古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

京都府向日市・元稲荷古墳

2008-06-21 09:16:27 | Weblog
京都府向日市向日町北山の向日丘陵先端部の尾根上にあります。
全長94m、 後方部一辺長52m・高さ7m、 前方部幅46m・高さ3m 三段構築の前方後方墳です。
乙訓地方で最も古い古墳です。
墳丘の周りには周濠(空堀)があります。
墳丘には、弥生時代終わり頃の墓の「貼り石」によく似た、タイル状の石が貼られていたそうです。
円筒埴輪や壷型埴輪が、前方部墳丘中央南北2m、東西約4mの範囲に立てられていました。
1960・1970年の二回、京都大学による発掘調査が行われています。
後方部中央に竪穴式石室があり、割竹形木棺が納められていたそうです。
石室は、千枚岩質粘板岩の板石で造られていて、全長5.56m、幅1.02m~1.32m、高さ1.9mあるそうです。
石室は大半が盗掘を受けていましたが、銅鏃・鉄鏃・鉄剣・鉄刀・刀子・槍・ヤリガンナ・鉄斧・土師器の壷などが出土しています。
古墳時代前期(4世紀初頭)の築造と推定されています。
近畿地方における前期古墳の中でも、極めて古い様相を示す重要な古墳です。
ほぼ何所からでも観察できますし、墳頂にも上れます。



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