ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

児童文学の森へ

2016-04-04 20:16:50 | 本のレビュー

図書館で借りてきた本たち。
「レナとつる薔薇の館」小森香折。ポプラ社
「遠く不思議な夏」 斉藤洋 偕成社
「ふたつの月の物語」 富安陽子 講談社


みな、とっても面白かった! 最近、読むのは児童文学が多くなりました。欧米の児童文学の名作しか知らなかった私にとって、このジャンルは、未知の宝物がいっぱいつまっている世界。 ドキドキ気分で扉を開く宝庫であります。

児童文学で何か、書こうという場合、やっぱり舞台は大体日本で、主人公も日本人ということになるのかな? と思っていましたが、「レナとつる薔薇の館」は、そんな狭い了見をものの見事にふきとばしてくれました。だって、この物語。舞台はヴィクトリア朝まっただなかの19世紀英国、主人公だってジプシーの血を引くらしきエキゾチックな少女なんだから。
お話しは――いや、興味のある方は、ぜひ実物の本を開いて下さい。この本、ノンストップで一気に読み終えるほど面白いんです。 ぜひ、大人になった方も散歩に出かけてみませんか?  楽しく豊かな、児童文学の森へ―。
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やってきたよ北海道

2016-04-04 19:31:24 | 旅のこと
母と北海道旅行へ行ってきました。
ちょうど、桜が開花したというニュースが流れ、春の空気が一気に押し寄せてきた時。

でも、旅先は北の大地、北海道――寒いだろうなあ、と覚悟しながら行ってきたのですが、意外に過ごしやすかったのであります。

まず、これ。
函館の夜景ですね。ロープウェイで登った展望台から見る夜景は、本当、黒いビロード地の上の宝石のように綺麗!

以前、見た時もやはり綺麗だったけど……と、記憶をたどりながら、それが20年近くも前であることに愕然。当時、25歳で時は5月でした。一緒に旅した友人と、初夏とは思えないほど寒いことに震えあがりながら、デパートでそろいのジャンパーを買ったことや、展望台のそばに宝塚音楽学校の制服を着た女の子たちがいた(修学旅行だったのかな?)ことまで鮮明に覚えているのに、そんなに年月が経っていたとは…。

旅に出ると、何だか面白いシーンに出くわして、それが長く記憶に残ったりするものですが、これもそんな一つになりそう。

函館朝市そばの「かもめ」というラーメン屋(食堂だったかな?)の前を散歩しているらしきカモメ。 カモメがそこらじゅうにいるという訳ではなく、見たのももう一羽だけだったのに、なぜ、ここに?

このお店の看板鳥? 可愛い姿に笑みが浮かびました。 函館という街は、神戸や横浜にはない、こじんまりした品の良さが感じられて好きです。街路や建物を見ても、北へ来た、という独特の空気感があり、どこかロシアを思いおこさせます(ユージンサハリスクの町の風景に似ている、とも聞いたことがあります)。

北海道へ来るのは、これで3度目ですが、来るたびに、ドライブウェイの爽快さと雄大な大地に感激します。ザ・ウィンザーホテル洞爺へ向かう道の両側も、白い残雪があたりいったいに残り、広大な土地や自然が素晴らしい! 日常のこせこせした狭さなんて、どこかに飛んでいきそう。

この旅行に来たかったのも、このホテルに泊まりたいがため。そしてやってきた現実のホテルは、期待にたがわぬ素晴らしいものでした。 ロビーやエレベーターホールにしつらえられた花のアレンジメントやら、調度品もみな気が利いていて…。


廊下の隅に置いてあった、赤と緑のグラスやアンテイィークの壺を並べたガラス棚。 ガラスが照明に照らされて、キラキラ輝いています。
湖を見下ろす山のてっぺんにポツンとたつ、ホテルの建物。「ザ・ウィンザーホテル洞爺」は、人里離れた、隔絶した場所にあるとは思えないほど居心地の良さと高級感を漂わせるホテルでした。 遠路はるばる、だけど、やっぱり来てよかった。

前回、北海道へ来たときも目がとまったのだけど、こちらの人の住居には、玄関の戸の外側にガラスの空間があって、そこに出入り口の扉があるというのが多いですね。
何だか、小さなサンルームが外についているようで、面白い! もちろん、これも冬の寒さが厳しいためで、外の寒い空気を家の中にまで運び込まない工夫なのでしょうけれど。

今度は、十勝や釧路へ行ってみたいな
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