「エリザベート」

2016-10-18 18:26:02 | ミュージカル
名古屋に行ってきました!

いやいやいやいや、噂の成河ルキーニが素晴らしい!!!オペラ、ガン見!(笑)

なかなかの狂言師&道化師ぶりでした!イタリア語も巻き舌だったし、まるでチャップリンを見てる感覚でした。ただ、台詞回しにもう少しテンポが欲しいかな。あれは、ストレートプレイの喋り方やな。ミュージカルは抑揚とテンポが大事。いずれにせよ、成河ルキーニが裏主役にしか見えなかった。素晴らしい存在感でした。

あと、

万里生、どうした???

狂ったか、万里生!!!???←「あかねさす紫の花」の中大兄皇子の台詞のパクリ(笑)

いや〜、私の想像を絶する素晴らしいフランツでした!特に悪夢のフランツの狂気沙汰が素晴らしい!!!新しいアプローチだった!

歴代フランツは、どっちかというと寡黙なイメージのアプローチが多いんですが、田代フランツは、活発的だったね。しかも、歳の重ね方、変遷ぶりが丁寧で、声音の使い分けや低音の響きに鳥肌がたった。若干演技にくどさはあったけどね…m(_ _)mでも、トータルでは素晴らしいフランツでした!

いや〜、田代君もいよいよバケの皮が剥がれてきたね!浦井氏のライバルとして素晴らしい成長ぶりでした!ホンマ、悪夢の万里生フランツは素晴らしい!ま、フランツ役としてはやり過ぎ感は否めないけど、努力やアプローチは評価もんです。

ということで、成河君と田代君の評価から入りましたが、

名古屋まで来た甲斐ありました!チケットの神様に感謝感謝!m(_ _)m

お花エリザベートに、城田トート、去年(一昨年やと思ってた…)の東京公演で見逃した田代フランツ、タータンゾフィー、京本ルドルフ、今年からの新ルキーニの成河君。

トータルでは、やはり、新鮮という意味でも去年の方が良かったけども、


演出が去年と微妙に変更されていて、少女時代のお花シシィの登場シーンが、無表情だったのにビックリ!ぶっちゃけ、少女時代なのに老けてるよ!って思ってしまったm(_ _)m

でも、笑顔が見えてからはちゃんと少女時代にシフトチェンジされてましたが、あの無表情が、まるで、少女時代のシシィではなく、少女時代のエリザベート…、どちらもエリザベートではあるんだけど…、死後のエリザベートが少女時代に乗り移った印象をうけました。これも新しいアプローチでした。

トートの存在は、もちろん目に見えない存在なんだけど、エリザベートの脳みその中?宇宙の中?魂の世界?の登場人物の印象を受けました。これも新しいアプローチでしたね。

いずれにせよ、舞台装置は変わらないけど、去年の「エリザベート」と異なる新しい「エリザベート」でした。

で、お花エリザベート。最初の無表情にはビックリしましたが、それ以降は…、

やはり、今回二回目のお花エリザベートということもあって、去年のお花エリザベートに軍配が上がりますが、

鏡の間のエリザベートが美しい!!!

過去最高の洗練された美しさに目が釘付けでした!!!あの写真が欲しい!って思ったほど、本当に美しいエリザベートでした!

城田トートもね、ぶっちゃけ、去年の方が良かったm(_ _)mなんかね、歌い方がマテに似てきて…、う〜んって感じ。でも、ビジュアルは完璧でした!ホンマ、黄泉の帝王って感じでした。あ、小ルドルフや、オーラスの昇天のシーンのエリザベートを見る眼差しが爬虫類ぽかったね。トータルで、日本人だけでなく人間ばなれしていて面白いアプローチでした。

今回、一番残念だったのが、京本ルドルフでした。エエ声やし、歌も上手いけど、成人したルドルフに見えなかったのが非常に残念でした。少年ルドルフが単純に大学生になった印象で、皇太子としての存在感がなかったんよね。あのルドルフは、ハプスブルグ帝国がどれほどの支配力と統治力があるのか?ハプスブルグ帝国の皇太子として背負っているものがまだまだ小さい。まだまだ子供。

これは、京本君の努力の足りなさのせいじゃなく、小池先生、起用するのが早過ぎたね。5年後ならもう一度京本ルドルフを見てもいいかなと思った。ぶっちゃけ書いて申し訳ないけど…。

で、去年もそうでしたが、ルドルフからトートにキスするのは、やはり違和感がある。やはり、あの自殺はトートに導かれて欲しい。ルドルフからキスをするなら、ウィーン版のようにトートを女装させたいいのに…。マリー・ヴェッツェラとしてね。なら納得なんだけどね。か、キスするタイミングとピストルで撃つタイミングが同じでもいい。ま、これだとウィーン版と同じだけど…。

あと、タータンゾフィーが、お疲れの様子だったな〜。もっと迫力があるゾフィーを期待してたんですが、普通だったm(_ _)m

最後は愚痴になって申し訳ないですが、ホント、名古屋まで来れて良かったです。チケットが取れて感謝感謝です。

再来年でしたっけ?中日劇場も建て替え?取り壊し?で閉館してしまいますが、新しい劇場に変わるなら、客席は、今のような舞台との距離感の狭さを希望します。中日劇場は、マジ贅沢な空間。今日観て思ったけど、「デスノート」中日劇場でやるべきやったと思った。

今日のまとめ:成河ルキーニ、田代フランツは努力賞もん!何某の賞をあげたい。