



皆さまこんにちは。
ブログ更新も年末以来、だいぶさぼってしまっておりました。
おかげさまで周囲の皆さまの協力の中、日々素晴らしい出来事を経験しながら活動させていただいております。
このブログに書ける事、書きたいことは沢山あるのに自分の処理能力の低さ故、そんな出来事も紹介できずに過ぎていってしまう現状。
生活を見直して時間を作り少しでもこのブログで紹介してゆきたいものです。
2020年のシーズンインへ向けた活動も鹿児島合宿を経て、今は沖縄での合宿にて最終調整を行っています。
写真は沖縄入りした初日に、船で輸送した車両の到着を待つ間に待機したカフェでの一コマ。
2週間におよぶキャンプを前に、木村キャプテンが大まかなトレーニングのイメージを選手全員に伝えておりました。
カフェオレを片手に呑気に外を眺めていた私(監督)は、この様子が目に入り背筋が伸びました。
話の輪に入り(入れていませんでしたが)うんうん、と頷いてみる私(何を話していたか理解できていませんでしたが)・・・。
と、いうことで選手が猛烈なモチベーションを維持しながらトレーニングに挑み続けた沖縄でのキャンプもあと数日。
私はというとそんな選手の気迫に気おされながら
『も、もうすこし休んだほうがいいんじゃない?…ですか?…そんなことない?…』
などとアドバイ?をしながら、たくましく走る彼らの姿をただ見守るだけなのでした。
彼らの努力が、見据えた場所で実を結ぶ事を心から願います。
交通のない場所を利用し激しいインターバルを繰り返す選手たち。
ということで、このブログを見てくださっている稀有な皆さまお久しぶりでございます。
前回のブログで、「少しゆっくりしたい」的なことを書き、少ぉーし休憩していたのですが、気が付いたら6か月も経過し、ふと気づいたら大晦日ではありませんか!
といっても本当にゆっくりしていたわけでは無いんですよ、色々とやっていたんです、イロイロ。
例えばえーと、たとえばえーと、タトエバエート。
・・・。
何をしていたかさっぱり思い出せないんですよね。。。
ま、過去のことを忘れ続けることができる事で、未来へ進み続けることができるのは私のちょっとした特技であります。
が、やはり過去の良い思い出だけは記憶に強く刻みこまれているものです。都合よく。
中でも、目的と感情を共有してきた仲間との時間は、ポジティブな場面だけでなく苦労、苦痛を伴う場面であっても大切な記憶の中に。
今シーズンでチームを離れる入部選手や小山選手との思い出も、その場面ごとの情景、感情と共に胸に残っています。
2名とも他チームで活動を続ける道を選んでおり、来期はライバルとして戦うことも楽しみでなりません。
小山貴大選手は高校卒業と共にシマノレーシングに加入。
加入前のジュニアカテゴリーではアタックを繰り返す走りでインターハイロードで2位、益田ジュニアロードでのウィニングポーズに私自身強く感銘を受けチームへの加入をお願いしました。
photo:Satoru Kato
その時の写真はこちら。うーんやっぱりかっこいい。
世界へ攻め込む気合が入りすぎ?ちょっとグレた時期もありました??
が、ロード競技に対する熱意、強い向上心、気迫ある走りをレース、トレーニング問わず惜しみなく出す彼のスタイルは、チームの活動に大きく好影響を与えてくれました。
ゴール後、力を出し尽くし倒れこむ姿を数回目撃しましたが、熱中症などの影響を考慮し緊張感が走る場面ではあっても彼の姿には清々しさすら覚えてしまいました。
入部正太朗選手は早稲田大学時代にポイントレースのナショナルチャンピオンに輝く実績もありましたが、シマノレーシング加入時にはロードレーサーとしての肉体改造、意識改革が必要な状態で活動をスタートさせます。
しかし、高いポテンシャルを持ち順調にその階段を上り、ついには2019年のロードレースナショナル王者に上り詰めるまでに。
8年間共に活動する中にはここには書ききれない色々な思い出があります。
ロードレーサーとしての存在は小さかった入部選手は、
熱き想いを胸にシマノレーシングとしての活動をスタートさせ、
時にチームメイトとぶつかり合いながらも常に正面から向かい続け、
少々世間に対し不満を抱いた?時期もあったようですが??
photo:Makoto.AYANO
様々な試練を乗り越え、ついにナショナルチャンピオンまで上り詰めてくれました。
photo:Makoto.AYANO
そりぁ私だって泣きますよ。
と、だんだん話がおかしな感じになりそうだし、このまま書き続けると新年に突入してしまいそうなのでそろそろ止めにしますが。
とにかく、私にとって2019年も貴重な仲間と最高の経験をした1年になりました。
2020年も、チームメンバーや応援してくださる皆様から、色々なものをもらい続けながら素晴らしい時間を過ごせたなら幸いです。
もちろん私もいつか何かを返すことができるよう努力します。
よいお年をお迎えください。
先週末のレースにて。
シマノレーシングの中井唯晶が勝利しました。
チームメイトだからという事はもちろんですが、若い選手の活躍はチームの壁を越えてポジティブな感情を抱かせてくれます。
ベテラン選手が見せる素晴らしい走りはもちろんですが、それをも脅かし業界を活性化させる新星の登場を、私たちは常に待ち望んでいます。
彼の勝利は最終到達点では無いはずです。
一つのステップを踏み登った事により、高く遠い世界が以前より少しだけ近くに見えるようになったに過ぎません。
しかし、『少しだけ見えるようになった』景色は彼を更に強く突き動かすほど、光に満ちたものであったはず。
勝利の喜びは他に代えがたいもの。
競技者であればだれもが追い求める感覚です。
更なる飛躍を期待しています。
が。
進む未来もブログタイトルも自分で決定するものさ。
「ツアー・オブ・ジャパン」「ツール・ド・熊野」2週間にまたがり計12日間のレースをこなす期間が終了しました。
そのための準備等を含めると、もう随分と休めていなかった事で選手はもちろん、チームスタッフとして動いていた私も身体は想像以上に疲労しているようです。
昨日はお休みを頂き休養に専念しようと考えていたのですが、この2週間ほぼ毎日、朝5時半の起床から深夜の入眠まで身体と(のろまながら)思考を全力で働かせていたことが習慣になってしまったか、せっかくの休みなのにきっちり朝5時半に目が覚めてしまいました。
もちろん、外で忙しかった分、家でもやらなくてはいけない事はたくさんあるので、折角だから片づけてしまおうと思い立ち、朝食の後に早速取りかかろうとしました、が、身体と思考が全く働きません。
もしかしてまだ多少寝られるかな?
と思い立ち布団に入るとあっという間に寝てしまい、そして数十分後に何かに追われるようにハッと飛び起き、また活動しようとして、できず、今度は2時間寝てしまい、飛び起き・・・。
というリズムが段々伸びてゆき最終的に熟睡から覚めたのは夕方16時前でした。
休めば休むほど自らの疲労度の大きさを理解して、興奮から解放されてゆくような感覚です。
この感覚、頻繁ではないものの選手の時にもありました。
運動選手は真面目に取り組むほど、「休養」というレベルアップに不可欠な要素を無視してしまいがち。
目標とするイベントの日時が近づくにつれ、自らの疲労蓄積をようやく理解してゆき、いざ本当に休息が必要と気が付いた時には本番前のトレーニング~超回復のプロセスをこなす時間が不足していることに気付く。
なんて事はよくあることです。
しかし「手遅れ」と気づいた時に絶望感を抱え続けるか、その状況で最善と思える術を見出す努力ができるか、いずれかで可能性は大きく変化することも私は経験しています。
もちろん良い結果を生み出すのは後者と考えています。
絶望感は脱力感に変化し身体能力の向上はおろか、緊張感や集中力を失い、戦う事に必要な脳内物質の分泌すら抑制してしまう事は容易に想像されますからね。
まるで、私を含む少数が後者のようにポジティブに思考を変えられるように書いてしまいましたが、現チームメイトやそのレベルに居るライバルチームの選手のほとんどは出来ているのでは、と考えています。
だからこそ、こんなにハードな活動を続ける事ができるのでしょうから。
がしかし、忘れてはいけません、手遅れになる前に
「戦略的に休養を取る事は最重要事項の一つです」。
と、強調したのは、ちーとも休もうとしなかった自分に言い聞かせたかったから。
遠征中、異動後の宿の部屋に用事で立ち寄ると、あまりの疲労に『5分だけ』と倒れ込むように伏せるのですが、5分後の行動開始時には起き上がる前、気合いを入れる意味で無駄に腕立て50回から活動を再開してしまっていた私。
5分の休息の後に、何故かそれ以上の負荷を自らにかけてしまう。
もはや何かの病気です。
でもあれです、身体的な活動により、思考的なストレスを軽減する術は、思考がもろく身体を動かすことが得意な私にとっては有効なのかもしれません。
ということで、次回は遠征期間中におとずれた思考の限界とバランスを取るため、身体の限界を引き出すべく山頂を目指して走り出してしまった話でも。
なんのことだか。
※本日、久しぶりにマッサージを受けました。先生も驚くカチコチ具合。身体を動かくことが得意、と思い続けているといつか痛い目にあいそうです。。。
ツアー・オブ・ジャパンが終了しました。
8日間、連日ハードなレースで選手もスタッフも消耗しきった状態です。
Photo:Satoru Kato (http://www.cyclowired.jp/)
Photo:Satoru Kato (http://www.cyclowired.jp/)
理想へ届かない事を知り失意の底に突き落とされても全力でゴールを目ざす。
そこに大きな危険がある事を知りながらも迷いを振り払い身を投じる。
それでも挑み続けるのは、彼らの持つ本能なのでしょうか。
確実に言える事は、彼らを取り巻くコミュニティーが大きなモチベーションへと繋がっているという事です。
今回、最終日の会場で交通誘導を行っていたスタッフの一人が
「お疲れ様です。大会期間中、ありがとうございました!大変だったけど終わってしまうのが名残惜しくて。」
と、感極まった表情で声をかけてくださりました。
レース前後の会場ではチーム関係者も神経質になっているので、彼らスタッフとのやり取りも快いものばかりではないかと思います。
てっきり、はやく帰りたいだろう、と思っていたそんな立場の方からの言葉に一瞬戸惑い、そして感謝の気持ちが湧きあがりました。
様々な形で声援をくださるファンの皆さまはもちろん、家族、スポンサー、チームや大会関係者の思いも、選手やチームのモチベーションに大きく関係しているのでしょうね。
立場を超えた感情の共有が強く出来る場所、それがスポーツの現場なのかもしれません。
Photo:Satoru Kato (http://www.cyclowired.jp/)
南信州ステージ、スタート前の写真です。
厳しいコースで行われる山岳ステージに、選手は大きな恐怖心を持ち合わせていたはずです。
が、何やら笑いが起きているではありませんか。
しかも私の言動に原因がありそうな場面です。
監督として、なんと不謹慎。
とも言われてしまいそうですし、たまに反省する要素でもあります。
しかし、確実にせまるストレスの嵐の中に身を投じる前に、共に笑う事で感情を共有する事は、一つの目的に向かう上でとても有効なのではないか。
と、自己正当化も含め本気で考える今日この頃。笑
photo:Makoto Ayano(http://www.cyclowired.jp/)
とにかく、選手は次なる目標に視線を移しました。
勝利を分かち合うために。
皆さま、TOJでの声援ありがとうございました。