古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

福岡県糸島市・銭瓶塚古墳

2012-03-03 08:07:47 | Weblog
福岡県糸島市曽根中405-1、標高62mの曽根丘陵のほぼ中央・ワレ塚古墳から北東へすぐです。
(ぜにがめづか)古墳と呼びます。

全長50m、 後円部径37m・高さ6m、 前方部先端幅28m・高さ5m 三段構築の帆立貝形前方後円墳です。
前方部を西に向けています。

墳丘は、くびれ部あたりから前方部にかけて道路によって破壊されていて、前方部の先端部と後円部が残るのみです。
主体部は未調査につき詳細は不明です。

墳丘には葺き石が施されていたようです。
造り出しはありません。
墳丘の周りには、盾形をした幅約6mの周濠があります。
周濠からは円筒埴輪や朝顔形埴輪、形象埴輪の破片などが出土していて、墳丘に埴輪の配列がなされていたようです。
また自然石を削って創った岩偶も出土しています。
その他、後円部墳頂付近から出土したと言われている家形埴輪が、伊都歴史資料館にあります。

この古墳は出土した埴輪などから、5世紀中ころから終りころの築造と推定されています。

昭和57年10月4日、曽根遺跡群として国の史跡に指定されています。

後円部には国土地理院の地理調三角点の標柱が立てられていました。
見過ごしがちですが、前方部の先端部が道路反対側にわずかに残っています。