ふわふわ暮らしたい（ポエムNO.4-05）

　　　（2019年　高崎）



おはよう　こんにちは
こんばんは・・・
と人は毎日挨拶をくり返す。
すべてに日付があり
せわしなくつぎつぎとupdateされていく。

立ち止まっていたいのに
立ち止まってはいられない。
後ろから　前から
つぎつぎ押し寄せてくるものがある。
ウォータースライダーに乗って

明日へ　明後日へ飛び込んでゆく。
バシャン　バシャンと水しぶきがあがる。
走れ　走れ
と太陽や惑星たちにせきたてられ
未知の世界へ飛び込む。

あわれな人間たちよ。
ウィルスと共生できたりできなかったり。
そんなことで討論している。
明日へ　明後日とへつづく坂道の途中
結論のない討論にふける　ふける。

あわれな人間たちよ。
と小さなヤマトシジミが足許で笑っている。
進化をとげた涯にあるのがこれか
これか？
教えてくれ　教えてくれ。

立ち止まっていたいのさ　せめて一日。
討論したって解決しないことだらけ。
ウォータースライダーから下りて
きみのかたわらに横たわって
あの雲

・・・あの
白いふわふわした雲を見あげて
ふわふわ暮らしたい
ふわふわ
なーんにもしないで。