ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

ルパン三世 THE FIRST

2020-08-12 22:51:04 | 映画のレビュー

「ルパン三世 THE FIRST 」を観ました。これは、作者モンキー・パンチ自身も熱望していたという、3Dアニメーション作品。

だから、今まで見なれていたルパンとは、全然違います。何だか、日本のアニメじゃないみたい

今回も、冒険あり、アクションありの波乱万丈なストーリーですが、今回はナチの残党と、考古学の謎がからむ、なかなかにひねった趣向ですね。

 

      

考古学というか、今回はブレッソンという有名な考古学者が残した「ブレッソン・ダイアリー」という書物をめぐって、彼の孫娘であるレティシアが、うら若きヒロインとして登場します。しか~し、何だか気になるのですが、このレティシアが、ディズニーアニメの「アナと雪の女王」のアナやエルサと表情がそっくりなのです。

画面からポップアップカードみたいに飛び出る感じや、肌のシリコンを思わせる色つや――コンピューターで作ると、キャラクターも似てしまうのでしょうか?

さて、ストーリーの方ですが、かのブレッソンダイアリーには、エクリプス(日蝕)という兵器を左右する力が含まれています。このエクリプスという未曽有の力を持つ兵器を手に入れるために、ナチの残党が、レティシアを利用し、つけねらうのですが、そこに白馬の貴公子ならぬ、赤ジャケットの泥棒ルパン三世が現れる!

ブレッソンは考古学者なのに、エクリプスが兵器であることや、それが水爆や、宇宙のブラックホールを思わせるすさまじいものである理由が、いまいちよくわからないのですが、物語の後半は、南米にたどり着き、ルパンたちは、不思議な遺跡を発見することになります。

この遺跡が、また南米文化の遺跡らしくないのが、何ともおかしい。ピラミッドも、ケツァルコアトルも、雨ごいの神も出てきません。まるで、近未来の宇宙基地みたいな空間が開け、恐ろしい試練を潜り抜けた先には、不可思議な形をしたエクリプスが……。

ナチの残党と死闘を繰り広げ、エクリプスの恐ろしいパワーをも封印して、大団円が終わり、いつものようにハッピーエンド!

しかし、やっぱり「カリオストロの城」のような傑作は、もう二度とできないだろうな、と思わせられました。でも、同じオリジナルのルパン物から、イメージを借りるのなら、「奇岩城」や「813の謎」のモティーフを使ったら、すごく面白い作品ができるような気がするのですが……🎩

 



コメントを投稿