新しい子猫たち No.１６８５

話は戻って　彼とココシロが陽太親衛隊の奴の家に持参した　ローストビーフ　は　冶部ホテルのレストラン　が作った　ローストビーフ　と香奈の家の隣のレストランの作ったローストビーフ　と言う２種類あった


彼と云うかココシロが　彼の家の地下一階に来ている　コックさんに頼んだ。ただこのコックさんは　もう一度食べ比べる　らしい　と受け取り、その事も付け加えた。香奈の家の隣のレストランの肉料理担当のシェフは　吟味の上に吟味を重ねた、色々な工夫も進んでいた。


このシェフも　元々は冶部ホテルのレストランにいた事もあり、正々堂々と競争したいと思い、治部ホテルのレストランの肉料理担当のシェフにもその旨を伝えていた。


単純なローストビーフとは云え、日本の肉料理については　一二を争うシェフたちが自分で吟味をしたものになった。普通は大抵　弟子たちが作るのであったが、この時はシェフ自ら吟味しながら作った。牛肉もこの二つのレストランにあった、飛び切りの肉で作った。

新しい子猫たち No.１６８４

陽太親衛隊の奴と奥さん　は絵にかいたような　良家の子女。ボンボンとお嬢さんと云っても良かった。頭も良くて　それぞれいい学校を出ていて、しかも善人、情けもある。ただ　色々な現実に対応する力が弱い。陽太親衛隊の奴は　リトルホワイトから前科者更生組織から更生しようとする人たちを受け入れて　多様な人たちを知って　更生を支援する間に自分も成長してきた


ただ奥さんは元々資産家の娘　学校はお嬢さん学校、旦那は地方の名門の出で且つ優等生で人畜無害と云うかいい男だった。彼女は規格外の人が世の中にいると言う事を実感していなかった


二人の中には　一男一女の子供がいて、コレマタ　頭が良くて　素直な優等生だった。


ただ　二人は大学院生と大学生だったが　それぞれ恋人がいた。男の子の相手は　モデルの仕事をしていた。ちょっと露出も多い、奥さんはそれが気に入らない。女の子の相手は　ミュージシャン、恰好も派手　奥さんはそれも気に入らない。


家にいると揉めるので　旦那の陽太親衛隊の奴は学業が忙しいだろうと学校の近くに下宿させていた。家に帰ると奥さんと子供が喧嘩していたらやりきれない。二人の子供は限度を知っている筈とその点は自信を持っていた


ココシロと子猫はその点の事情も既に調査済みだった

新しい子猫たち No.１６８３

子猫が陽太親衛隊の奴に貰われてから　直ぐに　彼とココシロは　ソイツの家に行っていた


子猫が好きな　ローストビーフを手土産にしていた。敷地内を含む　前科者更生組織が持つタクシー会社の借り上げタクシーで。


ココシロは　ソイツの家が見たいと言ってついてきた。


実際にはソイツの家ではなく　奥さんの実家が所有していた家の一つで奥さんが貰った家で奥さんの家と云っても良かった。代々の奥さんの実家が所有していた屋敷の一つだったが今は奥さんの所有となっていた


東京都内にも関わらず、荘厳とした屋敷で庭も広い、小さい池まであった。ココシロはちらっと庭を見て微笑んでいた。ココシロが一時期いた、あの山と似ていたし、屋敷は可愛がってくれた爺さんの屋敷にも似ていた

新しい子猫たち No.１６８２

ココシロも彼と相談して　子猫は　陽太親衛隊の奴の家に行く事が決まった


ココシロファミリーの猫として　来る事はあっても　彼の家から出ていく事は初めてだった。ココシロファミリーの猫の維持費　と云うか　今の恵まれた環境を維持する金は膨大だった。猫たちがその維持費を稼いでいるのだが。


相手は国会議員　ココシロの調べでは　国会議員は地方の名門の出、奥さんは東京の旧家出身だったが、これだけ金がかかると言われては子猫が可哀そう　と彼は思った


子猫の生活費の当座の維持費として　まとまった金を渡すべきか　と　彼は　ココシロに相談した


ココシロはやんわりと言った。


ココシロが香奈の家の猫だったと判った時に、正人はこっそりと彼に　まとまった金を封筒にいれて　ココシロのために必要と思う時に使ってくれと　彼に渡した


彼はその時　ムー　としたが　ココシロが兎も角受け取れと言って、受け取ったが気が重たかった。その金は結局後述するキッカケで　そのままある人に渡したが、その時どれだけ　彼の心が軽くなったか。


金は大切だが　気持ちの問題もある　とココシロは彼を諭した。まして今回は相手はそれぞれ名門の出。


彼もその時の気持ちを思い出して　反省していた。あの時は　正人は人の気持ちが判らない、金持ちファミリーのボンボンに過ぎないと思ったが、正人の気持ちも少し判った。

新しい子猫たち No.１６８１

陽太親衛隊の奴は　奥さんも連れてきて　この子猫だと紹介した。奥さんも良家の子女がそのまま大きくなったような人で子猫も　この奥さんも気に入った。子猫は初対面なのに抱かれてみた。子猫は抱かれると　その人の心の中を感じ取れるのだった。本当にいい人だった。奥さんもナニか感じた。その時は判らなかったが単なる可愛い子猫と云うのではなかった。


ココシロは　色々と考えた。リトルホワイトの調査機関にも　コイツの身辺　資産などを調査させた。コイツも奥さんも　良家の子供がそのまま大きくなったよう人だった。リトルホワイトの色々なサポートも完全に生かしているとは言えない。政治家が自分の金を使いだすと金はいくらあっても足らない。


子猫もソイツの地盤とか選挙区の事も調べた。状況を整理して考察するのは元々得意。