虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

考える力を育むブロック遊び 1

2015-06-10 17:54:22 | レゴ デュプロ ブロック

昨日からブロック講座をはじめています。親子で参加していただく形なので、

ちょっと詰め込み過ぎですが、

推理力を引き出すブロックの遊び方、科学的な力を利用する方法、

男の子に人気の作品群、女の子が喜ぶ作品群、

敏感期の子とブロックの関わり、文字への興味を育む遊び方、

ブロックで知育玩具を作る方法などを一気に学んでいただいています。

 

2時間あると、合体ロボ、ビー玉コースター、エレベーター、ドールハウス、爆弾、

足が動く昆虫、果物の形の宝箱、本当にボールが打てるバッティングマシーン、

ベルトコンベアーのある工場、開閉するドア、回転ずし屋さん、ガチャポン、

自動販売機、空飛ぶロケット、テレビ、動く動物園、知育パズルと算数パズル、

知育ゲームなどけっこうたくさん作れました。

実際に作るところを見ていただいたり自分で作っていただいたりすると

すぐにコツが飲み込めたようです。

(これまで2回、ブロック講座を開いていますが、流れ上、それぞれ2つくらい

見ていただけなかったものがあります。また教室に来る機会があれば、

作り方を知りたいものを申し出てくださいね。)

 

ブロック講座でのひとこま。

2歳児の親御さんたちのグループで、穴を利用して、

さまざまなしかけを作る方法を学んでいた時のこと。

 

「『穴を棒でふさいで、棒を動かすことで小物が下に落ちる』というシンプルな

しかけで子どもが熱心に遊びだしたら、次はどうしますか?」とたずねました。

すると、参加しておられたパパさんが、こんな面白いおもちゃを作っていました。

 

さまざまな方向から差し込まれた棒を

上から順番に引きぬくと、ビー玉がだんだん下におりてきます。

そこの娘ちゃんが、不思議そうにしかけを覗きこみながら遊んでいると、

赤ちゃんが興味しんしんに近づいてきて、

引っ込んだり出てきたりするブロックの棒を触りだしました。

棒が引っ込むと、穴に指を入れて取り出そうとする姿に一同、大笑い。

 

 

こちらは2歳のBくんとお母さんの作品。

棒を入れる穴のサイズが少し大きいだけで、

それまでにない面白い動きが生まれていました。

お母さんが上の穴からアヒルを入れると、Bくんが棒を押す時に、

アヒルが棒に乗って出てくるのです。

このしかけで『ハト時計』を作ることができるかもしれませんね。

 

 

最初のシンプルなアイデアを、知恵を絞って少しだけ発展させるようにして遊ぶと、

子どももいっしょになって考えるようになっていきます。

 

ちょっとしたアクシデントも知恵を使う好機です。

上の写真は、最初、開閉する扉がついた駐車場だったのですが、

Cくんが入口を黄色いブロックで埋めてしまいました。

これでは車を入れることができません。

でも、これを見た時、わたしは面白いアイデアを思いつきました。

先っぽにCくんが埋めた黄色いブロックの形をつけた

鍵を作ると、「鍵をしめると、ドアが開閉できない」

「鍵を開けると、扉が動くようになる」という遊びができるな……と。

こんなふうに、「中に入れない」という困った状況も、創造的に解決する姿を見せると、

子どもは子どもで、新たなアイデアを試してみようとします。

 

ブロック遊びをする時は、「子どもに作り方を教える」のではなく、

「子どもといっしょに知恵を絞ることや問題を解決することを楽しもう」という

気持ちで関わるのがいいかもしれません。

 

平たいブロックの板も、板に乗せる向きによってたちまち立体的な作品になります。

階段をつけたり、エレベーターをつけたりすると、

子どもは空間を自在に使って遊びだします。

 

荷物を引きあげる道具も取り付けました。

 

「3階から2階に下りるのはどうすればいいでしょう?」と相談をいただいたので、

らせん状の階段を作る方法を見ていただくと、

思わぬ解決法があるもの……ととても面白がっていただきました。

 

空間を複雑に使った作品は、遊びをわくわくするものにしてくれます。

子どもは自然に階段や家具や入口などを付け加えるようになると思います。


小学5年生のギフテッドくん とレッスン内容についての息子との会話 2

2015-06-08 21:51:59 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)

わたし 「『お仕事してみない?』って依頼する学習場面を作るの面白いわよね。

やる気が湧いてくる。

お母さんのしている教室でも、いつも子どもが自分で自発的に学びたくなるような

場面を作ったり、自分で能動的に関わっているんだって実感が持続したりするよう

気をつけているもの。ただ勉強をやらせて、できるようにするだけでは、

本当にその子のものとなる力がつくわけではないから。」

 

息子 「そうだね。お母さんの教室は、やらされている感、ないない。

教師と生徒って関係で成り立ってるんじゃなくて、子どもが勉強内容そのものに

興味を持って、自分からやりたいって感じるように工夫しているよね。」

 

わたし 「子どもによっては、教師と生徒、指示を出す側、出される側という枠組みを

はっきりさせておかないとダメな子もいるんだけどね。

枠や縛りがないと、自分がやっていくことを方向づけられない子がいるから。

ただその関係が固定しないよう注意してる。

力がついてきたら、学習の主導権を少しずつ本人に移すようにしているわ。

 

話が急に変わるんだけど……料理なら、盛り付け方とか見た感じの新鮮さとかが、

食欲と結びついていることは、周知の事実よね。

料理人なら、食欲をそそるために、食感や香りや素材の質感なんかにも気を配るはず。

でも、日本だと、学習となったとたん、

意欲をそそるために五感に訴えるという発想がない気がするもの。

まるで、まるで駅の『立ち食いうどん』の店並みに。

 

Aくんのやる気を保つための設定を、

B(息子)は立体的に……多角的にと言った方がいいのかな……考えてると思うわ。

本来、もっとそういうふうに本人の精神的な充足感を満たすことや

学習内容そのものへの興味が深まることを意識した学習場面が考えられても

いいはずなのに、

世間では、テストの点や偏差値を管理したり、優越感や劣等感や競争心を刺激したり

すること以外、学習のモチベーションを維持するための手段を考えていないように

見えるのよね。

サピックスの教材とか宮川算数教室の教材の質の良さとかを思うと、

そうとばかりも言えないけど、何だか……ね。

 

さっき、学習意欲をそそるために五感に訴える発想がないって言ったんだけど、

ヨーロッパの知育玩具や頭脳パズルは、

形や素材が思わず触れながら考えたくなるようにできていたり、

幾何学的な美しさや身近に潜む神秘に心が開かれるようにデザインされていたり

するでしょ。

そうしたものと日本で出回っているそれらの違いって、

材料費にいくらかけているかってことだけではない気がするの。

 

お母さん自身が、子どもたちの学習がいいものになるよう探究しているのは、

物のデザインではなく、それぞれの子の個性が持っている知的なものへの志向性や

芸術的なセンスに気づいて、環境を整えることなんだけど、

個性に興味があるから、個性が求めるものや引き寄せられるものに関心があるのよ」

 

息子「まず教育ありきで、何かできるようにさせるための小道具として

教具を作るのと、芸術が出発点にあって、教育の世界での可能性を探っていくのだと

ずいぶん違うのかな。

現場で使われているのかわからないけど、日本でも五感と学習意欲についての研究は

されているみたいで、前にいろいろ調べたことがあるよ。

どれも悪くはなかったけど、それを本当に教育に役立てるとなると、

その場しのぎの『つけやきば』の印象が否めなかったよ。

ここを赤い色にした場合と青い色にした場合では、

どちらがやる気の持続するのにつながるか……みたいな研究で、

どちらの方が意欲を持続させることができたかを調べるのは、

それなりに意味があるんだろうけど。

でも、芸術品は、研究結果の良いものの足しあわせじゃなくって、

それ自体が人を引きつけるし、それ自体が全体として価値がある。

芸術が出発点にある知育玩具や頭脳パズルは、人の心に与える影響って面では、

長い時間と試行錯誤を経て洗練されているってこと。」

 

わたし 「わかる、わかる。またまた話がちょっと飛ぶんだけど……。

このところ幼児や低学年のレッスンで、思考力が必要な算数パズルをブロックで解か

せているんだけどね。それがとっても面白いの。

サイズや色や手で操作する時の心地よさや場の雰囲気のせいで、

『もっとやりたい』『今度はわたしに(ぼくに)解かせて!』と

必死で懇願する子らが多いの。

算数パズルは子どもたちがそれまで体験したことがないような新しい考え方を

提供してくれる良問でね。

『□に入るのはAかもしれないしBかもしれない。他の条件を調べて、

AなのかBなのかを確定する』とか『最終段階から遡って予想していく』とか。

 

子どもたちが、ブロックを使って解く時に『もっと解きたい』って言うのは、

単にブロックでやった方が楽しく解けるからじゃないの。

ブロックに触れていると、「Aかもしれない、Bかもしれない」とか

「答えから遡る」といった思考方法に自然に行き着くから、

ペーパー上であてずっぽうで答えを書きこんだり、

教わりながらパズルを解いたりするのと違って、

『自分で解法を発見したからしっかりわかるし応用もきく。だから、もっと解きたい』

ってことになるのよ。

 

問題は同じでも、何を使って解くかで、自由がきく部分が違ってくるでしょ。

思考したり推理したりすることに集中しやすい場面設定や

新しい思考方法を探り当てたり条件を正確に把握したりするのに適した場面設定が

あるって感じているの。」

 

息子 「そういう設定、本当に重要だよね。

Aくんの場合は、どんなことが大事なのかな。Aくんは興味にまかせて、

どんどん新しいことや難しいことを学びたいと思っているよね。

すると、どうしても土台に危うい部分が残っていくだろうけど、

だからって、『どんどん先に進まずに、理解を定着させること』は

無理強いしない方がいいと思う。

難しいことも簡単なことも、自分の限界にあるものも基礎も両方大事にしていく

必要があるよ。

 

Aくんの求める難しい知識はAくんのやる気につながるだけじゃなくて、

基礎的な学習がどんなことに役立つのか未来への見通しをつけてくれる点で

重要だろうから。

簡単なことを軽く捉えて、難しいことばかり追いかけていると、

どこかで積み上げたものがすべてが崩れてしまうかもしれないから、

Aくんが簡単なことにも難しいことにも、同じように強い興味を抱いて関わって

いけるような状況を作っていきたいと思っているんだ」

 

 

レッスン後、Aくんのお母さんからこんなコメントをいただきました。

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Aの親です。
先日は、たいへん有意義な時間を過ごさせて頂きありがとうございます!
こちらで示されている通り、Aは興奮さめやらぬ感じで、家に帰ってからもその日の出来事をだーーっと書き綴り、息子さんへの感謝のお手紙も添えておりました。その中には繰り返し「嬉しさのあまり記憶がなくなってしまういそうだった」「嬉しさで言葉が止まってしまった」とありました(笑)普段はそこまでのことは滅多に書かないのですが余程だったのかと思います。外出後も、満足度の採点をいつも本人に問うのですが、今まで一度も無かった「100点」を叩き出したので私もびっくりしました。いつも「今回はさぞかし良いだろう!?」と思っても本人の返答は「70点」とかなんですよー。メンタル面の充足がいかに大事かを思い知らされました。

息子さんとAの学習プランを立てて下さいまして、討論のお話まで綴っていただいて光栄です。親としても大変参考になります。
息子さんの感性は数学に弱い私よりもずいぶんAに近いでしょうし、同性で年齢が近いということもありますし、何よりお母さま譲りの人間観察力と洞察力、後につづくものへの優しいまなざしを感じることができましたので私としましては、息子さんにぽんと預ける形で問題ないと思っております。
むしろ息子さんの独自の感性と視点でどういう風に導いて行ってくださるのかも、私が非常に興味があります。
例えば「がっちり固めると、子どもの頃に持っている自由な発想ができなくなるかもしれないからね。」という
視点は、こちらには無かったものですから、とても新鮮に感じられました。

と同時に、奈緒美先生が感じられた(もう少し幅を広げたり他のものへ目を向けてもよいのではないか)という点も、普段自宅での私とのセッション&今夕、本人に確認したところによるとそちらも正解のようです。
息子に「毎日新しい数学の世界をどんどん広げて行っているけれど、それってストレス?」「中断して別のところから進めたり、毎日単元があっちこっちに飛ぶけれど大丈夫?」と聞きましたところ「全っ然大丈夫。数学ならなんでも楽しい」と答えておりました。
数学に関しては精神もかなり強靭で、妨害しても妨害しても(もちろんしませんが)つぶされることなく夜中に懐中電灯つけて布団の中で勉強するタイプ。
そこらへんは、奈緒美先生の直感やご経験で見通されていたのかな、と思います。

とはいえ、もう一度戻りますが、息子さんとAとが直に接しての感想ですが、息子さんは私や奈緒美先生の思うところを越えた次元で考えてらっしゃる可能性がありますから、やっぱり興味深いですね。


小学5年生のギフテッドくん とレッスン内容についての息子との会話 1

2015-06-07 21:42:46 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)

小学5年生のAくんは統計学に夢中のギフテッドくんです。

お母さんとお家でする学習だけで高校数学までマスターしたそうで、

Aくんの進度が速いので、

お母さんが教えられる限界を超えてしまったというお話でした。

そこで時々息子が、Aくんの学習のお手伝いをすることになりました。

 

Aくんは進数に強い関心があるようで、

エクセルについている電卓ソフトで10進数を2進数に変換させたり、

16進数に変換させたりすることが楽しくてたまらないようでした。

 

16進数では、

普段使われている10進数での

0.1.2.3.4.5.6.7.8.9.10が、

0.1.2.3.4.5.6.7.8.9A.B.C.D.E.F.10という数や英文字に対応しています。

 

そこでランダムに数字を打って、16進数に変換させた時に

うまくいくと 「CEDCFA」のように全部英語になっちゃうことがあります。

それが「暗号みたい!」とうれしくてたまらない様子のAくん。

エクセルのセルの中にそれぞれ適当な数を入れていって、

2進数に変換した瞬間、全てのセル内がものすごい勢いで変化しはじめて

0と1だけに埋め尽くされていくのが面白くてたまらないようでした。

Aくんから「(今読んでいる統計学の本に出てくる)正規分布の意味がよくわから

ないので教えてほしい」とお願いされていたので、

パソコン画面を0と1で埋め尽くしたところだったので、

「まず(それと関連がある)二項分布って知っている?」という話から説明して

いました。Aくんは、「そうか!わかった、わかった!」と興奮した様子で

相槌を打っていました。

 

Aくんの学習や知的な探究心を満たす活動のフォローを頼まれていた息子は、

アルゴカードやつま楊枝を使ってアルゴリズムを体感しながら学んだり、

電子工作でAくんの関心を視覚化できるようにしたりできるよう準備していました。

でも実際のレッスンでは、自分が準備していたものにはいっさい触れず、

2時間のレッスン中ずっとふたりでパソコン画面を覗きこんでいて、

Aくんが目を輝かせて興奮した様子で説明したり統計学の本を読んで

わからなかった部分について質問するのに対応していました。

 

Aくんのお母さんは、「試しに受講してみたプログラミングの講習や他の習い事では

10分もすると飽きてつまらなそうにしているのに、2時間の間、一度も集中を

とぎらせることなく、目をキラキラさせて夢中になって取り組んでいる」と喜んで

くださっていたし、Aくん自身も誰の目からもわかるほど心底満足した様子で

帰って行ったのですが、見学していたわたしは、

「学んでいる内容はとてもいいようだけど、Aくんのペースに合わせすぎているの

ではないかな?途中でもう少し別の活動に切りかえた方がいいんじゃないかな?」と

感じていました。

 

そこで、Aくんの学習をこれからどのようにサポートしていく心づもりなのか、

息子の考えを聞くことにしました。

 

わたし 「Aくんの学習をどうやってフォローしていくのか方向性はつかめたの?」

息子 「Aくんは高い能力を持っている子だし、何よりの強みは数学が好きでたまら

ないってことや学んでいることに強い関心を持っているってことだよ。

それをこちらが壊さないことや誰かに壊されないように気をつけてあげることが

一番大事なのかと思ってさ。

 

Aくんが興味を抱いている分野について、

もっと系統立てた理解ができるように説明したり、本人は直観的に理解しているけど

正確な言葉を知らないため他の人に説明したら誤解を受けるような言い方になっている

ところを細かく修正していったりすると、

Aくんの学習範囲はもっと広がるはずだけど、今はやめておいたんだ。

そうしてがっちり固めると、子どもの頃に持っている自由な発想ができなくなるかも

しれないからね。

Aくん自身が難しい言葉を積極的に使っていこうという意思を持っているから、

焦らなくても大丈夫だと思うよ。」

 

わたし 「そうだったのね。

Aくんは、レッスンが終了してもまだ話し足りないみたいにうれしそうに大興奮して

いたけど、せっかく電子工作や手で操作してアルゴリズムの世界を体感できるものも

準備していたんだから、途中で他の活動に切り替えてもよかったんじゃないの?」

 

息子 「Aくんはひとつのことに捉われると、夢中になりすぎて、

他のことを考える余裕がなくなっちゃうみたいだったんで、途中で別の思考に

切り替えさせようとすると混乱したり飽きたりするんじゃないかと思ったんだ。

本人が熱中していることの延長線上で、内容を発展させたり、

本人があいまいに捉えている部分を言語化して整理していったりすべきだって。

Aくんはきっと教えられ過ぎたら萎えるタイプなんじゃないかな。」

 

そう言ってから息子は『いかにして問題をとくか』を持ってきて、

「Aくんくらいの子に教える時に、この本にある教え方の手引きが

役立つんだろうなぁと思ったよ」と言いました。

 

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教師の大切な仕事は学生を助けるということである。

この仕事は余りやさしいことではなく、それには時間と労力が必要であり、

熱意と健全な指導原理が必要である。

学生はできるだけ自分自身で問題を解く練習をしなくてはならない。

しかしもしここで彼が充分助けてもらわないですてておかれるならば

学生は何も得るところがないであろうし、教師は手を貸さなければならないが、

それは多すぎてもすくな過ぎてもならない。(省略)

そのために教師は目立たぬようにそっと助けてやらなければならない。

いちばんよいのは極めて自然な助けを与えることである。

教師は学生の立場に身をおいて、学生がどのような立場におかれているのかを

よく調べ、学生の心の中に起こっていることを理解しようとしなければならない。

そうして質問したり、学生の心に起こりうる思考の段階を示してやることが望ましい」  

                『いかにして問題をとくか』(G.ボリア 丸善出版)P5 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

息子 「ぼくの友だちにも、高い能力を持っていてそれを持てあましているような

子がいるけど、教師と生徒というシチュエーションで、

『きみのためになるから、これを教えてあげよう』というアプローチをされると、

できることでも気が乗らないのに、

『こんなことに困っているからやってくれないかな?』と依頼されると

高いパフォーマンスを発揮することができるんだ。

ぼくにしても、そんなに高い能力を持っているわけじゃないけど、そういう面があって、

『きみに役立つから……』『きみのためになるからこれをしたらどうか?』と言われると、

自分のことは自分で決めたい、という気持ちが前に出てきて、積極的になれないけど、

『きみの力が必要なんだけど』という頼まれ方をすると、多少手間のかかることでも

やってみようかと思うよ。

Aくんにしても、そうしたプライドが強い面があるから、

きみの知らないことを教えてあげよう、間違いを直してあげよう、という

接し方ではなくて、『ここにエクセルで作ったすごいものを貼り付けたいんだけど、

作り方を教えるから、お仕事をやってみない?』という形で学習場面を提供したら

どうかと思うんだ。」

 

次回に続きます。

 


『ピッケのつくる絵本』を使った知能やコミュニュケーションを育む遊び (自閉症の子と)

2015-06-06 12:42:33 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

自閉症の子たちの通常レッスンで、

『ピッケのつくるえほん』というアイパッドのアプリで絵本作りを楽しんでいます。

『ピッケのつくるえほん』を使うとソーシャルストーリーブックを

簡単に作ることがでます。日記を書いたり、算数の文章問題を学んだりする際も

活躍します。

 

キャラクターに人間の絵がないのが残念なのですが、

文字を打つ時、アイコンを選べば、写真のような子どもの絵を使うこともできます。

 

絵本作りを始める前に、知能やコミュニュケーションを育む遊びをして、

ついでに操作を覚えてもらっています。

  

最初、幼い子や自閉っ子の多くは、手あたり次第に動物や食べ物を

画面にドラッグしたがります。

 

反対にいったん画面に置いた絵をどんどん外に出して消すことに熱中する子もいます。

 

こうした遊びを満足するまで繰り返すと、操作が上手になるし、

このアプリに親しみが湧くはずです。

もし、そうした遊びがこだわりになって、次の活動につながらないようなら、

「がまんがまん。今は、○○がするところを見る時間。」と言って、

自分は手を出さずに新しいお手本を見る時間を作るようにしています。

といっても、それまで楽しんでいたことを止められると、激しく抵抗して、

それまでやっていたことを続けようとしたり、

ふらふらとどこかに行ってしまう子もいることと思います。

少しの間、身体をギュッと抱えられて一定の圧力がかかっていると、

落ち着いて提示するものを見られるようになる子もいます。

興味を持ってやりたがるようなお手本を見せることと

真似したがるようなリズミカルな言葉をつけると喜びます。

 

<ピッケの絵本の操作を覚えるためのお手本と遊び>

◎泣いている顔 怒っている顔

キャラクターを選んでから、顔の表情を泣いている顔や怒っている顔に

変える遊びが大好きな自閉っ子は多いです。

他の人のすることを真似たがらない子も、これにはすぐに乗ってきます。

たくさんのキャラクターを画面に出して、

次々と笑っている顔に変えてから、ひとりだけ泣いている顔にして、

「あれ?ひとりだけ泣いているよ。」といった展開が大好き。

子どもが自分でさまざまな表情のキャラクターが作れるようになったら、

「どうして泣いているの?」「足がいたいからだよ」

「どうして泣いているの?」「ジュースがこぼれちゃったの」

といった物語をいっしょに作ります。

 

◎どーれにしようかな?チョココロネ!

「パンのイラストをドラッグした後で、何種類かあらわれたパンの中から

チョココロネを選ぶ」という遊びに、

「どーれにしようかな?チョココロネ!」とふしをつけると

自閉っ子のAくんがとても喜んでいました。

それ以来、他の自閉っ子たちも

このふしでチョココロネ選びをすると、ピッケに無関心だった子も

大乗り気で遊びだします。

時々間違えて「クリームコロネ」を選ぶと、さらに大喜び。

そうして遊ぶうちに、自然に絵を変換させる方法をマスターして

丸いりんごを切ったりんごに変えたり、

乗り物を好きな形に変えたりできるようになっています。

 

 

<連結電車>

絵を変換する方法をマスターしたら、連結電車を作って遊びます。

何回か絵を連結させる車両に変えないといけませんが、

子どもたちにはちょうどよい難易度のようです。

 

 

 ◎「おんなじ、おんなじ」と、「仲間外れはどれ?」

交互に食べ物を画面においては、「同じ」や「仲間外れ」を作って遊びます。

問題を出して遊ぶこともあります。

 

<海を作ってみる>

 

 

◎鍵を開けたり閉めたりしてかさねじゅんをマスターする

上の鍵のアイコンをクリックすると、

指で触れた絵が手前になる状態になります。

この鍵のアイコンを開けたり閉めたりしながら、

カレーをカレー皿に乗せたり、

キャラクターをかくれんぼさせたりする遊びをします。

 

◎「テーブルの上のみかん」「テーブルの下のみかん」

「テーブルの上のみかん」「テーブルの下のみかん」といった

指示を出して、指示通りの場所におく遊びをします。

 


子どもが思い通りに育たないのは、育て方を失敗したため? 4

2015-06-05 19:25:02 | 日々思うこと 雑感

前回の記事にこんなコメントをいただきました。

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たしかにうちの子は癇が強くてきかんぼうタイプでしたね。いまは落ち着いて

「賢くて感受性豊か」な面が強く出るようになりましたが。

新丸ビルのおしゃれなロビーの床を転げ回ったこともありましたっけ。

その時は親切なおばさまが、きっとお孫さん用かなにかに用意していたらしい、

かわいい動物の顔のついた歯ブラシを「よかったらどうぞ」と見ず知らずのわたしに

プレゼントしてくださって、とても助かりました。

幼稚園バスのバス停で癇癪起こして何十分も泣きじゃくって立ち往生していたら、

みかねた近所のおばさまが出てきてお菓子くれたこともありました。

たぶんモノじゃなく、「大変ね、応援しているよ」という気持ちがうれしかったのだと

おもいます。

いまはわたしも、転げ回ってる子を見たら、かばんになにかあげられるものがないか

探しまくります。あとは、うちの子もすごかったけどいまはこんなに落ち着いてますよ、

と声をかけるとほっとされるママもいます。

あの時は本当に大変で、確かにまわりも「甘やかすからこうなる」とかいいかげんな

ことをいってきて、厳しい状況だったなとおもいます。

枠組みに疑問を持って、そこを変えていこうという発想は確かに日本人には

思いつきにくいことなのかもしれませんが、

これからの新しい親はそういうこともしていけたらいいですね。

わたしの好きな本で「チャンスを広げる思考トレーニング」 

ロザモンド・ストーン・ザンダー、ベンジャミン・ザンダー著 日経BP

という本があるのですが、(昔読んだ本だからいまは手に入らないのかな?と

調べたら新版「人生が変わる発想力」/パンローリング社 が出版されていました)。

あれもだめ、これもだめ、という八方ふさがりに思える状況を創造的に

解決するための発想の転換のやり方が紹介してあります。

こうだからこうなってこうなって…と最終的に悲観的な結論に陥るロジックの

チェーンのどこかの輪を替えたら、結論はきっと変わってくるとおもうのです。

それは枠組みを変えることかもしれないし、自分の考え方かもしれないし、

まわりの反応かもしれないけど。

困ったなあ、という状況に、柔軟に、クリエイティブに、自由に対応を考えられる大人が

どんどん増えて多数派になれば、学校も会社も社会も住みやすくなりますね。

やり方は人それぞれだし、立場も方向性も適性もいろいろあるとおもいますが、

それぞれができることをやって少しずつ世の中が変わっていったらいいなとおもいます。

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ネットで『女性からの「マタハラ」が多いわけ』という記事を目にしました。

「日本の会社は、産休・育休をカバーする側の評価制度・対価を見落としているため、

業務が増えるだけとなって、カバーする同僚の怒りの矛先が、

相手に向かってしまうことは多い」のだとか。

本来なら、怒りを向けるべきは会社や国であるはずなのですが……。

 

大人の世界も子どもの世界もいやな出来事に見舞われたり

不快な気持ちになったりすると、状況のうわっつらだけを捉えて

反射的に誰かを恨んだり攻撃したりするのがあたり前となっていますよね。

 

ひとりひとりの子どもたちの幸福を思うなら、

コメント主さんが書いておられるように

子どもの周りに「困ったなあ、という状況に、柔軟に、クリエイティブに、

自由に対応を考えられる大人」がもっともっと必要なのでしょう。

 

 



子どもが思い通りに育たないのは、育て方を失敗したため? 3

2015-06-03 14:12:50 | 日々思うこと 雑感

先日、大阪駅で知人を待っていたところ、

近くにいた2、3歳くらいの女の子が床を転げまわって泣きはじめました。

待ち合わせの定番場所でしたから、

おそらくそちらの母子も誰かを待っていたのだと思います。

母親が抱き上げようとすると、床を蹴散らして回転しながら泣き続けています。

 

周囲にいた若い女の子たちから「泣いてるんじゃなくて吠えてるみたい」という声が

聞こえました。「何、あれ?」「うるさい」「あの泣き声!」とわざわざ聞こえる

ような声でコメントして、通り過ぎて行く人々もいました。

 

2、3歳の子なんて、暑いとか眠いとか小腹がすいたとかで、

これくらい大騒ぎする子はするものです。

とはいえ、駅の固くて冷たい床を転がりまわっているあたり、ちょっと癇が強くて

きかんぼうで親を途方に暮れさせるような面を持っているのでしょうね。

わたしとしては賢くて感受性が豊かな子が多いので好きなんですけど……。

 

癇が強いきかんぼうの子を育てるのは大変です。

育てやすい子の何倍も手がかかる上、苦労した分ねぎらってもらえるどころか、

それまでの育て方を非難されることはしょっちゅうです。

周囲が何も言わなくても、「子どもがかわいく思えない自分はダメな母親か」

「子どもが言うことをきかないのはわたしの育て方がまずいから?」と自分で

自分を責めてしまいがちです。

 

時折、そうした子とそうした子たちを育てている親御さんの姿を見ながら、

「どうしてこうも大変なのか?」と疑問を覚えることがあります。

 

きっと育てること自体の大変さは、

周囲の温かいまなざしや支えがあれば乗り越えられるものなのでしょうけど、

実際には、周囲から冷ややかな視線や批判的な言葉を投げられることの方が

多いでしょうから。

といっても、だから周りの人がもっと寛容になるべき、我慢するべき……と言えるほど

単純な話でもないのは十分承知しているのです。

 

前回の記事を書いた後で、教室に来ている子の親御さんから、子どもさんのクラスに、

「理由もなく暴力を振るったり授業を妨害したりする子がいる」という話を

伺いしました。

窓辺に立っている子を背後から押したり、相手が大けがをするような乱暴を働いたり

するそうで、話してくださった方は、被害者加害者という見方に踊らされることのない

思慮深い方なのですが、「そういった子を排除したらいいわけでもないし、

怪我をさせられるのではとみんな殺気立っているし」と悩んでおられました。

 

その話をうかがって、学校に、

「子どもが大けがをするかもしれない」「(押される等で)命にかかわるかもしれない」

「授業が妨害されて進まない」という事態に対して、

そうした問題を解決するためのスタッフがいない上、解決のための知恵が蓄積されたり

共有されたりしていないままというのはどうなのだろう?と感じました。

 

そんなふうに誰もが危機感を抱くような場面で、

「子どもの親を糾弾する」「担任の能力を非難する」「問題を起こす子を排除しようと

する」という解決法しかなければ、

子育てはあまりにもリスキーなものになるのではないでしょうか。

被害者の立場に立つ場合も、加害者の側に祭り上げられる場合も。

 

実際には、

幼児期にしょっちゅう癇癪を起していた子も衝動的ですぐに手が出ていた子も

次第に自律的で落ち着いた態度を身につけていくものです。

でも学校に問題を解決する策がなければ、少しでも気になる子たちに対して、

批判的な視線を向ける人が増えるはずです。

 

また、そうなることを恐れて、必要以上に子どもを叱ってしまい、

子どもがさらに育てにくい子になるという悪循環にもつながるはずです。

 

そんなことを考えていた時、いつも読ませていただいている

『保育士おとーちゃんの子育て日記というブログで、

日本人の思考の諸現象

という記事で、こんな言葉を目にして、「わが意を得たり」と膝をうちました。

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……日本人は枠組みに対しては意見をいわないという謎の寛容さを持っているので、

不満や怒りを責任者である組織に対してではなく、当事者に振り向けてしまいます。

自分がその当事者になる可能性も大いにあるにも関わらず。

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自閉症の子 と ゲームや工作を楽しむ

2015-06-02 13:06:00 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

5歳自閉症のAくん。

最近受けた発達検査で、昨年に比べ大きな伸びが見られたそうです。

「お家でi-padの神経衰弱のゲームをする際に、失敗するのを極端に怖がります」と

伺っていたので、失敗してもあまり不安を感じないですむ神経衰弱ゲームを

作ることにしました。

 

下の写真のように、

画用紙を長方形に切り、ドアになるように貼ったらできあがりです。

Aくんはi-padで『ピッケのつくるえほん』で絵本作りをした後で

ピッケのイラストを印刷した紙を切り抜いて、

工作やポップアップ絵本を作って遊ぶ流れが気に入っています。

この日も「紙のピッケのやつでお風呂に入ったりするのを作りたい

(前回、作ったもの)」と所望。

ペアになるように同じキャラクターをふたつずつ切り取って

神経衰弱ゲームで活用することにしました。

 

最初はめくるのを怖がっていたAくんですが、

ひとつだけ、ドアの向こうから耳がのぞくようにしておくと、

得意満面で次々とめくり始めました。

 

ミスした時の警告音や赤い罰点を怖がる場合、

間違えた時、「ブッブー」と言う代わりに、

「どんまい、どんまい。きっと次は大丈夫だよ」とか、

「おしい、もうちょっと。次はきっときっと大丈夫」といった

言葉を機械の真似をして繰り返していると怖がらなくなってきます。

 

自閉症の子は手先が不器用だったり、「こういうものを作ろうね」と

こちらが提案したことに乗りたがらなかったり、何を作りたいのかイメージを

膨らませたり、手順を考えて実行していったりするのが苦手だったりしがちです。

ですから、自閉症の子らと工作する時は、

「本人がすでにできてやりたがること」で、「作業する時の感触が心地いいもの」を

中心にして物作りの楽しさが味わえるように工夫しています。

 

Aくんが教室にあったコピー用紙をくるくる丸めて遊んでいたので

「紙を丸める」ことを基本にした工作をいくつかすることにしました。

 

最初に作ったのは、『すべりだい』。

まるめた紙をテープでとめて、階段になる小さい箱を一方に貼りました。

ピッケの切り抜きを滑らせて遊びました。

 

次は『望遠鏡』と『万華鏡』を作りました。

望遠鏡は、少しサイズがちがう丸めた紙の筒をふたつつなげて覗きます。

万華鏡は、丸めた紙に鏡のような銀色のシートを折って入れ、

ペットボトルに水やストローを入れたものを覗いて遊びました。

 

「紙をクルクル丸めることができる」と、実にさまざまなものが作れます。

Aくんは、剣やタイコのばちを後で、ストローに折り紙をくるくると巻いていきました。

これがなかなか面白い動きだったので、紙の一方をテープで貼り付けて、

振ると広がり、反対に振ると丸まる面白いおもちゃを作りました。

 

画用紙だともったいないので、ピンクのコピー用紙をくるくる……。

わたしがその1本に切り込みを入れてエレベーターを作ってあげようとしたところ、

Aくんはそれをさっと取り上げて、もう1本の紙筒に貼りつけてから、

「クレーン車!」と言いました。

自分でひらめいたアイデアがよほどうれしかったのか、

 

モールのひっかけと車体を取りつけた後で、それはうれしそうに長い時間遊んでいました。

楽器が好きなAくん。

「ゴムを引っぱって引っかける」という作業ができるようになってきたので、

ギターを作りました。

 

振り子時計を作っているところです。

 

ピッケのつくる絵本の紙の切り抜きを使ってAくんと作った絵本。

「穴をあける」「切り込みを入れる」の練習中。

 

 

 

 


『きらめき算数脳』を使った頭脳パズルに夢中です♪

2015-06-01 17:29:47 | 通常レッスン

 

小学1年生の子たちのグループレッスンで、

『きらめき算数脳(入学準備~1年生)』SAPIX の問題を、

ブロックを使って頭脳パズルのようにして解いていくことにしました。

(入学準備~1年生)向けの問題とはいえ、やってみると大人も苦戦するものが

けっこうあります。

 

問題を解いていく姿を見て、この数年の間にグループの子らそれぞれに考える力が

しっかり身についてきたのを感じました。

子どもたちが求めるままに

『1れつにならべよう』P4、5

『わくをおこう』P6、7 『しきりをいれよう』P8、9

『赤、青、黄色のかさ』P14、15

『あなを うめて すすもう』P20、21

『きらきら おほしさま』P54、55

の問題を続けざまにやったのですが、疲れないだけでなく、

「もっとやりたい」と催促される始末。

またどの子も、問題を解く際に「もし、ここに黄色を入れたら、残りの場所に赤を

入れることになるけど、そうなると、たての列の赤がふたつになってしまうから違う。

だからここは赤になると思う」と、なぜそのように考えたのかきちんと言葉にして

説明していたことに感心しました。

 

写真は、『あなをうめてすすもう』という問題をAちゃんが解いているところです。


ロボットが1つずつブロックをはこび、

みちにあいたあなに1かいに1ずついれていきます。あなにブロックをいれたロボットは

つぎをとりにもどり、1つめのあなをうめたら2つめをうめ、つぎに3つめをうめます。

 

赤が4つ黄色が3つの7このブロックをつかいます。

どのあなにも おなじいろのブロックがつづけてはいることがなかったばあい、

もとのブロックはどんなじゅんばんでならんでいたでしょう?


という問題。

ブロックが入る穴を作るのは面倒なので、紙に横から見た穴の形を描いて考えました。

この問題、子どもたちにいとても好評で、初めてのチャレンジでしたが、

みんなよく解けていました。

 

 

 「いろの ちがうさかなに しきりをいれる」というルールから、

さかなの位置を推理する問題。

 

3×3マスの中に10個玉があるのはどこか、枠組みを考える問題。

 

たてよこの色のかずをヒントにかさのいろを推理していく問題。

Bちゃんが、「たての色のかずが2だから、ここにおけるのは、黄色か青だけど、

もし青をおいたら、よこのれつが3つの色にならなくなってしまうから、ここは黄色」

と説明しながら解いていました。

他の子らも、間違いを指摘する際に、それが間違いだと思う根拠をていねいに言葉に

していました。子どもたちの成長を感じた、うれしいレッスンでした。