片を１匁集めている男の子女の子が、いまもいてほしいものである。