のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

コンピューター

2008年09月09日 | 日記・エッセイ・コラム

 コンピューターをいじっていると、ヒトの脳や社会について発見することがあります。

 最近、雷の停電の影響なのか、パソコンをクラッシュさせてしまい再インストールする羽目になりました。外見はなんでもないけれど、中身が壊れている。これってもしかしたらパソコンの「記憶喪失」では?と、再インストールの長い時間に余計なことを考えながら過ごしました。

 パソコンの電源を落とすときに出てくる、「設定を保存しています」の画面を眺めながら、もしかして私たちが夜寝るときにも、脳は「設定を保存しています」で、翌朝起きた時に前夜の記憶の設定からの継続が始まる。なんてことを徒然に考えながら再インストール作業をしました。

 ある朝起きたら、前日の設定が保存されておらず、出荷時に設定されていた自分の脳。などと想像すると面白いもので、認知症などもこの類かもしれません。

 カフカの「変身」はある朝起きたら自分が巨大な虫になっていた話で、これだって、自分の脳の認識の問題だから、自分の脳が自分を「虫」だと判断していれば成り立つ話。
 そういえば、コンピューター用語の「バグ」は「虫」と言う意味でした。

 私が子供の頃、オートバイで転倒して重度の記憶喪失になった人を見たことがあります。テレビのドラマに出てくるような都合の良い記憶喪失ではなく、言葉まで忘れてしまった人で、言葉を教えることからリハビリをしていました。
 今で言うなら再インストール?

 歳をとると物忘れが激しくなるのは、ハードディスクが劣化したからだけではなく、記憶容量を超えてしまえば、必要の無いデータを削除して違うデータを入れるか、一時メモリーに記憶データを置いているから、電源が切れるとデータが消える?

 こんなばかばかしいことを考えながらソフトをインストールする時間をつぶしました。

コメント
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