傍観者の独り言

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沖縄基地問題:アメリカが「グアム移設」を難色する理由なにか?・・・消化不良ですね!

2009-12-06 19:50:27 | 沖縄基地

岡田外相が沖縄基地問題には打開策がないとし、既定路線を早期受け入れせざるを得ないと、『日米協議「もう限界」 岡田外相、普天間解決に危機感』、『外相危機感、普天間「白紙なら米の信頼失う」』と報道されています
既定路線は、長年の日米折衝の合意約束事項であり、一方的な都合で約束不履行は、許容されないことは理解でき、それによる弊害も推察できるが、理解できないのは、アメリカが「グアム移設」の反対理由です。
アメリカの反対する理由が良くわからず、当方には消化不良ですね。

岡田外相の既定路線の容認しかないという見解ですが、「グアム移設」をアメリカが反対している理由のわかりませんね。
アメリカの予算化の時期的な問題も、普天間移設の計画(ロードマップ)に遅延すれば、普天間基地は更新され恒久基地化の懸念や、既定路線が白紙になれば普天間返還を含む米軍再編計画全体が頓挫し、決着は15年後になるとの観測報道や、既定路線の遵守を要求している米駐日大使が激怒した報道などは当然でしょうね。

既定路線を日本が一方的に約束不履行すれば、日米信頼関係に悪影響でるのは当然で、予想される最悪事態でも、アメリカは日本が従属しないことに心情的な憤りが表面化するでしょうし、経済活動にも影響がでるでしょうが、日本の安全保障は現行のままで当面は大きな変化はなく、日本はアメリカ発のリーマンショックで、リーマン不況に突入しており、アフガン支援、「思いやり予算」の見直し、アメリカ国債の売却検討・購買縮小などの政治的な切り札がありますね。

民主党は、普天間基地問題を「県外・海外に移転」と公約して、総選挙を勝利し、政権奪取したのに、岡田外相は米軍普天間飛行場の県外移設について「非常に狭い道だ」とし、「嘉手納基地統合案」の私案を発表し、 北沢防衛相は、普天間移設問題では「限られた日数で理想を現実にするのは難しい」とし、既定路線を支持したのは、軽率としか思えないですね。
鳩山首相は、一環して、「沖縄県民の総意」を尊重するとし、オバマ会見後でも、時間を要すると発言していることは、可能な限り「県外・海外への移転」への拘りを持っていることになりますね。

社民党が11月19日に、「グアム移転」を提案し、一部の軍事評論家が、「グアム移転」は検討価値があり、アメリカが「グアム移転」を反対する本音は、「カネ」と「歓楽街」の問題だろうとし、岡田外相は「グアム移転」を提起する価値があると「夕刊ゲンダイ」が記事にしていました。
当方は、「グアム移転」の提案を、岡田外相なり、北沢防衛相は、どうするのか注視していましたが、大きな動きがなく、可能性は薄いのかなという印象を持っていました。

しかしながら、本ブログ「沖縄基地問題:何が正解か?・・・連立方程式を解くには?」でも書きましたが、11月26日に衆議院第2議員会館で、伊波洋一宜野湾市長が「普天間基地のグァム移転の可能性について」のプレゼンを知り、その内容は、「グアム移転」は日本の要請ではなく、アメリカ側の都合でもあったことを知り、岡田外相の沖縄基地問題の取り組みには違和感を感じています。

伊波洋一宜野湾市長の言動については、天木直人氏がブログ「普天間外交に見る岡田外相と伊波宜野湾市長の力量の差」で、

”「伊波市長の検証結果は、週刊朝日12月11日号「海兵隊は辺野古ではなくグアムへ返せる!」で見事に我々の前で明らかにされている。
 それは一言で言えば、米海軍省グアム統合計画室は、普天間の海兵隊をグアムに移転させる計画を作成していた、ということだ。
 それは、これまでの日本政府の説明が米軍の説明と食い違っている事を証明するものだ。
 辺野古にあらたな基地をつくる必要性は根本から崩れることになる。
」”

と、既定路線しか無いと言われてきた内容との相違を指摘し、岡田外相の自己精査を問題視し、軟弱さを酷評していますね。

岡田外相は、12月5日に、沖縄県宜野湾市の伊波洋一市長と会談し、朝日新聞は「岡田外相、普天間「移設白紙」に懸念 宜野湾市長と会談」は、

”「岡田克也外相は5日、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の移設問題をめぐり、同市の伊波洋一市長と那覇市で会談した。
岡田氏は「このままいくと、普天間飛行場の危険がなくならないという最も懸念するような事態になりかねない」と語り、同県名護市辺野古へ2014年までに移設する現行計画が白紙に戻りかねないとの懸念を示した。

 移設問題をめぐって日米両国は4日、東京で閣僚級作業部会を開いた。
岡田氏は、この場で米側が普天間飛行場を辺野古沿岸部へ移設する現行案の履行を強く求めたことを紹介。「昨日も米国と話したが、状況は厳しく、(米側にとっては)現時点で辺野古沿岸部以外の選択肢はない」と説明した。

 鳩山内閣は、連立政権を組む社民党や国民新党が辺野古への移設に抵抗していることから、政権の安定を重視して年内決着を断念。
辺野古移設の現行案の履行は難しい状況だ。
岡田氏は伊波氏との会談で、このまま日米間で平行線が続けば、海兵隊8千人のグアム移転を含めた米軍再編の日米合意が破綻(はたん)しかねないとの見方を示した。

 岡田氏は、住宅密集地にある普天間飛行場を早期に移設し、住民への危険を取り除くことが重要との立場を取ってきた。
再交渉が必要となり、時間がかかる県外や国外への移設ではなく、現行計画か嘉手納基地への統合に絞って可能性を探っていた。

 一方で伊波氏は、現行案の見直しを岡田氏に要望。「危険性除去のために辺野古に(飛行場を)つくるといういまの議論は納得できない」と訴えた。
これに対し岡田氏は、「普天間の危険性を除去するために努力する中で、地元の市長が(現行計画に)合わないことを言うのはいかがか」と不快感を示した。
」”

と報道しています。

岡田外相は、4日、東京で閣僚級作業部会で、「現時点で辺野古沿岸部以外の選択肢はない」とし、「このまま日米間で平行線が続けば、海兵隊8千人のグアム移転を含めた米軍再編の日米合意が破綻しかねないとの見方」を示したとあるが、伊波洋一宜野湾市長の「普天間基地のグァム移転の可能性について」をどこまで消化し、アメリカと交渉したか不透明感がありますね。

当方は、岡田外相の沖縄基地関連の報道を見る限り、どうしても、アメリカが「グアム移転」を反対している理由に、納得性がないと思っています。
既定路線でも、5年後に、「グアム移転」計画なのに、早めると、アメリカにとって、何が支障があるのか消化不良です。
また、岡田外相が、早々に、「嘉手納基地統合の私案」 を発言したのか疑問視しています。
既定路線の検証・精査し、自分が納得できなければ、「既定路線」を容認しないと国会で答弁していたが、早々に、何故、「嘉手納基地統合の私案」 を発表したかです。
一方、鳩山首相が、「沖縄県民の総意」を尊重を第一に、時間をかけてで打開策を探ると言う姿勢が正解ですね。



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