ないない島通信

「ポケットに愛と映画を!」改め。

スターウォーズ/最後のジェダイ

2019-04-01 09:30:51 | 映画



(これは2018年1月29日の記事です)

「スターウォーズ/エピソード8 最後のジェダイ」!!!
観てきました! ネットでは賛否両論分かれているようですが、私は悪くないと思った。何より、冒頭のあの音楽が流れた瞬間、もう一気に20代に戻ってわくわくどきどきしたのだから、スターウォーズの力、恐るべし。

みんな集まれ!
さあ、冒険活劇の始まり始まり!!

昔、紙芝居屋さんが近所にやってきたときの興奮と一緒。 といっても、今の人たちは紙芝居屋さんなんて知らないだろうけどね。

自転車の後ろに紙芝居を乗せたおじさんが近所にやってきて、拍子木をカンカン鳴らすと子どもらがわらわらと集まってきて、おじさんの売る水飴やソースせんべいを食べながら紙芝居を見るのです。
割りばしの先にからめた水飴をくるくる巻くと飴が白く固くなる、それを舐めながら「黄金バット」や「丹下左膳」といった冒険活劇を見るのは、何ものにも代えがたい血沸き肉躍るひとときなのでした。

スターウォーズにはそれと同じ興奮があって、これはもう劇場で見ないとダメね。
あの音楽と最初の映像(キャプションが小さくなって遠ざかっていくやつ)を見ただけでもうパブロフの犬みたいに条件反射的にワクワクしてくるのだからしょうがない。 水飴はないけど座り心地のいい椅子があり、大勢の人たちと一緒に大スクリーンで見る世紀の大冒険活劇!
ああ、 この幸福感ったらない!

さて、今回はエピソード8で「最後のジェダイ」です。
聞いたところによると、どうやらルークがジェダイを辞めるらしい。
え、まじで?

なにしろ2時間半という長丁場で、登場人物も多く 話が錯綜しているので、誰がどこにどうかかわってどうなった、というのが今一つよくわからなかったので、もう一度見なくちゃと思ってますが。

前回のエピソード7「フォースの覚醒」が学芸会&同窓会レベル(と酷評された)のに比べると、はるかによかった。
なにより、今回のを見て、エピソード7~9が何を目指しているかがわかってきたので、なるほどそういうコンセプトで作られているのなら、エピソード7の学芸会&同窓会もありかも、と思えてきたからです。ストーリーラインが似てる理由もね。(以下少しネタばれ)

つまり「スターウォーズ」はジョージ・ルーカスの手を離れて独り立ちし始めたということです!
新しく「スターウォーズ」を引き継いだ世代は、「スターウォーズ」を自分たちのものとして語り始めたのです!

スカイウォーカー一族の物語であったスターウォーズ、血筋により受け継がれてきたフォースを名もなき人たちが引き継いだ、というのが何よりそれを象徴しています。

エピソード7「フォースの覚醒」では、ジェダイの訓練を受けたカイロ・レンを、フォースのことなど何も知らないレイ(ポスターの真ん中の一番大きな顔)が倒してしまいます。
なんでレイアとハン・ソロの息子であるカイロ・レンがこんなに弱っちいんだ!?
(つまりレイのフォースが恐ろしく強いってこと)
そこで、 一体レイは何者なのか、レイの両親は誰か?

と、スターウォーズファンの間で様々な憶測が飛び交ったのでした。
レイはハン・ソロの子どもだとか、オビ=ワンの隠し子だとか・・

ところが、今回、カイロ・レンはレイにこう突きつけます。
「おまえの両親は何者でもない、ジャクーでガラクタを回収して生計を立てていた夫婦で、すでに死んでいて砂漠の墓地に眠っている。彼らは酒を買うために金に困ってお前を売っただけだ」
レイの両親はフォースとは無縁の人たちだった・・

名もなき両親から強力なフォースを持った次世代が生まれた・・

それは、とりもなおさず、ジョージ・ルーカスの血筋を引いていない、何者でもない一般人の新世代がスターウォーズを引き継ぐぞ、という宣言でもあります。
スターウォーズはもう俺たち一般人のモノだぜ、ジョージ・ルーカスの時代は終わった、普通の人たちがフォースを覚醒させる時が来たのだ!
という感じかな。

だからこそ、旧世代へのオマージュとして、まずは学芸会&同窓会から入ったのだ、と私は受け止めました。
そして、だからこそ、正統派のカイロ・レンは弱い。
(たぶんエピソード9はカイロ・レンの改心&成長物語になると思うな)
ハン・ソロが逝き、ルークの世代が終焉を迎え、レイア姫を演じていたキャリー・フィッシャーも他界し、私たちスターウォーズ第一世代も年を取った。
時代は変遷していくのだなあ・・
良い悪いは別にして、物事はどうやらそういうもののようです。

伝説というのは、こんなふうに古いものが淘汰され新しいものが加味されて、少しずつ改変されて人々に浸透していくのでしょう。
とはいえ、若い人たちはもうあまり映画を見なくなったといいます。
だから新世代とはいえ、少なくとも「スターウォーズ」を作ろうという人たちはジョージ・ルーカスの血を引き継ごうとしているのだといっていいでしょう。

いずれ廃れるにせよ、せめてもうしばらくの間は伝説が続いてほしいと願っています。
なにしろ「スターウォーズ」は偉大なレジェンドなのですから。
「スターウォーズ」ファンは皆そう思っていると思うなあ。
コメント
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