マーラーの♪アダージェット♪、あれは反則やで。あれは無条件で涙が出る…。
ということで、Blog始めてから二回目の東京に行ってきました。
ストーリー的には、とんちゃん演じるティンカーベルこと(?)ホームレスの女の子が妄想で日常生活から逃避行しているような話に感じました。
とんちゃんは、ティンカーベルになったり、ピーターパンになったり、人形使いをしたり、歌ったり、プチ踊ったり…と、かなり体力を消耗する役柄でした。ぶっちゃけ書くと、大変なのは承知ですが、歌は全部ナマ歌で聴きたかった…m(__)mでも、念願のナマ歌が聴けて嬉しかった!
これまたぶっちゃけ書くと、最初、ティンカーベルが何を話しているのかさっぱり分からなくて唖然としましたが、ピーターパンに替わってからは本筋が見えてきて安心しました。とても切ない話でした。
若い頃の野田戯曲だけあってめちゃ毒づいた台詞が多かった。でも、その毒を飲まないことには(この場合は吐いているけど…)、人間って素直になれないんじゃないのかな…と思った。
アンドロギュヌス…、そうなんや~、野田さんは既にうん十年も前にこの単語を知ってたんや…。私は「MIWA」の配役発表で初めて知った。
内容的には、「MIWA」にも通ずるものがあった。というか、この「障子の国のティンカーベル」の延長上に「MIWA」があり、そして「半神」があったんだと思ったら、なんか納得するものがあった。野田さんの戯曲はまさに野田さん自身の自分探しであったように思えてならない。野田さんの中の本当の自分探し。この作品が原点だったのかなと思った。もちろん、私の勝手な想像ですが…。
そして、とんちゃんがこの戯曲にこだわった理由もなんとなく分かったような気がする。
とんちゃん自身がティンカーベルでもあり、ピーターパンだったんだと思う。my戯曲に出会ったんだと思った。
“人でなしの恋”…。
確かに人でない恋でした。私なんてしょっちゅうですよ(笑)
でも、世の中の大半の人が“人でなしの恋”をして、アンドロギュヌスになりたいと思ったことがあるんじゃないかな…?
まさに叶わぬ恋と同じで、甘酸っぱくもあり、それでいてほろ苦い恋…。
あの「フランケンシュタイン」も言ってみれば、“人でなしの恋”をしてる。そして、失って初めて恋が愛に変わる。みんな、愛に飢えた宇宙人やもんな。一体、どれだけの人が本当の愛に出会うんだろうね…。
と思わせる内容でした。
障子の国が舞台だけあって、浄瑠璃・浪曲を取り入れていて面白かった。
深っちゃんの「春琴」みたいに、人形使いのシーンがあるんですが、「春琴」同様人間より人形に目が行ってしまうくらい、人形の使い方や見せ方が上手かった。
影絵が非常に幻想的に使われていて、ラストはヤバかった。ダークファンタジーで切なすぎ。でも良かった。
普通なら“冗談でなく”と言うとこを、“冗談で”と言うとこがミソですね。冗談でないと思われたことが実は冗談で、冗談だと言ってることが実は冗談でない。照れ隠しに似た言葉のからくり。嘘か本当か分からないこの曖昧さ。ひねくれた心の中に真実が見え隠れする。不思議な言葉遊びでした。
アンドロギュヌスか…。「MIWA」とはまた違う喩え方で上手かったです。そりゃ、引き裂かれたらくっ付きたくなるよね…。一つになりたいと思うよね…。やらしい意味じゃなくてね(汗)。
とんちゃんが、最後の挨拶で若い方に演じて欲しいと言ってました。余程愛した戯曲なんだと思います。大丈夫、野田戯曲は寺山戯曲と同じで腐らないから!
今日のまとめ:先日までの大雪で、一度は行くの諦めて新幹線も夜行バスもキャンセルしました。だって、自然が、今回はお前は東京に行くな!と言ってると思ったから。でも後悔したくなかったから、高くついたけど日帰りで新幹線で行ってきました。
実際はキャンセルしなくても良かったくらい、当日は運休もなく晴天でした(涙)これはなんのお試しだったのだろう…。ただの早とちり?
実は今日は、帰る前に、新しい歌舞伎座に行って、幕見席で一幕だけ歌舞伎を観てきました。
いや~新しい歌舞伎座は広い!場面転換でセリが使われるんですが、幅が広い分、場面が丸ごと替わる!宝塚のセリと違ってスケールが半端ない!でも、私はあんな広い歌舞伎座より、松竹座や南座のこじんまりした方が好き。
そうそう、今日観た「白浪五人男」にあんな前振りとなるストーリーがあるとは知らなかった。明日が仕事じゃなかったら最後まで観たかった。なんてたって、亀三郎さんが五人衆の一人でめちゃかっこいいねん!やっぱエエ声や(笑)主役は菊之助丈やけど…(汗)
追記:「~ティンカーベル」観劇から数日経ちましたが、仕事中も♪アダージェット♪が頭の中でヘビロテしてます。あの影絵の美しくも残酷なシーンがハートを蝕みます。久々の胸キュン状態です。見終えた時より、家に着いてからの方が衝撃が大きい。切なさがリアルに胸に突き刺します。
観劇直後には、ぶっちゃけ感じなかったことですが、今は言えます。大雪で私より何倍も何倍も大変な方がいらっしゃいますが、やっぱり、東京まで観に行って良かった!と。ありがとうございました。
追記2:「野田秀樹シンドローム」取り寄せて、戯曲を読みました。ぶっちゃけ、舞台の方が切なさが半端じゃなかった。あと、“冗談だよ”…、ちゃんと意味の説明があった。舞台で、カフカの件(くだり)ありましたったけ?聴きそびれただけかな…?
影絵は、戯曲のト書きにはない舞台版のみの演出だったんですね。素晴らしいアイデアでした。
戯曲を読んで思ったこと…、これって女性が演じる作品でなくて、むしろ男性用ですよね…?これ、男性が演じるとまた違う解釈になりそうですね。まさに「MIWA」の世界観かも…。
ということで、Blog始めてから二回目の東京に行ってきました。
ストーリー的には、とんちゃん演じるティンカーベルこと(?)ホームレスの女の子が妄想で日常生活から逃避行しているような話に感じました。
とんちゃんは、ティンカーベルになったり、ピーターパンになったり、人形使いをしたり、歌ったり、プチ踊ったり…と、かなり体力を消耗する役柄でした。ぶっちゃけ書くと、大変なのは承知ですが、歌は全部ナマ歌で聴きたかった…m(__)mでも、念願のナマ歌が聴けて嬉しかった!
これまたぶっちゃけ書くと、最初、ティンカーベルが何を話しているのかさっぱり分からなくて唖然としましたが、ピーターパンに替わってからは本筋が見えてきて安心しました。とても切ない話でした。
若い頃の野田戯曲だけあってめちゃ毒づいた台詞が多かった。でも、その毒を飲まないことには(この場合は吐いているけど…)、人間って素直になれないんじゃないのかな…と思った。
アンドロギュヌス…、そうなんや~、野田さんは既にうん十年も前にこの単語を知ってたんや…。私は「MIWA」の配役発表で初めて知った。
内容的には、「MIWA」にも通ずるものがあった。というか、この「障子の国のティンカーベル」の延長上に「MIWA」があり、そして「半神」があったんだと思ったら、なんか納得するものがあった。野田さんの戯曲はまさに野田さん自身の自分探しであったように思えてならない。野田さんの中の本当の自分探し。この作品が原点だったのかなと思った。もちろん、私の勝手な想像ですが…。
そして、とんちゃんがこの戯曲にこだわった理由もなんとなく分かったような気がする。
とんちゃん自身がティンカーベルでもあり、ピーターパンだったんだと思う。my戯曲に出会ったんだと思った。
“人でなしの恋”…。
確かに人でない恋でした。私なんてしょっちゅうですよ(笑)
でも、世の中の大半の人が“人でなしの恋”をして、アンドロギュヌスになりたいと思ったことがあるんじゃないかな…?
まさに叶わぬ恋と同じで、甘酸っぱくもあり、それでいてほろ苦い恋…。
あの「フランケンシュタイン」も言ってみれば、“人でなしの恋”をしてる。そして、失って初めて恋が愛に変わる。みんな、愛に飢えた宇宙人やもんな。一体、どれだけの人が本当の愛に出会うんだろうね…。
と思わせる内容でした。
障子の国が舞台だけあって、浄瑠璃・浪曲を取り入れていて面白かった。
深っちゃんの「春琴」みたいに、人形使いのシーンがあるんですが、「春琴」同様人間より人形に目が行ってしまうくらい、人形の使い方や見せ方が上手かった。
影絵が非常に幻想的に使われていて、ラストはヤバかった。ダークファンタジーで切なすぎ。でも良かった。
普通なら“冗談でなく”と言うとこを、“冗談で”と言うとこがミソですね。冗談でないと思われたことが実は冗談で、冗談だと言ってることが実は冗談でない。照れ隠しに似た言葉のからくり。嘘か本当か分からないこの曖昧さ。ひねくれた心の中に真実が見え隠れする。不思議な言葉遊びでした。
アンドロギュヌスか…。「MIWA」とはまた違う喩え方で上手かったです。そりゃ、引き裂かれたらくっ付きたくなるよね…。一つになりたいと思うよね…。やらしい意味じゃなくてね(汗)。
とんちゃんが、最後の挨拶で若い方に演じて欲しいと言ってました。余程愛した戯曲なんだと思います。大丈夫、野田戯曲は寺山戯曲と同じで腐らないから!
今日のまとめ:先日までの大雪で、一度は行くの諦めて新幹線も夜行バスもキャンセルしました。だって、自然が、今回はお前は東京に行くな!と言ってると思ったから。でも後悔したくなかったから、高くついたけど日帰りで新幹線で行ってきました。
実際はキャンセルしなくても良かったくらい、当日は運休もなく晴天でした(涙)これはなんのお試しだったのだろう…。ただの早とちり?
実は今日は、帰る前に、新しい歌舞伎座に行って、幕見席で一幕だけ歌舞伎を観てきました。
いや~新しい歌舞伎座は広い!場面転換でセリが使われるんですが、幅が広い分、場面が丸ごと替わる!宝塚のセリと違ってスケールが半端ない!でも、私はあんな広い歌舞伎座より、松竹座や南座のこじんまりした方が好き。
そうそう、今日観た「白浪五人男」にあんな前振りとなるストーリーがあるとは知らなかった。明日が仕事じゃなかったら最後まで観たかった。なんてたって、亀三郎さんが五人衆の一人でめちゃかっこいいねん!やっぱエエ声や(笑)主役は菊之助丈やけど…(汗)
追記:「~ティンカーベル」観劇から数日経ちましたが、仕事中も♪アダージェット♪が頭の中でヘビロテしてます。あの影絵の美しくも残酷なシーンがハートを蝕みます。久々の胸キュン状態です。見終えた時より、家に着いてからの方が衝撃が大きい。切なさがリアルに胸に突き刺します。
観劇直後には、ぶっちゃけ感じなかったことですが、今は言えます。大雪で私より何倍も何倍も大変な方がいらっしゃいますが、やっぱり、東京まで観に行って良かった!と。ありがとうございました。
追記2:「野田秀樹シンドローム」取り寄せて、戯曲を読みました。ぶっちゃけ、舞台の方が切なさが半端じゃなかった。あと、“冗談だよ”…、ちゃんと意味の説明があった。舞台で、カフカの件(くだり)ありましたったけ?聴きそびれただけかな…?
影絵は、戯曲のト書きにはない舞台版のみの演出だったんですね。素晴らしいアイデアでした。
戯曲を読んで思ったこと…、これって女性が演じる作品でなくて、むしろ男性用ですよね…?これ、男性が演じるとまた違う解釈になりそうですね。まさに「MIWA」の世界観かも…。