傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

放射性物質汚染:福島県民 30年健康調査・・・複合汚染が拡大

2011-06-18 12:43:27 | 社会

福島第一原発事故による福島県民への放射線の影響について30年以上にわたって見守る調査案の概要が報道されたが、環境庁の「エコチル調査」は、複数の汚染物質が子供の成長への影響を調査することになっており、そこに内部被曝が加味され、日本は複合汚染に蝕された社会になりました。

報道では、住民の放射線影響評価をめぐり、長期間に及ぶ大規模調査は世界でも初めてとあるが、将来の世代を考えれば、当然であり、遅過ぎます。

当方は、本ブログ「原発事故:下水汚泥、牧草、茶葉からも放射性物質・・・複合汚染が増長」で、
”「大気汚染に始まり、路地野菜、魚類、水道水汚染が問題になり、土壌汚染、母乳、下水汚泥、牧草、茶葉からも放射性物質は検出されるとなると、調べれば調べると程、放射性物質は検出され、単体の問題ではなく、複合の問題として捉えれば、放射性物質に汚染された社会といえます」”
と従来の環境汚染物質に、新たに放射性物質が付加された複合汚染が増長したと書きました。

そして、水道水汚染が問題になった際、本ブログ「放射性物質汚染:環境汚染物質との複合汚染・・・過剰心配が当然」で、環境庁が、化学物質にさらされるといった胎児期から小児期にかけての環境要因が、その子が成長するにつれ発育や健康にどう影響するのかを調べる「エコチル調査」を紹介し、有吉佐和子女史が著作『複合汚染』では書けなかった内容として、
”「私(有吉佐和子女史)が一つだけ本に書けなかったことがある。それは30年後、子供が産まれなくなるだろうということです」 この言葉は、1974年から新聞連載され、農薬や工場廃液、有毒ガスなど様々な有害物質が複合的に働き、人体に悪影響を与えるさまを描いた問題作「複合汚染」の著者、有吉佐和子さんが関係者に話した言葉です。・・・」”
と、1975年に発刊された『複合汚染』の30年後に、”「女性は子供が産まれなくなるだろう」”という推察が顕在化しつつあり、環境庁の「エコチル調査」は、複数の汚染物質が子供の成長への影響を調査することになったのです。

有吉佐和子女史は、複合汚染で”「女性は子供が産まれなくなるだろう」”と推察したが、男性にも悪影響がでているのはないでしょうか?
「ダイヤモンド・オンライン」に、松本亜樹子女史が『男性不妊症が急増中?!借金に離婚も続出?! 夫婦仲を揺るがす知らないとマズイ「不妊治療」の真実』で、
”「意外に知られていない「男性不妊50%」の現実
不妊症の一般的な定義は健康な男女のカップルが、避妊なしのセックスをして2年以上経っても授からないこと。

 女性側に原因があるものと思い込んでいる人は多いですが、じつはそうでもないんです。WHOが不妊の原因を調べたところ、夫のみに原因があるケース、夫婦両方に原因があったケースは合わせて49%でした。不妊カップルの2組に1組は男性側に原因があった、ということですね
。」”
”「1992年、デンマークの研究者が「過去50年間に男性の精子が半減した」と発表。これを受け、日本でも調査を行ったところ、過去30年間に10%の精子減少が認められたという。とくに1990年以降、強い減少傾向があったそうだ。」”
と、男性側に不妊の原因が増加中と書いていますね。

放射線が生殖機能を異状させることについては、本ブログで、「FLASH」(5月3日号)の記事『原発作業員が激白 「死の淵を見た90分!」』で、原発作業員は、東電側から、事前に、生殖機能喪失の危険性と東電には被曝責任なく、後日、被曝でガンになっても責任が無い説明を受け、同意し、線量計不足のなか、海水をくみ上げながら放水するシステムをセット作業に従事した内容を報道と紹介しました。

放射性物質は、生殖機能を異状させる危険性は、通説になっており、従来の環境汚染物質による複合汚染に、放射性物質の内部被曝の危険性が加味され、複合汚染が深刻化したのに、事故3ヶ月経過してから福島県民の健康調査は後手後手ですね。
当方に言わせれば、原子力分野の専門家の意見だけでなく、総合的な観点で検討するべき内容ですね。



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