およそ20年ぶりに、集中的にクラシック音楽を聴きはじめたのがことし4月。
CDは廉価なものをBOOK OFFであさったり、図書館から借りてきたり。
だんだんと手をひろげて、これまで130~140枚は聴いたろうか?
6月の中旬ころからは、関心の中心は、これまで敬遠がちだった交響曲へむかった。
1.「新版 クラシックCDの名盤」宇野・中野・福島共著(文春新書)
2.「クラシックCDの名盤 演奏家篇」 同 上
3.「指揮者の名盤」本間ひろむ(平凡社新書)
4.「クラシックがわかる超名盤100」諸石幸生(ON BOOKS)音楽の友社
5.「名盤鑑定百科 交響曲篇」吉井亜彦(春秋社)
こんな名盤ガイドを持ち歩いて、2、3曲聴いては読み返し、
読んではまた聴きなおすという行動パターンが、この数週間つづいている。
しかし、・・・なにが名盤なのかは、あまり気にはかけないことにし、
「名曲理解の手がかり」をこれらのガイドブックの片言隻句からひろうよう心がけた。
これまでまったくなじみがなかったブルックナー。
いまはまりかけの交響曲第8番を、例にとってみよう。
1.クナッパーツブッシュ&ミュンヘン・フィル(63年)福島
シューリヒト&ウィーン・フィル(63年)福島
朝比奈隆&大阪フィル(01年)宇野
ハイティンク&ウィーン・フィル(95年)中野
2.ヘルベルト・フォン・カラヤン&ウィーン・フィル(88年)福島
オイゲン・ヨッフム&ドレスデン・シュターツカペレ(75年~)中野
3.オイゲン・ヨッフム&ドレスデン・シュターツカペレ(75年~)
4.ギュンター・ヴァント&ベルリン・フィル(01年)
5.フルトヴェングラー&ベルリン・フィル(49年)
同 上 &ウィーン・フィル(54年)
クナッパーツブッシュ&ミュンヘン・フィル(63年)
オイゲン・ヨッフム&ドレスデン・シュターツカペレ(76年)
ギュンター・ヴァント&北ドイツ放送交響楽団(93年)
これらが、名曲の「名盤」として推薦をうけている。
「――はあ、これじゃ、著者の独断と偏見のオンパレードといってもいいのでは?」
と思いたくなる気持ちをなだめながら、深夜のリビングで音楽の波に浸っている。
マーラーを聴くなら、古いこところではブルーノ・ワルター、新しいところではバーンスタインという定盤があるように、ブルックナーの場合は、ヨッフムとヴァントが安定した人気を得ている、ということになるだろう。
わたしは、ヨッフムによって、ブルックナー的世界の入り口に立ったのだ。
日本の指揮者では、朝比奈隆が、他の指揮者を圧倒して評価が高いが、まだ聴いていない。
クラシックファンの愉しみの半分は、「聴きくらべ」にある・・・とよくいわれる。
それは「わたし自身の名盤」を探しあてることと同じ。
わたしもそういったファンのひとりに、いまなりかけているのだろう。
人々が寝静まった夜、やや音量を高めにしてブルックナーのシンフォニー、とくに7番、8番、9番あたりを流して、目をつぶり、耳をすましていると、「飛翔する魂」の羽音が聞こえてくる・・・と思われることがある。その感覚は、バッハともモーツァルトやベートーヴェンやブラームスとも違う、ブルックナーでしか味わえない独特なものである。どんなことばを重ねようと、極めつくすことのできない、巨大な楽曲の大伽藍。
88歳のギュンター・ヴァントが2000年11月12~14日に手兵・北ドイツ放送交響楽団を率いて来日し、3日間にわたって公演をおこなった。そのときの演目はシューベルト「未完成」交響曲と、ブルックナーのこれも未完成の交響曲9番。
日本のファンを圧倒的な感動のうずに巻き込んだ。
わたしはそれをCDで手に入れ、3日間、そればかり聴いて過ごしたところだ。
◆YouTube◆ヴァント
http://www.youtube.com/watch?v=SL1cudMMUvI
CDは廉価なものをBOOK OFFであさったり、図書館から借りてきたり。
だんだんと手をひろげて、これまで130~140枚は聴いたろうか?
6月の中旬ころからは、関心の中心は、これまで敬遠がちだった交響曲へむかった。
1.「新版 クラシックCDの名盤」宇野・中野・福島共著(文春新書)
2.「クラシックCDの名盤 演奏家篇」 同 上
3.「指揮者の名盤」本間ひろむ(平凡社新書)
4.「クラシックがわかる超名盤100」諸石幸生(ON BOOKS)音楽の友社
5.「名盤鑑定百科 交響曲篇」吉井亜彦(春秋社)
こんな名盤ガイドを持ち歩いて、2、3曲聴いては読み返し、
読んではまた聴きなおすという行動パターンが、この数週間つづいている。
しかし、・・・なにが名盤なのかは、あまり気にはかけないことにし、
「名曲理解の手がかり」をこれらのガイドブックの片言隻句からひろうよう心がけた。
これまでまったくなじみがなかったブルックナー。
いまはまりかけの交響曲第8番を、例にとってみよう。
1.クナッパーツブッシュ&ミュンヘン・フィル(63年)福島
シューリヒト&ウィーン・フィル(63年)福島
朝比奈隆&大阪フィル(01年)宇野
ハイティンク&ウィーン・フィル(95年)中野
2.ヘルベルト・フォン・カラヤン&ウィーン・フィル(88年)福島
オイゲン・ヨッフム&ドレスデン・シュターツカペレ(75年~)中野
3.オイゲン・ヨッフム&ドレスデン・シュターツカペレ(75年~)
4.ギュンター・ヴァント&ベルリン・フィル(01年)
5.フルトヴェングラー&ベルリン・フィル(49年)
同 上 &ウィーン・フィル(54年)
クナッパーツブッシュ&ミュンヘン・フィル(63年)
オイゲン・ヨッフム&ドレスデン・シュターツカペレ(76年)
ギュンター・ヴァント&北ドイツ放送交響楽団(93年)
これらが、名曲の「名盤」として推薦をうけている。
「――はあ、これじゃ、著者の独断と偏見のオンパレードといってもいいのでは?」
と思いたくなる気持ちをなだめながら、深夜のリビングで音楽の波に浸っている。
マーラーを聴くなら、古いこところではブルーノ・ワルター、新しいところではバーンスタインという定盤があるように、ブルックナーの場合は、ヨッフムとヴァントが安定した人気を得ている、ということになるだろう。
わたしは、ヨッフムによって、ブルックナー的世界の入り口に立ったのだ。
日本の指揮者では、朝比奈隆が、他の指揮者を圧倒して評価が高いが、まだ聴いていない。
クラシックファンの愉しみの半分は、「聴きくらべ」にある・・・とよくいわれる。
それは「わたし自身の名盤」を探しあてることと同じ。
わたしもそういったファンのひとりに、いまなりかけているのだろう。
人々が寝静まった夜、やや音量を高めにしてブルックナーのシンフォニー、とくに7番、8番、9番あたりを流して、目をつぶり、耳をすましていると、「飛翔する魂」の羽音が聞こえてくる・・・と思われることがある。その感覚は、バッハともモーツァルトやベートーヴェンやブラームスとも違う、ブルックナーでしか味わえない独特なものである。どんなことばを重ねようと、極めつくすことのできない、巨大な楽曲の大伽藍。
88歳のギュンター・ヴァントが2000年11月12~14日に手兵・北ドイツ放送交響楽団を率いて来日し、3日間にわたって公演をおこなった。そのときの演目はシューベルト「未完成」交響曲と、ブルックナーのこれも未完成の交響曲9番。
日本のファンを圧倒的な感動のうずに巻き込んだ。
わたしはそれをCDで手に入れ、3日間、そればかり聴いて過ごしたところだ。
◆YouTube◆ヴァント
http://www.youtube.com/watch?v=SL1cudMMUvI