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二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

写真の力ってなんだ? ~軽井沢の古写真

2014年08月23日 | Blog & Photo
忘れてしまいそうになったので、急ぎ書いておこう。
先日8月20日に軽井沢へいったとき、土屋写真店に立ち寄って、モノクロキャビネサイズのプリントを二枚買ってきた。
そのキャビネをスキャンしたので、感想を少々・・・~~ヽ


■ヨルダン大使と十字路(昭和8年撮影)
<昔、中山道の軽井沢宿、昭和8年の旧軽井沢銀座通り、郵便局(今の観光会館)前の様子です。左端に「寫眞」(土屋写真店)の看板が見えます。>(写真に添えられたコメント冒頭から引用)
「右の「十字路」の看板のそばに立っているのが、ヨルダン大使夫妻、自転車でこちらにくるのが、英国大使参事のお嬢さん」などと、詳しく説明書きがある。このあたりが、この当時、避暑地として名高い軽井沢の中心で、異国情緒がそこはかとなくただよっている。

昭和8年といえば、1933年。いまから81年前。その日、そのときが、こうしてありありとよみがえる。
これを写真の力といわずして、なんというべきか!



■中山道と外国人淑女達(昭和9年撮影)
<手前半袖のワンピース姿がベネズエラ大使夫人、向かいがそのお嬢さん。左手をいく自転車がジャパンタイムズ支社長のお嬢さん。他にも大勢の外国人が往来しています。また千ヶ滝の別荘開発がすすみ、碓氷峠の峠町にも電灯が点った時代でした>(写真に添えられたコメントをわたしが編集)

軽井沢の別荘地は、昭和初期から外国人のエリートと、日本のリッチマン(あるいは成金)が築きあげてきたものであった。当時の文人や政治家も、皇族も、ここを避暑地として愛し、「軽井沢文化」「軽井沢文学」なる呼称が使われた時代があった。

贅言は無用。
記録装置、記憶装置としての写真。
文字では到底不可能なこの臨場感、そして再現力にあらためて脱帽である。
写された写真は時の化石。
時空の彼方から彼方へ旅している。
書店でさがせば「古写真」を集めた本がたくさん見つかる。父の世代、祖父の世代、曾祖父の世代がどんな社会の中を生きてきたのか、過去を検証したくなっているともいえるだろう。
「写真力」の衝迫!

売値は一枚330円(税込)だったから、決して高いとはいえないだろう。5~6枚買っておけばよかったといまになって少々後悔している。
この二枚を買うとき、撮影者のお名前、機材をお訊ねしてみた。
「いやあ、いまとなってはもうわかりませんね」
・・・だそうである。



土屋写真店に関してはこちら。
https://www.google.co.jp/search?q=%E5%9C%9F%E5%B1%8B%E5%86%99%E7%9C%9F%E5%BA%97+%E8%BB%BD%E4%BA%95%E6%B2%A2&espv=2&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=1gb4U-veEJbm8AX1h4HIBg&ved=0CAcQ_AUoAg&biw=1280&bih=647&dpr=1.5


※なお、この写真の著作権は土屋写真店に帰属します。したがって、上の二枚の二次使用は厳禁といたします。
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