寒いな。いま明け方の5時をちょっと回ったところ。もう眠れそうにない。お布団から出て炬燵に入って温まる。セーターとジャンパーを重ねた。やだな、それでも鼻水が出る。
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夢ばかり見ている。それも若い頃の。働いていた職場のこと。うまくいったこと、いかなかったこと。得意顔とその反対のみじめ顔が同時にならぶ。退職後は全面撤退して、没交渉になった。
懐かしいんだろうな。夢の世界に浸っているなんて。活動が支持されていた頃はよかったが、最後は不支持で、引いた。引いたんだから、振り向かなくていいだろうに。昔を懐かしがっているみたい。
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昨日は夕方4時から、赤玉葱の苗50株と極早生100株を畑に植え付けた。玉葱専用の肥料と有機石灰を施して。ふかふかに耕して。畝を作って、1列7株ずつ丁寧に列べて植え付けた。風呂場に使う丸椅子に座ってそれを移動させながらだから、時間がかかった。
今日もしお天気になればまた外に出よう。今度は庭に出て、一重咲きのアネモネと鉄砲百合とチューリップの球根を植え付けよう。チューリップは赤が15球、黄色が10球、紫と白がそれぞれ5球。1球が42円、かなりの大玉だった。
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こんな暮らしをしている。終日ずっと一人遊びの、侘び暮らしだ。相手をしてくれるのはときおり土の中から出て来る蚯蚓(みみず)さんくらいなもんだ。蚯蚓さんは、耕す僕の小さな鍬先で掘り起こされてご登場になる。全身をくねらせて抗議する蚯蚓さんに、僕はごめんねを言う。そしてまた土の中に帰してあげる。
夕食が済んでから干し柿作りを始めた。台所のフロアーに座り込んで、渋柿の皮剥きをした。包丁を使って巧みに皮を剥く。これを1本の縄(ビニール紐)に12個ずつ結び付けて、ベランダの竹の棒に吊す作業だ。7本が吊された。渋柿の渋が両手の手の平にべったりくっついている。
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さぶろう、おまへ寂しくはないか。そんな暮らしをしていて。へえ。寂しいよ。それでもそれで行くしかない。我が儘者の我が儘がますます昂じているので、人とはつきあえない。なにしろもはや協調性が0である。息を合わせることができないので、相手をしてくださる方が居ても、ただただご迷惑をおかけするだけだろう。