1
五濁悪事の有情の
選択本願信ずれば
不可称不可説不可思議の
功徳は行者の身にみてり
浄土真宗経典 「和讃」より
2
有情(うじょう)は、いのちある者、衆生に同じ。有情は苦悩の娑婆国土の、悪世に暮らして悪事を繰り返し、五濁に陥る。
五濁は、劫濁(こうじょく)、見濁(けんじょく)、煩悩濁(ぼんのうじょく)、衆生濁(しゅじょうじょく)、命濁(みょうじょく)。こうして悪世が深まって、末世になる。
劫濁:飢饉、悪疫、戦争などの時代の汚れ。
衆生濁:心身が衰えて病んで苦しみから逃れられなくなる濁り。
煩悩濁:愛欲の濁り。争って欲しがって奔走する。
見濁:誤った思想やイデオロギーに翻弄される濁り。
命濁:寿命が日々に短くなって心配が絶えなくなる濁り。
4
選択本願;阿弥陀仏が選ばれた四十八の衆生救済の願い。この願いが実現する功徳によって悪世の衆生が救済されて行く。ここで回転が起こる。悪世が悪世でなくなって行く。明るい未来が開かれていく。
5
不可称;名付けられない。捉えようがない。不可説:説明がつかない。不可思議;人間の思議が遠く及ばない。理由がつかない。
6
功徳;阿弥陀仏の願いが実現して、その利益を悪世の悪衆生が拝受した結果の、人間歓喜。
行者:信の行をする者。
7
人間の推察くらいではどうしてだか理由がつかないが、五濁悪世の悪衆生が、阿弥陀仏の本願に出会って、その結果の功徳を独り占めにして、現世で感涙歓喜をするのだ。ぼろぼろに涙をこぼして、我が身に生きる勇気を満たしていく。
8
五濁悪事の悪世末世も、こうなれば、光に輝いて来るというものだ。
9
トランプ王がイランを攻撃した。悪事悪世だ。不正義が正義に変貌して押しつけられていく時代に、われわれ有情は生きている。死にまでは生きている。だが此処は地獄の様相を呈しながら、此処は阿弥陀仏の救済の現場でもある。救いがある。救いを信じたい。
10
五濁悪世を生きて、生き抜いて、最後にはわれわれは浄土往生、往生成仏をします。阿弥陀仏の功徳のまっただ中に進んで行きます。
11
阿弥陀仏は仏さまです。仏さまの功徳が、悪人のわたしに届いています。信の功徳塗(まみ)れになっています。地上には山があり川があり海があり、星があり、衆生の眼が開いていて、そのどれもに光が溢れています。
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この解釈は、ほんものではありません。浅知恵のお爺さんの独自でっちあげ解釈です。こうであったらいいなあというだけです。世界は悪世界でもいろいろに解釈することが許されています。
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