虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

サンキュー・スモーキング(2006/アメリカ)

2007年12月17日 | 映画感想さ行
THANK YOU FOR SMOKING
監督: ジェイソン・ライトマン
出演: アーロン・エッカート   ニック・ネイラー
   マリア・ベロ    ポリー・ベイリー
   デヴィッド・ケックナー    ボビー・ジェイ・ブリス
   キャメロン・ブライト    ジョーイ・ネイラー
   ロブ・ロウ    ジェフ・マゴール
   アダム・ブロディ    ジャック・バイン
   サム・エリオット    ローン・ラッチ
   ケイティ・ホームズ    ヘザー・ホロウェイ
   ウィリアム・H・メイシー    フィニスター上院議員
   J・K・シモンズ    BR
   ロバート・デュヴァル    ザ・キャプテン

 タバコ研究アカデミーの広報担当ニック・ネイラーは、タバコ業界の顔的存在。あらゆる話術戦略を駆使してタバコの悪役イメージと戦っている。タバコを糾弾するフィニスター上院議員はパッケージにドクロマークをつけるようにと息巻く。そしてニックはタバコのイメージアップのために駆け回る。

 今年見た映画では、アメリカ製作では特に、こういう全国大公開しないような映画が良い出来でした。 「アメリカンドリームズ」もそうだし、これも「スパイスが効いてるなあ」と唸らされました。
 タバコというのは、受動喫煙で、喫煙者以外に被害が及ぶとか、タバコで出火とか、社会的に悪とみなされやすい要素が酒や脂肪よりも目に付きやすいので他のものより叩かれやすい。おまけにこの映画のなかでタバコ業界のやってるこも褒められたものでは絶対ないし、ネイラーが弄するのも詭弁。
 でもねえ、公聴会でのネイラーの発言もやっぱり真実です。
 それに、正義は我にありと信じる人たちの危なさ・馬鹿馬鹿しさ、タバコを守る側攻める側・その攻防をスクープする者それぞれの「やったもん勝ち」的成功信仰もきっちりと描かれておりました。
 それに親子のストーリーまで巧く入れちゃって(これは原作の功績なのかな?)なかなかの儲け物でありました。