傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

事業仕分け:自民党よ、新聞社よ、今まで何をしてきたか!・・・反省せよ!

2009-11-28 06:55:44 | 社会

「事業仕分け」が終わり、予算の削減金額が6000万強、基金の返済額が1兆円弱と報道されています。
金額の高は別にして、自民党主導で作成された概算予算が、白日の元で、精査された事の意義は大きく、本来なら、新聞らのメディアが予算の精査努力すべき内容ではなかったのか?と思いましたね。
新聞業界が経営不振を言われているが、無駄の予算を精査努力してこずに、政官業の癒着構造を批判してこなかったツケが現れたと思いましたね。

「事業仕分け」について、運用面には拙速な部分があったが、世論調査では「事業仕分け」は高支持をうけていることは、国民が予算編成については、知りたいことだったので、関心高く、好感したのでしょうね。
新聞をはじめとするメディアは、国民が知りたかった予算編成について、業界・団体の陳情型・密室型の予算編成を批判せずに、是認するがごとく固定概念で、不要不急・無駄の予算編成にメスを入れずに、長年にわたり報道してきたことが、今日の老化体質・自閉気質の日本を助成してきたと思いましたね。

昨日、自民党の河野太郎議員が、事業仕分け現場を見学し、ブログ「民主党の事業仕分け」で、「正直、うらやましい。
河野チームが去年からやった事業仕分けは、自民党の中では反乱軍のように扱われた。国立マンガ喫茶や酒類総研のように我々が廃止を打ち出したものに平気で予算がつけられた。・・・
」と語っていますが、自民党は政官業の既得権社会を醸成してきたのです。
大島幹事長が「政治ショー!」、麻生前総理が「公開処刑だ!」と喧伝しているが、この感覚が日本を「老人性骨粗鬆症」にしたのです。

河野太郎議員は、次世代スパコンの開発凍結については、ブログでは「ちなみに、ノーベル賞受賞者が総理に陳情に行かれたが、やや、論点がずれている。」と是認していますね。

当方は、「スパコン開発」と「科学技術の重要性」と「人材育成」とは、事業仕分け(予算編成的)で、個々に精査するのが正解であり、科学技術の重要性は当然であり、それには理科系の人材育成であり、大学のあり方であり、公的研究機関のありかた、すべて教育のありかたであり、文部科学省の人材育成を問われる内容で、その問題提起の側面があると思いますね。
次世代スパコン開発は、学術分野がリード役になりますが、ビジネス分野に大きく寄与するかどうかが問われる問題であり、税金による研究成果で「お化けの代物」を開発し、ビジネスに貢献できないものは、無駄以外に何物でもありませんね。

スパコン開発に疑問を持つ当方は、2009年11月27日の[朝日新聞]社説の「 科学技術予算―国の基盤、ゆえに精査を 」は、バランスが取れていると思いましたね。

事業仕分けは、稚拙の部分はあるが、公開した点が画期的な出来事であり、国民が好感したことで、これだけでも政権交代の意義があったと思いますね。

新聞社は、本来なら、取材活動を通じて、予算編成を世の中に引っ張り出し、国民に知らせる努力もせずに、記者クラブという閉鎖的な社会を形成し、権力を批判するという使命を忘却し、御用新聞に成り下がってきたのに、「社会の声」という看板だけを商売してきたことが、今日の新聞社の劣化になってきたと思いますね。
その安直な姿勢が、政官業の既得権社会を形成に助成し、社会的な意義が問われているのです。

新聞社の劣化の象徴的事例としては、植草一秀氏がブログ『否定するより改善するべき事業仕分けの手法』で、日経新聞の劣化事例として、『ブログ「誰も通らない裏道」様が、が11月22日付日経新聞朝刊2面に掲載された伊奈久喜氏署名記事について、「完全なイエロージャーナリズムに堕した日経」と題する記事に的確な論評を掲載された。伊奈氏の署名記事のような文章が全国紙に掲載されるほどに日本のジャーナリズムの水準が低下していることに驚きを禁じ得ない。』と紹介しており、当方も日経の記事「完全なイエロージャーナリズムに堕した日経」を一読しましたが、偏向と低次元には驚愕しましたね。
ブログ「誰も通らない裏道」様と同じ印象をもちました。

ここまで、日経新聞は劣化したかと痛感しましたね。

[参考]

[朝日新聞]社説
科学技術予算―国の基盤、ゆえに精査を (2009年11月27日)

科学技術の予算が、いつになく世間の目を集めている。

行政刷新会議の「事業仕分け」によって、関係予算が軒並み減らされたり廃止されたりし、科学界から一斉に悲鳴や反発の声が上がったからだ。ノーベル賞受賞者たちがずらりと並んで声明を発表する異例の一幕もあった。

この分野の予算は、日本の将来にとって重要との位置づけから、緊縮財政の下でも例外的に伸びてきた。

ところが一転、厳しい財政状況を反映して来年度予算では27年ぶりにマイナスに転じることが確実なうえ、「聖域」なしの削減もつきつけられた。

科学界が危機感を抱く背景には、欧米やアジア諸国が予算を増やして科学技術の競争力を高めようとしていることや、基礎研究や人材育成の場である大学がすでに、予算の削減でその力が弱ってきていることがある。

予算をいかに効果的に使って、日本の力を伸ばしていくか、改めて知恵を絞るべきときだ。

今回の仕分けは、あまりに一方的との批判も強いが、意味もあった。一つは、予算を求める側には本来、その必要性をきちんと説明する責任があると示したことだ。

また、いったん始まったらまず見直されることのなかった既存の計画にも大胆に切り込んだこともある。

たとえば、宇宙開発委員会で経済性や将来性に厳しい指摘が出たのに、自民党の一部議員の主張で続いていたGXロケットを「見送り」とした。

国立大学の法人化の是非が問われ、各省ばらばらの研究費の配分態勢にも注文がついた。もっともな指摘だ。

一方で、感染症研究の国際ネットワークや、ウイルスなどの実験材料のバンクなど、地味だが継続が大切な分野への目配りを欠いた仕分けもある。

今後の本格的な予算案づくりは、仕分け作業での指摘も生かしつつ、何より長期的な視点で進める必要がある。

日本の強みを生かし、人々に恩恵をもたらす科学技術を発展させるには、どこに力を入れるのか、どう人材を育てていくのか。鳩山内閣は専門家の意見をしっかり聞き、さすが理系政権といわれるような構想を練ってほしい。

大型の計画では不断の検証も欠かせない。今回、次世代スーパーコンピューターは「見直し」とされた。スパコンが重要なことは間違いないが、一部の参加企業が撤退したのに当初の計画のままでよいのか、などが問われた。

82年から約10年続いた第五世代コンピューター計画の失敗について内閣府の研究所が検証結果をまとめたのは、なんと昨年のことだ。計画の遂行には常に柔軟な見直しが欠かせない。

必要なところに必要な資金を投じる。国民が納得できる、そんな科学技術支援策を探りたい。



1 コメント

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腐敗がもの凄い (yamato)
2009-11-28 12:23:10
事業仕分けは、画期的な事件でしたね。
如何に日本の官僚が腐敗しているかを明らかにしました。このような行政では、日本だけが落ち込むのも当然です。
更に、腐敗した行政のすべてを仕分けすべきと思います。
子供に大切な文科省と学校が、どれほど腐っているかを知っていますか。
文部科学省の仕事は、質の高い教育を提供し、子供達が良い社会生活を送れるようにすることです。ところが、官僚達は、デタラメ政策で子供達の人生を台無しにしました。
大学を天下り機関に変え、世界最低にまで堕落させたのも文科省官僚です。
不登校、退学者20万人、引きこもり、ニート60万人を作る学校は、教育機関と名乗る資格もありません。学習塾や家庭教師に助けられる学校教員は、現在の半分の給与さえ受け取る権利が無いと思います。
文科省こそ、日本社会を衰弱させ、子供を不幸にする悪性癌です。「『おバカ教育』の構造」(阿吽正望 日新報道)を読むと、すべてのイカサマが分かります。絶対に許せません。
不道徳で無責任な腐敗官僚の行う事業は、国民にとって危険です。
事業仕分けで、文科省を廃止する必要があるとさえ思います。
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