傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

「AIG 巨額赤字で追加支援」は、斎藤精一郎教授の読み通り?

2009-03-03 05:56:37 | 独り言
経営再建中のアメリカ最大手の保険グループ「AIG」が、去年12月までの3か月の決算で、日本円でおよそ6兆円の巨額の赤字に陥り、アメリカ政府は、最大でおよそ2兆9000億円の追加の金融支援を報道があり、「NY株急落、一時7000ドル割れ 12年ぶりに6800ドル台 」なり、斎藤精一郎教授のコラム「米国経済を『5年不況』に陥れる3つの罠」で米国経済回復は長期化予想」とおりになりそうですね。


本ブログにおいて「斎藤精一郎教授の「米国経済回復は長期化予想」には触発されます。」で、斎藤精一郎教授のコラム「米国経済を『5年不況』に陥れる3つの罠」で、第1は「不良債権の罠」、第2は「何でもありの経済政策の罠」そして第3は「保護主義と政府依存の罠」で、「米国経済が最短でも5年前後の長期停滞の「罠」にはまる蓋然性が高い」と考察していると書きましたが、斎藤精一郎教授の予想通りになりそうですね。

斉藤教授は、
第1段階は「なかなか確定できない不良債権の罠」
第2段階は「何でもありの経済政策の全開という罠」
第3段階は「保護主義と政府介入の罠」
で、米国経済回復は長期化するだろうと考察しています。

この度の「AIG 巨額赤字で追加支援」は、AIGは、3ヶ月決算で6兆円の巨額の赤字を計上し、2回目の2兆9000億円の追加の金融支援することは、斉藤教授のいう「なかなか確定できない不良債権の罠」に該当し、追加融資は「保護主義と政府介入の罠」に該当しますね。
先のシティグループの国営化も、「保護主義と政府介入の罠」ですね。

斉藤教授は、最終的にはモラルハザードを危惧しており、

「その兆候はすでに「米国の社会主義化」といわれる現象として目立ち始めている。
いってみれば「2つのナショナル化」である。
1つは「ナショナリゼーション(国有化)」あるいは「政府依存症候群」であり、もう1つは「ナショナリズム(保護主義・自国最優先主義)」である。
この「2つのナショナル化」に共通するものは、個々の経済主体がリスクを自らがテイクせず、政府と中銀を引き受け先にするということだ。
これこそモラルハザードのまん延にほかならない。」

と考察しています。

シティグループ、AIGの動きは、「ナショナリゼーション(国有化)」あるいは「政府依存症候群」であり、各国は、表面的には「保護主義を反対」を掲げていますが、本音は「我が国、我が身」が第一であり、保護主義が台頭してくるでしょうね。

麻生政府は、来年度の補正予算案(20~30兆規模)の必要性を言い出しており、財政出動は必要ですが、経済規模が縮小し、世界が変容しつつあるのに、従来型の景気対策は一過性であり、やはり、新たな国家の計が必要という思いですね。


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