「売り言葉」

2010-10-30 21:45:32 | 日記
この前ビデオテープを整理してた時にテレビ録画してた分です。

高村光太郎の「智恵子抄」の主人公、妻の智恵子にスポットを当てた、光太郎に対する「売り言葉」。

野田秀樹氏演出の大竹しのぶさんの一人芝居の舞台作品です。2002年になるんだね。生の舞台でも観ました。当日券並んで立見で。

プライドと責任感が人一倍強い智恵子が光太郎と出会い結婚し、そして智恵子の実家の破綻と共に智恵子の心も破綻してしまう…、智恵子が狂乱し亡くなるまでを描いた秀作。

智恵子の強すぎるプライドと責任感が自分を陥れる結果を招いた、現代社会にも通じる見事な脚本演出演技だと思います。

こうやって久々にビデオで大竹しのぶさんの舞台を見るとやはり迫力があって凄いですね!狂気を演じさせたらこの方の右に出る女優さんはいないんじゃないかな…?

舞台に立つしのぶさんは尋常でないです。狂気=怯えとは定義付けられませんが、しのぶさんの怯え方は尋常じゃない。

「欲望という名の電車」でも感じましたが、しのぶさんは舞台に立つと人格が変わります。

舞台を観られたことがない方がいらしたら、テレビや映画のイメージで観に行かれると全くの別人であることに驚かされると思います。まるで、女版ジギル博士とハイド氏を見ている感じ。

あんなに狂乱に演じていたのに次の瞬間には元に戻れるんですからね。凄い集中力と切り替え力です!

この作品の中では何役もこなしてらっしゃいますが、ちゃんと個々演じ分けられていて、この人こそ元祖北島マヤです!

野田さんの演出は、素晴らしい!の一言に尽きます。小道具の使い方が上手い!同じ小道具なのにいろんな物に化けて見えるんですから。

言葉遊びも野田さんだと親父ギャグにならないから不思議です。

雑誌で戯曲を読んだことがありますが、舞台を観ていたにも関わらず、なんのことだかさっぱり分かりませんでした。

野田さんの戯曲から具体的な演出を想像するのは難しい。野田さんの頭の中では台詞と動きが一体となっているんでしょう。「マルコヴィッチの穴」ならぬ「野田秀樹の穴」でもない限り、野田戯曲で野田さんと同じ、いや近い演出をするのは難しいと思います。いや、不可能でしょう。それくらい凄い野田作品と言えると思います。


今日のまとめ:プライドを持つことも大事ですが、時にはプライドを捨てることもプライドだと思います。

責任感…無責任は良くないですが、強すぎるのも良くない。何事もほどほどに、ですね。

この機会に「智恵子抄」を図書館で借りて読んでみました。結局、本屋で買いましたが…。

今の私の頭では、理解できる詩もあれば、全く理解不能な詩もありました。ただ単に勉強不足と経験不足なんでしょうが…。

舞台の内容が真実であれば、確かに光太郎の智恵子に対する愛は綺麗事のようにも思えるし、真実のようにも思えるし…。よく分かりません。

ただ、智恵子と出会った時代の詩がとても哲学的でエロスを感じました。エロス感ありますよね~?←誰に聞いてるねん。

結婚してからと、智恵子が亡くなってからとの詩も、受ける印象が全く違うのも興味深かったです。急に現実的になったり、洗練されたり…みたいな。

それから、智恵子が精神の病に冒されたのは、何も東京の水が合わなかったから、プライドや責任感の強さからだけじゃないように思えました。

なんか、智恵子と光太郎って前世で親子だったんじゃないかな…?前世で親子や兄弟姉妹だと、現世で結婚しても幸せになれないみたいな…。ふと、そんなこと感じました。ふとね。

たまに自分の前世が気になるんですよね…。どうでもいいですけど…。

今思うことは、不思議な舞台と不思議な本に出会ったな…って感じですかね。

追記:前世視てもらいました!いや〜、私の前世、ドイツと関係ないやん!?と思ったら、ちなみに私の2代前の前世は、ギリシャの作家のタマゴ…。私らしいわ〜(笑)タマゴやで!そりゃ、文章力ないはずや!?(笑)

で、私が前前世のギリシャ人として生きていた時代のギリシャを検索したら、なんと!ギリシャ王にドイツ出身の王がいたんですよ?しかも、ヴィッテルスバッハ家から!!!そう、エリザベートとルートヴィヒ2世の家です!超ビックリ!ドイツ人でなかったのはガッカリだったけど、まさか、かつてのギリシャにドイツ人の、しかもヴィッテルスバッハ家の王がいたとは!そっちの方がなんかリアル!私が今、日本にいてドイツと縁を感じているように、ギリシャの彼もドイツに縁を感じていたのかな?と思った。

あと、私が見つけた魂の方割れさんは、方割れじゃなかったみたい…。遥か昔の遠縁の人だって。数年前なら、絶対違う!と反論してたかもね。(笑)今は、そんな予感はしてたから、ガッカリしてない。だからって簡単に嫌いになったり、関心がなくなりはしないけどね。あ、ちなみにその時はトルコ人だったみたい。これも私らしいわ(笑)前にも書いたことがあるかもしれませんが、ドイツにトルコ系の友達がいるんですよ。私とトルコは、全く無縁じゃないんですよ。トルコ料理のケバブ、めちゃ大好き!

ぶっちゃけ、私、前世を視て貰った言葉を100%信じてませんが、オカンが生前私に言ってた同じことをその方も言われていたので、私の使命、めちゃ大袈裟やな(笑)私のちっちゃな使命を全うしようと思いました。あ、社会貢献ね。

ちなみに、私の一つ前の前世と前前前世は内緒(笑)これも私らしい前世。あえて内緒にした(笑)今の私を象徴する前世でした。なんか私らしい地味な職業でした(笑)あ、役者ではなかった…。