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松竹大歌舞伎

2024-11-18 20:16:58 | 古典芸能


隼人氏、めっちゃ芸達者やん!?

こんなにコメディーセンスがあるとは思ってなかった!

親子共演だけでなく、演目も出演者も、めちゃ贅沢!

チケット代は安いから、全国を回るには人件費を削減した演目かと思いきや、囃子方さんが多くてびっくりした!

大ホールでも引けを取らない演目と舞台美術だった。

ということで、

フェニーチェ堺に行ってきました。

3月の南座以来の久々の隼人氏、そして、中村錦之助さんとの親子共演。

親子共演ならではの2演目でした。

最初は、隼人氏のトーク。喋り慣れているからストーリー説明が流暢。周りの女性客がキャーキャーうるさくて(大声ではないが、カッコイイ!カッコイイ!とずっと言っていた)、

ま、確かに歌舞伎界において1位2位を争うイケメンではある、

隼人氏の言葉が全くはいってこなかった。

ひと昔は、イケメンだけの役者かと思っていたが、

團子君が代役した「不死鳥よ 波濤を越えて」で隼人氏を拝見して、ただのイケメン俳優でないことを知って、そこから何作か観させてもらって、

どハマりの役もあればそうじゃない役もあっての、めちゃくちゃ素晴らしかった「女殺油地獄」の与兵衛だったからね。ブロマイド買っちゃったよ!(笑)

ええ表情を捉えてた!

からの今回の演目でしたが、

今回の2演目は、どちらもコメディー要素がある役、コメディーセンスが必要な役だったので、

ぶっちゃけ、隼人氏の悲劇は似合うとは思っていたが、

いやいやいやいやいやいや、

コメディーセンスも抜群だった!

特に「身替座禅」はただのコメディーじゃなくて、長唄で舞う場面もあれば、常磐津(詳しくは分からないが、三味線に合わせて語り部が語る)に合わせて台詞を発しているように表現したり、

なかなかの技術が必要。

自分で喋って演技するだけじゃないから、音楽に合わせる、語り部と合わせるという作業があるから、

なかなか高度な技術が必要な演目だと思ってる。

過去に違う演者さんで何回か観させて貰ってますが、振りや見せ方がパターン化された演目だと思っていたので、全然期待してなかったのですが、

しかもコメディーだから、元々は狂言だから、笑わせてナンボの世界だからね。

やはり、親子共演の妙と言うべきか、

いや、全く親子とは思わせない、役の捉え方、表現の仕方が、大袈裟かもしれませんが、まるで、姫川亜弓と姫川歌子の母娘共演の如く、お二人とも、個として役に向き合っていたし、

表現もオリジナリティーがあって、めちゃくちゃ面白かった!

マジで、隼人氏の芸達者ぶりに感動した!

錦之助さんの玉の井も、「双蝶々曲輪日記」の相撲力士の長五郎と真逆のキャラクターを愛嬌たっぷりにキュートに鬼嫁を演じられていて、

この2人、親子だったけ?と思えたぐらい、親子であることを完全に忘れてしまうくらい2人とも役になりきられていて、本当に素晴らしかった!本当に面白かった!

「双蝶々曲輪日記」の引窓は、初鑑賞だったので、隼人氏演じる役は立派なお侍かと思っていたら、そうじゃない所があって、見せ方が本当に上手かった!

人情味溢れる役柄だったので、芸達者じゃないと演じられないと思った。

錦之助さんの長五郎がまたエエんですわ!

役は24,5歳(人相書きによる)ではありますが、隼人氏と親子であることを微塵も感じさせない役作りに感動!

隼人氏演じる与兵衛とは血は繋がらないが、吉弥さん演じるお幸にとっては、2人とも我が子。与兵衛は前妻の子。長五郎は、血が繋がった我が子。小さい時に養子にだされた。

与兵衛は、長五郎と兄弟であることは知らない。

長五郎は、人殺しをし、捕まる前提で最後ひと目でも母に会いたくでお幸を訪ねてくる。

与兵衛は、その罪人を捕まえる役目。

さて、長五郎の運命はいかに??

人情味溢れた演目で、吉弥さん演じるお幸が泣かせるんよ。

お幸は、与兵衛から長五郎が罪人であることを知る。

お幸は、我が子の長五郎を逃がしてやりたい気持ちと、与兵衛には罪人を捕らえさせて出世してもらいたい気持ちで葛藤するが、やはり我が子を救いたい気持ちが優るんよね。

それが泣かせる!

与兵衛も、長五郎がお幸の実の子であることを悟るんよ。捕まえるべきか逃がすべきか葛藤するんよ。

長五郎は、与兵衛に捕まる覚悟は出来ているが、母お幸の気持ちに覚悟が揺らぐんよ。

笑三郎さん演じる、与兵衛の妻、お早は、お幸の気持ちを慮る役柄。

継母と言えど、与兵衛にとっては母親。そりゃ、与兵衛には出世して欲しいが、長五郎を捕まえてお幸が喜ぶはずがない、ましてや、血が繋がらなくても与兵衛と長五郎は兄弟。長五郎を捕まえることは与兵衛もまた苦しむ。お早は、お早で最善策を見つけようと葛藤している。

四者四様の心の葛藤が絶妙すぎて、めちゃくちゃ良かった。

犯罪は良くない。そんなことは当たり前やねん。

演劇とは、非現実の世界。舞台上では、リアルな殺人は起こらない。全てお芝居。

わざわざお芝居で、犯罪を良くないと説教しても当たり前すぎて全然面白くない。

犯罪者は捕まるべきや!は現実の世界の主張。

この演目では、究極の選択肢においても人情の大切さを謳ってる。

あ、決して犯罪を正当化するわけじゃないよ。あくまで演劇の在り方や見せ方という点ね。

それだけ人情を持って人と接してますか?と問いかけてる演目なんよ。

本当に素晴らしい作品だった。

「身替座禅」は、まさかの囃子方さんの多さにびっくりしましたが、

「双長調曲輪日記」も「身替座禅」も少人数の演者で濃厚な世界観を味わえる素晴らしい演目だった。巡業公演にはピッタリな演目だった。



オープニングには、隼人氏のスッピントークと、まさかの撮影タイムもあり、はい、撮影させて頂きました!

カメラの性能が悪いからピンボケしまくり。

証拠写メ↓


そりゃ、イケメンが客席通路を近くまで歩いてきたらキャーキャー言うわいさ!

(笑)