古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

福岡県久留米市・田主丸大塚古墳

2012-07-21 07:59:46 | Weblog
福岡県久留米市田主丸町石垣、耳納山地北麓の標高70~80mの緩傾斜面にあります。
道路(山苞の道)を隔てた北側には、平成19年にオープンした「大塚古墳歴史公園」があります。

全長103m、 後円部径59m・高さ10m、 前方部先端幅57m・高さ1.5m 三段構築の前方後円墳です。
前方部を南に向けています。
上記写真の右側が前方部になります。

後円部西側に造り出しがあります。
墳丘の周りには周濠(幅12~15m)があります。
墳丘には葺き石が施されています。
埴輪の出土がなく、墳丘に埴輪の配列はなされていなかったようです。

永らく円墳(前方部が削平されているため)と見られていましたが、平成11年度の発掘調査で全長103mの前方後円墳とわかりました。
筑後川流域で最大級の前方後円墳です。
墳丘の補強や高低差の解消のため石組みが、一部墳丘盛土のなかに埋め込まれていることも判明しました。

主体部が二つ確認されています。
後円部南寄りには西側に開口した横穴式石室があります。
玄室の奥壁と側壁などには同心円や三角文、盾、船などが描かれています。
前方部にあったもう一つの埋葬施設は、どんなものだったのか不明です。

出土した土器などからこの古墳は、古墳時代後期・6世紀後半ころの築造と推定されています。

平成14年3月19日、田主丸古墳群として国の史跡に指定されています。
現在、後円部頂は平らな広場状になっています。


   (白く見える土嚢が積まれた所が石室入り口)


   (山苞の道から見た後円部)


   (広場状になっている後円部墳丘)

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