ダリアとイヌタデ

庭の片隅にダリアが咲いた。真っ赤だ。テニスボール大。早朝の草取り作業中にあやまって摘んでしまった。ぽとりと落ちたところを拾い上げて来て、ガラスの丸い食器に盛って、キッチンのテーブルに飾ってみた。朝ご飯を口に入れていてもついつい目にとまる。目がハッとして、口の動きが止まってしまう。あまりにも華やかで美しいからだ。抜いたイヌタデも茎ごと切って、これは仏壇の花立てに立てる。仏界の住人に見てもらう。「この素朴な花もなかなか趣きがあるぞ」などと讃歎の声が聞こえて来そうだ。