傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

原発事故:「海水注入」の中断騒ぎは、菅首相の浅智恵による浪費(邪推)

2011-05-24 12:20:51 | 社会

福島第一原発事故で海水注入が55分間中断した問題は、国会でも質疑されたが、ウヤムヤで収束。
「臨界」の真の知識を知らなかった菅首相が水素爆発を臨界による爆発と誤認し、対策本部の関係者を怒鳴り散らし、関係者は菅首相の対処に忙殺されたのでしょうね。
水素爆発の可能性を予測しなかった官邸が菅首相に振り回されたのです。

海水注入の中断問題は、国会で質疑されたが、菅首相は、専門家に「再臨界が起きれば大変なことになる。そういうことも含め海水注入にあたって検討をお願いした」とし、班目春樹・原子力安全委員会委員長は「再臨海の可能性はゼロではない」と回答したとし、菅首相は「注水の時もやめる時点も、直接報告はあがっていなかった。やめろとかやめるなとか言うはずもない」と海水注入の中断には関与していないという答弁の報道あり。

当方は、菅首相の答弁は、結果論の辻褄合わせの弁明と推測しますね。

当方の推測は、菅首相は、原子力は専門家という自負があり、対策本部長の「俺が仕切らなければ」という意気込みが、「どうなっている、何故、爆発はした」と関係者を怒鳴り散らしていたのでしょうね。

海水注入の必要性が議論になっており、既に、海水注入が着手されていたが、菅首相は、臨界による原子炉本体の爆発の回避が最大課題という思い込みがあり、海水注入が原子炉に悪影響しないかという心配になり、関係者に、「大丈夫か?」と怒鳴り散らし、同席してた東電の武黒一郎フェローが慌てて”「菅首相(対策本部長)が海水注入の危険性を問題視している」”と現場に連絡し、海水注入を止めさせ、班目春樹・原子力安全委員会委員長は「再臨界の可能性はゼロではない」と回答し、そして関係者の総論として、海水注入による原子炉の冷却の必要性となり、菅首相も納得し、海水注入が再開したのでしょうね。

当方が菅首相の答弁が結果論の辻褄合わせの弁明と推測した背景は、3月26日の「ZakZak」(夕刊フジ)の『あ~あ~菅無知ぶり全開 有識者に「臨界って何だ」』を読んだ記憶があったからです。

『あ~あ~菅無知ぶり全開 有識者に「臨界って何だ?」』を転載すると、

”「「原子力に詳しい」と吹聴していた菅直人首相(64)が、有識者に「臨界ってなんだ?」と尋ねていたことが分かった。「臨界」は、原子力を少しでもかじったことのある人なら誰もが知る言葉だけに、あきれることを通り越して不安をかき立てられるようなエピソードだ。こんな人に原発対策や震災後の復興を任せていいのか。

 まさに“無知全開”ともいえる裏話を報じたのは26日の日経新聞。それによると、菅首相は「役所や東電とは違うセカンドオピニオンがほしい」として呼び寄せた有識者に対し、「臨界ってなんだ」と聞いたという。原発に関する「臨界」は、「原子炉で核分裂の連鎖反応を起こし続ける状態」を指す。大阪府在住の大学講師はこうあきれる。

 「最初に『臨界』という言葉に触れるのは高校物理。『反射の限界点』を指す『臨界点』という言葉を習う。大学で原子力を学べば、すぐに出てきますよ。1999年の東海村臨界事故で注目された言葉でもある。菅首相は本からも先例からも、何も学んでいないのでしょうか」

 福島第1原発の事故を受け、東工大出身の菅首相は16日、官邸で笹森清内閣特別顧問と会談、「私は原子力に詳しいんだ」と胸を張った。さらに、東京電力本店に自ら乗り込むパフォーマンスを演じ、原子力に詳しい学者3人も内閣官房参与に起用した。ところが実際には、基本中の基本を知らなかったことが露呈してしまったわけだ。菅首相は財務相時代にも、経済学の基礎用語である「乗数効果」と「消費性向」を取り違え、知識不足を露呈したことがある。

 そんな菅首相が率いる政府は25日、福島第1原発から半径20-30キロ圏内の屋内退避区域に対し、自主避難を促した。当初の3キロ圏から10キロ圏、20キロ圏に小出しで広がり、ついに自主避難になる泥縄式だが、これについて菅首相は「専門家の判断を尊重した」と責任転嫁。

 政治ジャーナリストの角谷浩一氏は「菅首相は無知なのに思いつきで行動する。反対する人は排除し、ダメな結果でも自画自賛する。厚生相時代のカイワレ神話が自分のなかに残っており、根拠を示さなくても自分が『安全だ』『頑張ろう』と言えばみんな付いてくると思っている。いま、世界中で『菅首相に日本が壊される』と心配する声が上がっています」と危機感を募らせている
。」”

と、菅首相は「臨界」の意味を知らなかったと報道していました。

当方は、菅首相は常識的な臨界の現象は知っており、関心事は、短絡的な”臨界による原子炉爆発の回避”だったと思いますね。
後で知る所になる水素爆発を、爆発時には、官邸(対策本部)が水素爆発と予測しておらず、爆発で官邸が混乱状態に陥り、菅首相は再臨界を心配し、”「海水注入で再臨界になり、原子炉本体の爆発したのか?、再臨界を止めろ!」”と周辺の人間に怒鳴り散らし、周辺の意見は、海水注入による冷却であったし、既に、現場は海水注入を着手したが、菅首相の剣幕に恐れをなした東電の武黒一郎フェローは、”「菅首相が海水注入による再臨界の危険性を問題視し騒いでいるので海水注入を控えろ」”と現場に連絡したのでしょうね。
そして、菅首相が再臨界で騒いだことで、核反応を抑制するホウ酸を一緒にして海水注入を再開したと推察しますね。

当方は、4月25日の会見で、細野豪志首相補佐官が”「(地震発生直後)水素爆発が起きることはだれも想定していなかったと述べ、事前に水素爆発の予測に基づく対応がまったく取られていなかった」”との報道に接して、原発事故当初のTV番組では、臨界が話題にならず、水素爆発の危険性が騒がれていたのに、対策本部が水素爆発を予測していなかったことが不可解でした。

この度の「海水注入の中断」の報道に接して、菅首相が「海水注入による再臨界を過剰問題化」し、関係者は、菅首相の再臨界による原子炉爆発(現実は、燃料棒溶融で発生した水素の爆発であったが水蒸気爆発に誤認)の対応に忙殺され、燃料棒が溶解し、水素爆発の危険性を検討する余裕がなかったと納得できましたね。
菅首相の国会での答弁は、結果論の辻褄あわせの弁明と思いましたね。
菅首相の浅智恵と怒鳴り散らす気質が、海水注入による冷却作業を浪費させたのです。

官邸および世の論調は、東電のベント開口と海水注入の遅れが水素爆発を発生させ、事故を深刻化させたということですが、当方は、疑問ですね。
停電で冷却機能を停止すれば、数時間で燃料棒が溶解(メルトダウン)することは、事故当初にわかっており、真水であろうが海水であろうが冷却しつづけることが不可欠の作業であり、ベント開口は、放射性物質の放出と水素爆発の危険性があり、また、真水・海水の注入にはベント開口も必要になり、事故現場は、通信手段が喪失した中で、現場状況把握と冷却機能の代替(消防自動車をポンプに転用)に忙殺しており、暗闇の中で、放射漏れの環境で、人的作業のベント開口の遅れで東電だけを責めれるか疑問ですね。

燃料棒の溶解(メルトダウン)の回避にベント開口を命令しながら、閉鎖空間の建屋の水素爆発を予測できなかった対策本部の能力を疑いますね。
本ブログ「原発事故:朝日新聞の東電の内部資料による記事・・・真相は?」で、朝日新聞が入手した東電の内部資料に”「水素が心配」”の語句があり、
”「細野豪志首相補佐官が4月25日の統合本部の会見で、水素爆発が起きることはだれも想定していなかったと報道されたが、東電の内部資料では、12日の13:45に、”「1号機:水素が気になる」”という語句があり、東電の関係者に、水素爆発を懸念した人間がいたということです。」”
と書きました。
現場には、ベント開口で、水素爆発の危険性を留意していた人間がいたのです。
当方は、建屋は、水素爆発の回避に、屋根の部分が開閉できる機能の有無は知りませんが、水素爆発の危険性が予想される中で、海水注入作業は命がけの作業だったのです。

水素爆発が予想できずに、再臨界の危険性(水蒸気爆発)を騒ぎ、海水注入を混乱させた責任は、菅首相にありますね。
事後であれば、辻褄あわせの弁明はできますから。

「付記」

3月26日の日経新聞の記事『首相こもりがち 原発対応専念、周囲から不満』は、既に、削除されていますが、ブログ「六丈記」様のエントリー『あ~あ~菅無知ぶり全開 有識者に「臨界って何だ?」』で読むことができます。
また、枝野官房長官の3月12日の記者会見で原発視察について問われ、「総理はこうした技術を含めて専門的な素養をお持ちでございます」と答弁の情報が記載されています。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。