二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

2013年ベストセレクション 第6回「フィルムカメラ工房」6×6ネガカラー編

2013年12月20日 | Blog & Photo
<青いロングスカートの女性>ローライフレックス


ブローニーは6×6判二眼レフをメイン機材としているけれど、ほかにフジの645判ももっていて、ことし1本だけ撮影している。
しかし、645はなんだか中途半端。安っぽいプラスチック外装も愛着がわかない。
とはいえ、父にもらったカメラなので、年に1、2本は撮って、カビを生やさないようにと、心がけている(´∀`*)゜
この6×6というアスペクト比に惚れ込んでいるから、しばらく機材は増やすつもりはない。
デジタルの場合はアスペクト比3:2にこだわっている。


今日はカメラ情報誌の発売日。
午前中紀伊国屋書店へいって、いつもの3冊を仕入れてきた。くり返し読み返すから、無駄な出費だとはかんがえていない。
・・・というふうにして油断していると、せっかく処分した本が、またじわじわ増えていく|*゜Д゜|┛ あーどうしよう(笑)。

この1年を振り返るシリーズ、第6回はブローニーネガカラー。
新宿までいって、約18万円の対価を支払って手に入れたオリジナルストラップ、デュフューザー付ローライフレックス3.5Fは、わたしのいちばん大切な機材である。撮影レンズにはフードをつけてある。
市橋織江さんに惚れて、前橋で開催された「大中古カメラ市」で見かけた、マミヤRZ67をいじったことがあった。
ところが、その大きさ、重さといったら! よくもまあ、女性の市橋さんが、あんな不自由なスタジオカメラをもって、世界中を旅しながらスナップを撮って歩いたものだ~~ヽ

昨年買った写真集の中で、特別な愛着を覚える鬼海弘雄さんの「ぺるそな」「東京ポートレイト」、川内倫子さんの「うたたね」「Cui Cui」、市橋織江さんの「Gift」「BEAUTIFUL DAYS」「PARIS」、百々俊二さんの「大阪」は、皆フィルムカメラで撮られている。

トップにした1枚<青いロングスカートの女性>は、春の川越で撮影。
ネコがたくさん飼われているが、その昔は武家屋敷だったそうである。ご自宅を無料開放なさっていて、観光客が三々五々やってきて、ここでくつろいでいく。
奥にいるマスクのおじさんが、このお屋敷のあるじ。
革のバッグをたすき掛けにした、お嬢様ふうの女性が眼の前にいたので、ポンとスナップ。
二眼レフを持ち歩くとき、ピント位置は5~6メートルに合わせてある。
置きピンで、いつでもシャッターを切ることができる。



<お二人の写真学生>ローライフレックス
これまた川越で撮影。
お声をかけて、ちょっとインタビューしながら撮影している。お二人はN大芸術学部写真学科の学生さん。
左の女性が膝にのせているのは、50ミリF1.4つきニコンFM3A。
その向こうに、白猫を抱いた少女がいるため、フレーミングを欲張ってしまった。
コントラストの非常にクッキリしたむずかしい条件だったが、ネガカラーのダイナミックレンジの豊富さに助けられた。
この女子学生が、将来の市橋さんや田尾沙織さんのように、写真家デビューすることがあるかもしれない。


<帽子をかぶった少年>ローライフレックス
これまた川越ショット。スッと近づき、こちらを意識した瞬間をパチリ!
相手の“動き”が止まってしまうと、表情が固まってつまらなくなる場合がよくある。
そのほんの数瞬前が、いわばサイコーのシャッターチャンス(^_^)/~
撮影したとき、手ごたえはあった。しかし、現像があがってきてみないとどう写ったかわからない。
周辺を15%程度トリミングしている。なかなかおしゃれで、この年代の少年のたたずまいを素直にすくいとることができた・・・と、わたしはかんがえている。


<成人式のお参り>ローライフレックス
これは足利ショット。
ばんな寺という名刹の境内でお見かけし「ああ、すてきなお二人ですね。ぜひ写真撮らして下さい」とお願いしたら、快くOKが。
たしか5~6カット撮っているが、これはファーストショット。
親戚同士だとおっしゃっていた。名刺をお渡しし、あとからメールの添付ファイルで撮影データをお送りした。丁寧なお礼状が、そのあと届いた。


<孫との時間>ローライフレックス
この写真はモノクロ用なのにカラー現像する、イルフォードのXP2というフィルムで撮影。
ほんのわずかセピアがかっているのがおわかりだろうか?
粒子は細かく、軟調描写が特徴。
撮影地はゴールデンウィークの桐生。2カット撮ったが、おばあちゃんの顔がプロフィール(横顔)となったこちらを採用しておく。


<笑顔の4人娘>ローライフレックス
これを撮影した経緯は日記にやや詳しく書いてあるから、ここでは省略する。
デジタルのPENと、ローライと、合わせて14、5カット撮影した中の一枚。
むろん左から二番目の美人さんの動きがポイント。
わたしが頼んだわけではなく「あれれ、ピントがこないなあ」ともたついていたら、いきなり!!
もちろん、逃さずつかまえたが、ブレの効果がどの程度か、現像があがってくるまでドキドキだった。
メール経由でデータを送付。喜んでいただくことができた。


<母と娘>ヤシカマット
河川敷の野球場で少年野球の大会が開催されていた。
そこでスナップを12カット撮影させていただいた中の一枚。
奥の4人はテントのお引越し中。天候の変わり目で、空に表情があった。
ストリースナップのつもりで間合いをはかった。画面がゴチャついているが、これはこれでいいのだとおもう。


<午後の陽だまり>ヤシカマット
赤というのではなく、紅色といってみたいおもしろい色で、この椅子の色に惹かれた。
建物はグループホームかなにか、老人の収容施設だと、わたしは推測したがほんとうのところは不明。
ネガカラーは現像してみないと、どんな色再現となるのか、見当がつかないところがある。
フィルムはすべてフジのPRO400を使用しているが、味のある、やわらかいトーン描写が気に入っている。


<洗濯機のある風景>ヤシカマット
ここはわが家の東物置の横。
この「愛妻号」は、十数年まえまで野良着などを洗濯するために使っていたが、その後引退。
ここに置かれたまま、家族から忘れられている存在である。
この作品の見どころは、ピントが合った部分のやわらか味のあるシャープさと、なだらかなボケ描写の対比・・・といっていいだろう。ヤシカマットを手に入れ、テッサーというレンズの魅力にあらためて眼を瞠った。
ヤシカマットはオリジナルテッサーではないが、この4枚玉、本家本元に負けていないと、わたしは感じるがいかがなものだろう( ^_^)

なお、2012年ベストセレクションの中判6×6編はこちら。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1885520089&owner_id=4279073


※フィルム:すべてフジカラーPRO400。
※スキャナ:キャノン9000F 600dpiでスキャン(プリントはせず、フィルムから)
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