エリカ様、おかえりなさい!!!

いやー、4年間のブランクを感じさせない、初舞台だとも思えない堂々ぷり!
めちゃくちゃ素晴らしいブランチ像でした!
確かに、ブランチを演じるには若いし、薄幸感に欠けるものはあったけども、それ以外は、やはり、エリカ様は天才や!と思わせる表現力と役作りにオペラグラスが外せなかった。
なんせ、ひとつひとつの感情表現がめちゃくちゃ細かい!声の出し方もメリハリがあり、なにより滑舌が良い!聞き取りやすい!
めちゃくちゃ舞台向きの声であったことに驚いた。
ただの美しいお姫様演技ではない、確かな演技力を伴った天才沢尻エリカは衰え知らず。
エリカ様のブランチを観ながら、ずっとリアル姫川亜弓や!と思って観ていた。本当に素晴らしいブランチでした。
今は足し算のブランチ像ではあったけども、歳を重ねるにつれて、引き算のブランチ像、立ってるだけでブランチの闇を表現できると思うので、40代の50代のブランチを、何度も何度も演じて欲しいと思った。
今回は、どん底に落ちていくブランチ像というより、女優復帰したエリカ様の再出発を祝い、未来への希望を託す演出になっていると思ったので、逆境をバネにして、映像の世界に限らず、これからも舞台に立ち続けて欲しいと思った。
本当に素晴らしいブランチ像でした!
生のエリカ様を拝見出来て本当に本当に幸せでございました!
チケットの神様に感謝でございます!
続き
YouTubeで初日映像を観ていたので、市井の方達が関西弁を喋っていることに対しては全く違和感がなかった。さすがに初日映像を観た時は違和感ありありだったけどね。そういう演出だと事前に把握出来てきたのは良かった。
「欲望〜」は、小さい頃に観たNHKの海外ドラマ版が衝撃的だったので、その時はもちろんこんな有名な作品とは知らなかった。数年後再放送?を観た時には演劇好きになっていたから、もちろん戯曲も読んでいたし、もし私が女優ならめちゃくちゃ演りたい役がブランチだった。それくらい好きな作品になった。
それから、樋口可南子さんのブランチ、しのぶさんのブランチ、ナショナルシアターライブ版を観てきたけど、私の中では樋口可南子さんのブランチがベスト、というより樋口可南子さんがブランチ役の「欲望〜」がベストだった。ちなみに栗山民也さんの演出。本当に作品が素晴らしかった。
しのぶさんのブランチもラストは凄かったけど、これは完全にしのぶさんのワンマンショーになっていたから作品としてはぶっちゃけイマイチだった。すみませんm(__)m
ずっとりえちゃんでブランチを観たかったので、まさか先にエリカ様で観る日が来るとは思ってもみなかったけど、
鄭義信さんの演出版は、ぶっちゃけ書いて申し分ないですが、蜷川版より良かった。
一番の理由は、エリカ様のワンマンショーになっていなかったこと。ぶっちゃけ、私が理想とする悲壮感たっぷりの、どん底に落ち精神崩壊していくブランチを描いた「欲望〜」ではなかったけども、若いエリカ様と清水葉月さんの姉妹の関係性がリアルに表現されていたのでめちゃくちゃ素晴らしく感じた。
本当の姉妹のように、まるで姉妹漫才師みたいに息もぴったりだったのが、私には新鮮な感動につながった。
今まで観てきた「欲望〜」の姉妹は、格差社会を象徴するかのように対照的に演じられていることが多かったけど、エリカ様と葉月ちゃんの姉妹には、格差社会云々以前に、かつては同じご飯を食べてきた姉妹であった過去の関係性が見えてきたので、いくら環境が変わったからといって、簡単には壊れない絆が見えたのが一番良かった。
最初にエリカ様ばかりべた褒めしてしまったけど、葉月ちゃんもめちゃくちゃ良かった!決してエリカ様の引き立て役ではなく、ブランチの妹としてちゃんと自我と芯を持ったステラ像をしっかり演じられていて、エリカ様も葉月ちゃんも作品を昇華させてた。
追記:葉月ちゃんって、イキウメの「無駄な抵抗」でシングルマザー役をやってた子なんや!!いやいやいやいや、全くの別人やん!葉月ちゃんを人選された
方の目が素晴らしい!
もちろん、スタンリー役の伊藤英明さんの粗野感も良かった。粗野感だけでなくユーモア感もあって、めちゃくちゃ人間味を感じた。
最初、伊藤さんがスタンリー役と知った時は、乱暴性を全面に出した無骨で無神経で共感余地なしのアプローチでくるのかと思っていたから、人間味に溢れていたのが逆に良かった。子供っぽさもあって、そりゃステラにしたら母性本能をくすぐられるよね?的存在だったのが良かった。
それから、ミッチ役の高橋努さんにもいい意味で裏切られた。宣伝の時の写真が全然私がイメージするミッチ像じゃなかったから…m(__)m 実際の高橋さんのミッチは肉布団で体を大きくして、心はピュアなミッチ像で演じられていたので本当に良かった。逆に安心して見れた。
エリカ様も葉月ちゃんも伊藤さんも高橋さんも、私の想像をはるかに裏切る存在感だったのが逆に作品がめちゃくちゃよく感じた。
青木さやかさん筆頭に市井の方々もめちゃくちゃ庶民感たっぷりで良い味出してた。
チームワークの良さがめちゃくちゃ伝わってきたのが一番の評価の高さかもしれない。
美術も照明もニューオリンズの熱帯感が伝わってきたし。
本当に本当に良かった!
本当に本当にチケットの神様に感謝します!
