傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

台湾ファンドリーTSMCの成功物語を視聴しアイリスオーヤマを連想(雑感)

2013-06-07 23:02:52 | ビジネス

6月7日、NHK・BS番組『島耕作のアジア立志伝「“下請け”が世界を変えた~モリス・チャン」』を視聴し話しでは聞いていたが、台湾TSMCの凄さに圧倒され、日本復活の成長戦略など机上の願望に思えますね。

当方は、開発営業に従事し諸々の分野に首を突っ込みましたが、電子部品分野だけはノータッチで半導体に関しては何ら持論はないが、NHK番組を視聴し、湯之上 隆氏が「JBpress」に寄稿した『一人勝ちの仕組みをつくってしまった台湾ファンドリーTSMC
 SoC生産に見る日本メーカーとの大きな違いとは
』(2010.07.21)を思い出した。
当方は、日本の半導体事業の不振の要因がわからずにいたが、「JBpress」で湯之上 隆氏の寄稿に接し、「産業のコメ」と言われた半導体事業の栄枯盛衰が日本社会の硬直化した老化体質に陥った象徴と思い、生成発展には新陳代謝が不可避と思うようになりました。

湯之上 隆氏の前述『一人勝ちの仕組みをつくってしまった台湾ファンドリーTSMC』で、日本半導体メーカーの1つ目の病気として、「JBpress」に寄稿『日本半導体産業が冒されている病気  技術者たちへのインタビューで明らかに』で、半導体事業の病気の「過剰技術で過剰品質を作ってしまうこと」は、家電商品に相通じると思いました。

6月4日、TV東京の番組『ガイアの夜明け』の【リストラに負けない! 家電戦士たちの逆襲】で、「消費者が求めるものを、安い価格で、すばやく市場に出す」というアイリスオーヤマの文化に戸惑いながら、アイリスオーヤマに入社した、パナソニックなど元大手家電メーカーの人たちを取り上げていました。

アイリスオーヤマについては、本ブログ「湯之上 隆氏の「技術流出は防止できるか?」を読んで(雑感)」(2013-02-19) で、雑誌「WEDGE」の記事『白物家電に本格参入 アイリスオーヤマ  プラスチック加工技術とスピード開発で勝ち取ったLEDシェア1位』では、サラリーマンの処世術として取り上げましたが、アイリスオーヤマが家庭用LED電球でシェアトップはホームセンターの売り場に行けば明白ですね。
売り場では、アイリスオーヤマ製品が店頭展示に圧倒的なシェアを占めており、パナソニックらの大手メーカー製品は店頭価格から20%値引きの手書きチラシが照明機器コーナー隅に貼ってあります。

半導体の過剰技術で過剰品質を作ってしまう現象は、家電製品でも同じと思いましたね。
当方の自宅、実家の長年利用していた電子レンジの買い替え時期が到来し、当方側の仕様要求は、時間タイマーと温度(電気容量)のダイヤル式の単純機能だけの製品で、オーブン機能らの多機能は不要で譲れない機能はダイヤル式(アナログ方式)であり、家電量販店、ホームセンターで探すと、5000~10000円でマイナーなメーカー製品しかありませんでした。
伝聞情報では、アイリスオーヤマ製品もあるそうで購入予定です。

当方は実家の留守番役で、電子レンジは時間とワット数のセットだけの暖めるだけしか利用せず、アナログ方式で十分であり、また、1万前後の価格製品であれば故障しても修理は考えず、買い替えすれば思いましたね。

問題は、単純機能の電子レンジの品不足ということです。
大手家電メーカーは、品質保証体制を充実させてきた歴史があり、それは社内の憲法(聖域)になり、多機能高価格しか利益が出せず製品によっては価格競争力を失ってきたと思えます。
アイリスオーヤマの品質保証についても、市場責任はあり、当然、それなりの体制があると思いますね。
また、アイリスオーヤマは歴史的にホームセンターには強く、ホームセンターを拠点に、「消費者が求めるものを」を製品化・製品改良へすばやくフィードバックでき、安い価格で、市場に出すスキームが出来上がっている強みがあることも見逃せんね。

半導体分野については持論はないが、身近な電気機器については、アイリスオーヤマのスキームは、現在の社会に合致していると思いますね。
本ブログで、パナソニックは系列ショップでの物販での商売から地域の人的サービスに変容を書いた背景には、価格競争力が無くなった現下で従来の物販商売は限界の域にきていると思うからです。







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