学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

破壊が生み出す無力感

2022-03-18 16:54:20 | 日記
 16日の夜中に宮城県と福島県でまた激しい揺れが。昨日のニュースでは東北新幹線は脱線、相馬市では神社の鳥居などが破壊され、停電や断水の追い討ち、そして避難を余儀なくされる多くの人々の様子が報道されていた。今回の地震はプレートでの発生の場所が異なるだけで東北大震災の規模と決して劣らないものだと新聞に報道されていた。地震といえば関西人にはやはり阪神淡路大震災を思い起こさせる。朝の活動が始まる直前の時間の激しい上下の揺れで飛び起きた僕の目に飛び込んできたのは天井からの埃が煙のように噴き出している情景だった。そして同時に頭をよぎったのは当時はまだ健在だった老いた両親のことだった。僕の家族は庭を挟んで両親とは別棟に住んでいたので血相を変えて様子を見に庭をかけていったものだ。時間の経過とともにテレビの画面に映し出される凄まじい破壊に言葉を失った無力感を昨日のことのように思い出さす。
 破壊といえば昨今の世界情勢の中でロシアによる軍事侵攻が続くウクライナだ。天災による無力感とは異なりこちらの方は人が故意に作り出す破壊から来る無力感だ。21世紀の真っ只中に全く理不尽な破壊が日々繰り返されている。テレビ画面に映し出される住宅や劇場、そして火や立ち昇る煙、さらに砲火から逃げ惑う人々の姿を見ていると、古い昔の話で恐縮だが、1947年に製作されたチャップリンの『殺人狂時代』という映画を思い出す。戦争に反対して製作されたこの映画の終盤、貧しい家族を持つチャプリン演じる殺人者の主人公が刑の執行を目前に発する名言がある。『一人を殺せば犯罪者、百万人を殺せば英雄となる』…この視点に立てば絞首刑に処されなければならない歴史上の英雄は一体何人いるのだろうか。

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