学びのプラスあるふぁ:日常の気付き

人の人生、それぞれが皆オリジナル。街を歩き人に話しかけることから「なるほど」と納得できる発見がある。

明日のために今日がある

2019-06-21 19:58:19 | 日記

アメリカのオハイオ州の小さな町アライアンスの老人ホームを訪問したことがあった。マウントウニオン大学のすぐ隣に広大な敷地をもち素晴らしい施設を備えたホームである。そこで仲間と退職後の日々を楽しんでいる‘金持ち老人達’に出会った。“昨日自分がしたことが思い出せないけれど、若い時のことは細かい事まで覚えている。I sometimes have trouble remembering what I did yesterday, but I remember my youth with individual detail.”と言って笑っていたのを鮮明に思い出す。古今東西なぜ年寄りはこの問題を抱えているのだろうか?加齢の所為だと言ってしまえばその通りなのだが…
最近は友人と会うと共通の話題になるのが物忘れ。特に漢字は読めるのに書けなくなったという悩みである。PCのワードで物を書くからだと人に言われて半ば納得している自分がいる。確かに手書きの文章を書かなくなった。絵画や写真の展示会の案内が新聞に出ればすぐにそれをスマホでパチリという状態だ。とにかくスマホは便利だ。物事の細部を記憶の引き出しに閉まっておく必要は全くなくなった。
十年後には大阪梅田界隈は大きく変化して交通の便も飛躍的に伸びると聞く。老人にとってはそれがどうというの?自分はもうこの世にいないかもしれない。十数年後には大阪と東京間にリニアの新幹線が開通してその便利さは…と言われても。自分が利用することはないだろう、などと自分の生活とはつながらないのである。明日がない人は先のことを考えても意味がない。今日起こったことを覚えていても明日への繋がりに欠けるのである。
プラス思考で明日を考えている(特に)若い人達は自分の将来を考えて頑張っている。これから先に起こるであろう楽しいことに胸をときめかせて(?)明日に挑戦しようとしている人は今日が大切な日なのである。過去は戻ってこないから、昨日の失敗などにくよくよせずに明日に向かうための今日が大切なのだ。退職している人と現役の人達の違いはまさにここにある。老人がなぜ昔の若い頃のことをよく話すのかの理由は、たいしたことも起こらない毎日に思いを寄せてみても、ただ時間が過ぎていくだけなのだから。おォ~恐ろしや。僕はまだまだ先を見るぞ!最近ギターを練習し始めた。