ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

中世写本の世界

2013-11-30 19:37:14 | カリグラフィー+写本装飾

昨日、名古屋まで行ってきた。私が属するカリグラフィーの団体「カリグラファーズ・ギルド」主催の一日ツアーで、古川美術館で数年ぶりに公開されるプシュコー派の写本を観にいくというので、その写本が見たかっのだ。

小さな私立美術館の二階に、ガラスケースに守られるようにして、その写本はひっそりと佇んでいた。 実際に見て、驚くのは、その小ささ。 文庫本より一回り大きいくらいのサイズじゃないだろうか? そして、羊皮紙の頁に描かれた細密画の美しさもさることながら、小さく書かれた文字の端正さ! 中世の人たちの技術の高さと、精神力を思う。

ヨーロッパ中世といえば、野蛮で非科学的な時代--一般には、そう思われているらしい。けれど、イマジネーションの奔放さと、宗教的対象への一途な情熱は、この時代をすこぶる面白く魅力的にさせているんじゃなかろうか?  以前、パリのノートルダム寺院を訪れた時、薔薇窓の美しさや建築の意匠に感嘆したことが、鮮やかに思い出される。

その後、「紙の温度」という日本最大級(なんと、世界各国でつくられた紙が9000種類もあるのだ)の紙屋さんへ。ヨーロッパやアジアで作られた紙や、和紙についての面白い話を聞く。朝早く起きて、新幹線に乗らなければならなかったけど、有意義な一日だったね。


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