傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

中国とは「文化外交」に頼るしかない・・・同感

2011-06-14 05:40:02 | 社会

近藤 大介氏が「現代ビジネス」に、コラム『北京で久々に炸裂した麻生太郎「文化担当特使」に民主党外交は学べ 「ポケモンはキュッキュとしか言わないが世界で通用するじゃないか」』で、政治的にも経済的にも失速していく日本は、隣国が築いている「文化の長城」(障壁)を突き破ることは、「文化外交」に頼るしかなく、日本自身の生存の道に他ならない意見には、同感です。

東日本大震災、原発事故で、被災者が塗炭の苦しみにも自制しているのに、日本の政治は、復興施策は他人任せで、党利党略・個利個略の権力闘争しており、メディアは既得権を堅持ありきの不毛な論調を掲げ、日本は自壊・自滅の道を歩んでいるとしか思えず、政治に物を言う気力が失せますね。

近藤 大介氏は、コラム『北京で久々に炸裂した麻生太郎「文化担当特使」に民主党外交は学べ 「ポケモンはキュッキュとしか言わないが世界で通用するじゃないか」』で、
”「先週、麻生太郎元首相が、なぜか菅直人首相の「文化担当特使」として、6月8日からこちらで始まった「ジャパン・フィルム&テレビ・ウィーク」に合わせて北京を訪れた。

「ポケモンはキュッキュッとしか言わねーが、世界中で通じてるじゃねーか。文化交流ってのは、言葉じゃねーんだ。日本の素晴らしいコンテンツは、世界で通用するんだよ!」
「韓国は文化開放に踏み切ってから、日韓関係は劇的に改善された。あんたんとこ(中国)も、早くそうすべきだ!」

 まさに麻生特使の行くところ、拍手喝采が鳴り止まない。皮肉なことに、民主党政権下になって、これほど北京で人気を博した日本の政治家はいない
。」”
”「先月は、坂東玉三郎が訪中し、北京で最も伝統と格式のある湖広会館で、昆劇『牡丹亭』を披露した。丸々2時間、中世蘇州方言の歌とセリフが続く芝居に挑戦した玉三郎の舞台に、日本人の私ばかりか、中国人の京劇ファンたちも、熱狂的な拍手を送っていた。」”
”「先週の「ジャパン・フィルム&テレビ・ウィーク」では、計11本の映画が上映され、 中国の文化障壁に、ようやく小さな風穴を開けた。麻生特使だけでなく、山田洋次監督や俳優の仲代達也らも訪中。二人は寅さんや時代劇など、日本映画の魅力についてふんだんに語り、中国メディアで引っ張りだことなった。」”
と紹介し、
”「私のかねてからの持論だが、21世紀の日中関係において、日本が中国に勝てるのは、たった3つの分野しかない。それは、「先端技術」「サービス」「オタク系文化」である。他のあらゆる分野が早晩、中国に追い越されるだろう。
 だがこの3分野だけは、いわば日本の誇る「三種の神器」である。こうした日本の優位性を、もっと中国にアピールすべきなのだ
。」”
とし、
”「政治的にも経済的にも失速していく日本は、「文化外交」に頼るしかない。隣国が築いている「文化の長城」(障壁)を突き破ることは、日本自身の生存の道に他ならないのである。」”
と、中国とは、「文化外交」に頼るしかないと提言しています。

麻生元首相については、本ブログ「麻生首相、中国でアニメで感嘆も結構ですが?中国の動漫政策は国策ですよ」で、
”「時事通信が、「映画、アニメの影響力実感=中国の監督らと懇談-麻生首相」で、麻生首相が「映画・アニメの影響力実感」と報道しています。
麻生首相が、中国で、アニメで感嘆するのも結構ですが、遠藤誉女史によれば、中国の「動漫」政策は、日本を「国際的敵対勢力」と位置づけ、日本動漫の席巻を「戦略的な文化侵略」が基調であり、日本のアニメ産業は、現実は、衰退しつつあります。
一方、遠藤誉女史は、「サブカルチャーが民主主義の基本」であるとし、中国の「動漫新人類」が中国の民主化に担い手になる期待もあります。
麻生首相の「漫画・アニメ」好きは、当方は、批判はしなし、肯定的ですが、但し、「漫画・アニメ」は「サブカルチャー」に過ぎず、記者会見で、雑誌を持ち出し、記者に「このタレント知っている?、知らない!、記者は、現場を知らない。」という資質か、気質には、神経を疑います
。」”
と書きました。

遠藤誉女史については、本ブログ「中国との戦略的互恵関係の深耕は不可避!?」で、
”「当方は、中国の中華思想、覇権主義には拒否反応がありますが、本ブログ「「平成の開国」とは、米国依存から巣立ちの「自立と共生」です・・・脱米国依存の好機に!」で、石川好氏が手掛けた「中国・南京大虐殺記念館で開催した戦争体験描いた日本漫画展」と、遠藤誉女史が日経ビジネスに連載した【中国動漫新人類」はどこへ行くのか】を紹介し、
”「中国人の中華思想の民族性と中国政府の覇権主義の流れに、遠藤誉女史の言われる「中国新動漫人類」が、民主的社会の形成へのパワーになえりえるか関心がありますね
」”
と書きました。
中国も新人類が影響力をもちつつあり、日本も世代交代が不可避なのですね
。」”
と、固定観念の官僚の中国との戦略的互恵関係論では、脱米国依存の好機を逸する危険性があると書きました。

韓国の「K-TOP」・韓流ドラマが、何故、日本で人気があるのかを、当方には説明する術を持ち合わせていないが、中国は、「文化」という語句が好きな国民性というのは理解できますね。
中国への新幹線輸出が膠着した際に、当時の日本政府は、日中友好協会(故・平山郁夫氏)に架け橋になってもらったのは聞こえてきました。
マアー、文化革命の国ですから。
積年の自民党政治の大人の知恵なのですね。

本ブログ「武田鉄矢氏が映画「降りてゆく生き方」を語る社会観には共感!」で、武田鉄矢氏が東日本大震災における日本人の特異性について、

”「世界がもっとも唖然としたのは、「パニックを起こさない人々」っていうのかな。そういう「人間の傑作」のような人たちが、実は田舎にいっぱいいるぞ、という。それはもう、拾うと無限に拾えるんだけど

3・11で地方がガタガタになった、その秩序がなくなった瞬間に、ものすごい勢いで「見えない秩序」が働く。その見えない秩序に対して、国際社会は驚いた。ハーバードの頭のいいサンデル教授でも唖然としていましたよね。「なぜ暴動が起きないんだ」と。東京でもそうですね。100万人単位の帰宅困難者が、なんだか水牛の群れよろしく、自宅方向をめがけてみんな帰って行っている。その間に暴動1つ起きない。その日本の見えざる秩序は、一体どこから遠心力のように、日本国民に働いているのかっていうのは、解かなければならない謎ですよね
。」”

”「不純物がない。これからの1つの理想型を、この震災で残せたのではないか。生き残った人たちが、何かすごい秩序を持っている。その秩序に従っていけばいいんだ、と。中国の人も感動しているらしいですね。この間、テレビを見ていたら、中国の人たちは日本国民に尊敬の念を持った。一方、日本政府に対しては、「初動が遅い」と半分呆れ返っている、と。その見方は少し浅くて、もともと実は、この国の人たちって、官が主導してなかったんじゃないか、という気がするんですよ。」”

と語っているのを紹介しました。
要は、日本人には、パニックになり、法の縛りがなくなった瞬間に、「見えない秩序」が働く特異性があると。
その特異性に中国人が感動したと。

中国は、多民族の集合体の法治国家であるが、実態は、民族による人治国家が根源にあり、日本人と共通感覚があるのでしょうね。
共通感覚は、「お互い様」という身内感覚ではないかと想像しますね。
石川好氏が手掛けた「中国・南京大虐殺記念館で開催した戦争体験描いた日本漫画展」に260万の来場者数は、想像の粋を超越していますが、個人にとれば「お互い様」の共通意識になるのでしょう。
中国との付き合いは、固定概念の官僚主導の政治手法では「理はあっても限界」であり、近藤 大介氏がいう「文化外交」に頼るしかないのでしょう。

「付記」(再掲)

石川好氏の苦労話については、「JBpress」に河野 通和氏が
南京「大虐殺記念館」に日本の漫画をインタビュー~作家・石川好氏(上)』、
中国では危険な企画、だが日本の漫画の力を信じたインタビュー~作家・石川好氏(下)
が記事にしています。



1 コメント

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China (noga)
2011-06-19 22:58:27
中国は、中原に鹿を追う伝統的な覇者の国。
だから、中国人に覇権主義は避けられない。
力を示したものが覇者となる。
漢民族が、東夷 (とうい)・西戎 (せいじゅう)・南蛮 (なんばん)・北狄 (ほくてき)に対して種々の要求をする。
議論を好まない。覇者はただその力を示す。
口実は、その後からついてくる。

中国語には、時制がない。
中国人は、現実しか語らない。
聖人と呼ばれる孔子でさえそうであった。
宗教の内容など、彼らにとってどうでもよいことである。宗教は、何でもあり・何でもなしである。
自分の都合が悪くなれば、覇者は書を燃やし儒者を坑する(儒者を生き埋めにする)。
このやりかたは、今日に至るまで変わることがない。

力は正義である。(Might is right).
自分の考えている「あるべき姿」の内容を相手に穏やかに話し、手には棍棒を持っているのが上策である。さすれば、正義は我が方に来る。
日本の武士の子孫は、余念のない刀の手入れを怠っているのではないか。
力不足であっては、実効支配もままならない。
それでは、歌詠みにでもなるか。
文武両道は難しい。


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