7日放送のTBSドラマ「半沢直樹」(前編)の初回視聴率が今期最高の19.4%で好評の模様ですね。
当方も視聴したが、組織と現場との大義のギャップ(組織の葛藤)の物語で、金融機関の場合には営業守備範囲が限定的であり、組織内パワーゲームは陰湿・熾烈になるのでしょうね。
当方は、ドラマの主人公の半沢直樹が中小企業(半沢ネジ)の生家が大手銀行(半沢直樹が就職した銀行)からの融資に苦悩し父親が自殺し地域の信用金庫からの融資で延命できた生い立ちの場面を視聴し、2007年2月17日(土)から放送のNHK「ハゲタカ」を連想しましたね。
「ハゲタカ」の主人公の米国投資ファンドの敏腕マネージャーも、かつて勤めた大手銀行が担当の某中小企業への融資拒絶で銀行の大義に疑問を感じ、米国投資ファンドに転職する背景がありましたね。
ドラマ「半沢直樹」では、支店長命令での5億融資案件が不良債権になり、詰め腹を切らせれることに「やられたら倍返し」と5億は回収すると宣言し本部組織を批判し回収作業に邁進していましたね。
当方は、大手金融機関の存在には良い印象を持っておらず、また、中小企業の融資は難しいという思いもあり、「半沢直樹」「ハゲタカ」の主人公は、机上での審査での融資判断に疑問を持ち新たな環境に活路を見いだしたに過ぎないと思えますね。
本ブログ「日本振興銀行:世に中、才覚だけでは通用しない・・・現場感覚の欠如!(追記))」(2010-06-17)で、
”「なんだかんだ言っても、金融機関は、集めた預金での貸し出し金利の商売であり、不良債権回避に担保をとることであったが、自ら土地バブルで発生させた不良債権の処理に、庶民の預金金利を薄利にし、手数料商売を加味し、「貸し渋り」「貸し剥し」で経営良化してき、その犠牲者が中小企業であり、新銀行東京、日本振興銀行の設立目的は容認できたが、経営再建できた銀行は、預金金利は低金利のまま、手数料は据え置きのままで、安定路線になり、「保証協会」も審査制度になり、中小企業の金融事情は、なんら良化していないのです。
要は、中小企業、庶民の犠牲のもとで金融機関だけは、何時の時代も安泰しているのです。」”
であり、銀行は担保相当ありきの融資と手数料の損をしないお堅い商売が原則であり、現場はその尖兵が使命であり、本部に忠実に活動することが優良行員であり、現場は当初は疑問を感じるが時間の経過とともにマヒするのでしょうね。
また、中小企業への融資については、本ブログ「政権交代と新銀行東京・振興銀の運命・・・市中金融の難しさ!」(2009-09-10)
で、
”「銀行が融資しない中小企業向け融資の潜在需要があるが、企業再生コンサルタントの川野雅之氏の発言「実際のところ、少なからぬ中小企業がずっと前から破綻状態にある。それに地域金融機関と信用保証協会が生命維持装置を付け、無理やり延命してきた。それが限界にきたということだ。」(ダイヤモンド:2008/10/04号)にあるように、中小企業も真価が問われていることも事実ですね。」”
と、中小企業も地力が問われているのも事実です。
当方は、現役時代に開発営業に従事したことで、新規取り組みを取り上げるTBS「夢の扉+」、既存企業の挑戦を取り上げるテレビ東京「カンブリア宮殿」らは今でも刺激を受けます。
特に、中小企業が資金調達に苦悩し忙殺される場面には、金融機関の姿勢に疑問を持っております。
世の中、アベノミクスで喧騒しているが金融だけが恩恵を受け、株の乱高下は証券会社が潤い、金利高は国力を損ない、金融緩和、財政出動などで「日本を取り戻す」など太平洋戦争時の戦時標語「ぜいたくは敵だ!」「生めよ殖やせよ国のため」「欲しがりません勝つまでは」を連想させるだけで現実逃避したくなりますね。
マアー、年金生活者の戯言になりますが、日本は高齢少子社会に、多大債務にデフレ不況の老化体質に陥っており歳出は歯止めし歳入増を計り累積赤字を軽減させることが大前提で現役世代に頑張ってもらうしかないですね。
マアー、当方は、半沢直樹が5億の不良債権をどのように回収するかより、大銀行がこの中小企業は将来性があると否か判断する審査能力UP、中小企業の各々の課題解決に銀行がどのように変容するかどうかに興味ありますね。