生きているうちしか句を作れない。
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作らなくたっていいのだが。
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句の中に情がある。
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人間の情に、あたたまりたくなる。
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風景が、そうしないでいると、知らん顔をしてしまうのだ。
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なんだか、関係を作っておきたくなる。
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句を作って風景に触れてみる。
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その手触りで、生きている感覚を確かめようとする。
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句にはヘタとウマイがある。
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相手に伝わらない句がヘタの句である。相手にするすると伝わって電流が流れ込むのがウマイの句である。
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結局は、交流を欲しがっているのだろう。風景との交流と読者との交流を。
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手と手ですべてのいのちと触れ合いたいのだろう、とどのつまり。
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蟷螂の斧をかざして我を止む 山鳩暮風
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