古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

奈良県天理市・西乗鞍古墳

2009-03-14 08:46:26 | Weblog
奈良県天理市杣之内町元山口方乗鞍1010の尾根先端にあります。
東乗鞍古墳の西側になります。

全長120m、 後円部径66m・高さ15.5m、 前方部幅88m・高さ16m 二段構築の前方部を南に向けた前方後円墳です。
墳丘の周りには、二重の幅約10~20mの盾形をした周濠があります。
墳丘には葺き石が施されていたようです。
くびれ部の両側(東・西)に造り出しがあります。
墳丘からは円筒埴輪、朝顔形埴輪や須恵器の甕片などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。
また濠の中からも円筒埴輪、朝顔形埴輪、家型埴輪、須恵器の甕や杯、土師器の甕などが採取されています。
後円部に大型の横穴式石室があるようですが、調査は行われていないそうです。

古墳公園になっていて、墳丘頂にも自由に登れます。
かって昭和天皇が陸軍大演習を統監し、野点をされたところだそうです。
大和三山や生駒、葛城、金剛連山が遠望できるすばらしいロケーションの地です。

この古墳の築造時期は、古墳時代後期・5世紀末から6世紀前半頃と推定されています。
杣之内古墳群を構成しています。




奈良県天理市・東乗鞍古墳

2009-03-14 08:24:47 | Weblog
奈良県天理市杣之内町元山口方東乗鞍89の尾根上にあります。

全長75m、 後円部径44m・高さ10m、 前方部幅68m・高さ6.5m 二段構築の前方部を西に向けた前方後円墳です。
墳丘の周りには幅約10mの周濠があります。
また種類ははっきりしていませんが、墳丘に埴輪の配列がなされていました。

後円部南側のくびれ部寄りに、開口している左片袖式の横穴式石室があります。
石室は全長14.8mあり、南方向に開口しています。
羨道は長さ約7m、幅1.7m、高さ1.5m、玄室の長さは約7.8m、高さ3.3mです。
玄室内には2基の石棺があります。
前の方にあるのは、二上山産の白石凝灰岩製の組合式石棺の底石部分、奥の方にあるのは阿蘇溶結凝灰岩製の刳抜式家型石棺です。
石室の入り口には、なぜかお地蔵さんが祭られています。
甲冑の小札、馬具などが出土しています。

この古墳の築造時期は、古墳時代後期・6世紀前半頃と推定されています。
杣之内古墳群を構成しています。
周りにはイチゴ畑が結構ありました。