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ないない島通信

「ポケットに愛と映画を!」改め。

おとなの宇宙の学校(3)

2025-03-01 19:40:47 | 宇宙

国分寺市主催の「おとなの宇宙の学校」もついに最終回となりました。
今回も有意義かつ楽しい「おとなの学校」でした。

1時限目は、JAXAのプラネタリーディフェンスチーム&はやぶさ2#のミッションマネージャーでもある、吉川真先生の講演でした。
そして2時限目は、第一回の時と同じように空飛ぶモノを作る、という楽しい実験をやりました。

プラネタリ―ディフェンスというのは、前回JAXA相模原で見学したイトカワやリュウグウといった地球近傍小惑星が、近い将来地球に衝突する危険性があるかどうかを探査して、危険性があると判断したら対策を講じる、という目的で作られたチームだそうです。

まずは、去年の12月に発見された小惑星、2024YR4についての最新情報を教えていただきました。
当初は2032年に地球に衝突する可能性が1%を超えると発表されていましたが、最新の観測では、地球衝突の可能性は、0,004%とほぼゼロに近くなったので、ひとまずは安心。地球をかすめて月の近くを通るそうですが、月に衝突する可能性も低いので大丈夫らしい。

この小惑星2024YR4の直径は40~90mだそうです。ちなみにリュウグウの直系は900mもあるというからけっこうデカい。
この他にもアポフィスという小惑星が2029年に地球に接近するそうで、アメリカとヨーロッパで探査機を打ち上げる計画があるそうです。
アポフィスは直径400mあるので、これもけっこうデカい。

これまでも地球に衝突すると騒がれた小惑星や彗星はけっこうあったけど、大抵は衝突せずに通り過ぎていきました。
でも、中には被害をもたらしたものもあり、2013年にロシアのウラル地方にに落下したチェリャビンスク隕石落下は空中で爆発したものの、爆風により建物の窓等が破壊され多数の負傷者も出たそうです。

1908年にはロシアのツングースカで隕石落下により大爆発が起きています。この時の小天体は60mくらいで上空で爆発しました。
また、アメリカのアリゾナには隕石落下により出来た巨大なバリンジャークレーター(直径1㎞)があります。このクレーターを作った隕石は直径50mくらいだそうです。

有名なのは66,000年前に恐竜が絶滅した隕石落下ですね。この隕石落下で恐竜が絶滅し、地球は新しい進化の時代を迎えました。
隕石落下で人類が絶滅したとしたら、どんな時代がやってくるんだろうか、どんな生物が地球上を闊歩するんだろうか・・なんて想像しました。

このように、地球は何もない宇宙空間を漂っているように見えますが、実はたくさんの小惑星やら彗星やらの小天体に囲まれており、いつ何時それらが地球の軌道と交差して衝突してくるかわからない、という危険性を抱えているのですね。

これまでに見つかっただけでも、143万個もの小天体(小惑星、彗星、隕石等)が地球近傍にあるそうです。
なんてことだ!

そこで、衝突の可能性が小天体が見つかったら、何とかして回避する、というのが人類に課せられた重要な課題になってきます。
そのためには、国際協力と情報公開が必要。

実際に地球衝突の危険性のある天体が見つかったらどうするか?
とりあえず探査機を小天体にぶつけて軌道をずらす、という方法が考えられます。
映画「アルマゲドン」のように破壊する方法はかえってリスクが大きい。破片が世界じゅうに散らばるので余計大変だからです。
また「ディープインパクト」のように、大きな彗星が衝突したときには、実際、映画にあるような高層ビルを飲み込むほどの巨大な津波が襲ってくるだろう、と言われています。あな恐ろしや。

現在、NASAでは2027年にNEOSurveyorという探査船を打ち上げる計画があるそうです。
宇宙から地球近傍に接近する小天体を見つけて、事前に回避するべく作戦を立てようぜ、というわけ。宇宙からだとより高精度で小天体を見つけることができるからです。

とにかく、よくぞこれまで無事に過ごしてこれたもんだ、と思いました。
知らぬが仏の人間たちよ、戦争なんてしてる場合じゃないぞ。
戦争にお金を費やす余裕があるのなら、もっと宇宙を探査してほしいものだ、と思いました。

この他にも、はやぶさ2の拡張ミッション、「はやぶさ2#」についてもお話を伺いました。
現在、はやぶさ2は順調に宇宙空間を航行中です。はやぶさ2#の「#」は「小さくて危険な小惑星を調べる」というミッションの記号だそうです。

2026年7月にはトリフネという名前の小惑星をフライバイ(通りすがりに探査する)をして、2027年には地球スイングバイ(地球を通り過ぎることで加速し方向転換する)をして、2031年には1998KY26(まだ名前はない)に到達する予定です。

これからも「はやぶさ2」から目が離せません。

(JAXAのはやぶさ2拡張ミッションのサイト。「こちはや」という漫画もあるよ)

(2時限目の「空飛ぶモノを作る」に続く)

(これはnoteに投稿した記事です)

 

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おとなの宇宙の学校(2)

2025-02-10 13:37:12 | 宇宙

おとなの宇宙の学校、第2回目は2月8日(土)、
JAXA相模原キャンパスの見学会でした。
朝10時に現地集合。この日は朝早くから起きて出かけていきました。
横浜線淵野辺駅からバスで5分ほど。
林に囲まれた素敵な場所にJAXA相模原キャンパスはありました。

何より、ここはあの「はやぶさ」の開発・運用を実施した施設であり、映画「はやぶさ」の舞台であり、様々なロケット開発の研究拠点でもあります。

見学したのは主に宇宙科学探査交流棟と呼ばれる見学者用の施設で、様々な探査ロケットの模型、月面に今も滞在しているスリムの模型、450分の1サイズのリュウグウやイトカワの模型、また、はやぶさ(初号機)とはやぶさ2が持ち帰った小惑星の欠片の展示などもあり、私はすっかり興奮状態でした。

おお、ここは、はやぶさの故郷なんだ!

画像
(マンホールの蓋)

「はやぶさ2最強ミッションの真実」(2023年3月11日の記事参照)を書かれた津田雄一氏他のサインや写真などもあり、現在進行中の国際水星探査計画ベピコロンボの展示などもありました。

その後、実験棟へ案内され、月面を再現した施設を見学しました。月の砂(レゴリス)というのは、珪酸(ガラス質)が主成分で、地球の砂とは違って非常に細かくまた尖っているという特徴があり、千葉県に似たような砂質の場所があるので、そこからトラックで何十往復もして運んだといいます。瓶に入った白くてサラサラの砂が展示されていました。

月面上のサラサラしたレゴリスの上で、半分倒れた形でスリムは今もいるんだなあと思うと、
スリムよ、おまえは何を考えているんだい、と聞きたくなります。
月から見える地球はどんなだろうか・・

画像

またスリムに搭載された、タカラトミーが開発した小型ローバー(トランスフォーマーみたいに月面上で形を変えて走る)の模型もありました。
かわいい!

今回は見学だったのでメモなど取らず、ただただ「すごいなあ」と感心していたので、解説された内容はほとんど覚えていません(笑)。
なので、せめて写真だけでもアップしたいと思います。

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(相模原キャンパスの隣にある市立博物館に展示された、原寸大のはやぶさの模型)
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(交流棟内のロケットの模型)
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(イトカワの450分の1の模型)
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(リュウグウの450分の1の模型。赤い点は「玉手箱」を回収した地点)
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(国際水星探査計画ベピコロンボ)
 
 
 
 
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国立天文台三鷹・定例観望会(アンドロメダ銀河)

2024-11-24 10:28:36 | 宇宙

昨日は恒例の国立天文台三鷹キャンパスの定例観望会に参加してきました。

友人と一緒に応募して、私は落選だったのですが、友人が当選したので参加できました。

今回のテーマは「アンドロメダ銀河(M31 )」です。

アンドロメダ銀河は、太陽系がある天の川銀河のすぐ隣の銀河で、天の川銀河から一番近くて250万光年先にあります。

一番近くが250万光年て、宇宙はどれだけ広いんだって思いますよね。

観望会では、まず最初にレクチャーがあります。

今回もアンドロメダ銀河についてのレクチャー。

ハッブル宇宙望遠鏡で有名なエドウィン・ハッブルが、宇宙に存在する銀河を形状により分類した表があって、音叉の形をしているので、「ハッブルの音叉図」と呼ばれているそうです。

その中で、我らが天の川銀河は棒渦巻き銀河、アンドロメダ銀河は渦巻き銀河と呼ばれています。

そして、数十億年後に天の川銀河とアンドロメダ銀河が衝突する、ということもわかってきたそうです。

まあ、その頃には人類はもちろん地球自体も存続していないでしょうけれど、

それでも、銀河の衝突という一大イベントは見てみたい気がします。

銀河の衝突のシミュレーション動画を見せてくれましたが、なかなか衝撃的な映像で、宇宙ってこういうイベントが度々起きているのだなあと思いました。

それから、いつもの50センチ望遠鏡のところに移動して、アンドロメダ銀河を肉眼で探そうということになったのですが、残念ながら雲がかかっていて、アンドロメダ銀河を見つける指標になるペガススの四辺形すら見えません。

でも、望遠鏡で捉えた銀河の様子はモニターに映し出され、よく見ると銀河の腕もうっすらと見えました。

(アンドロメダ銀河・右の方にうっすらと腕が見える)

肉眼でよく見えたのは木星、土星といった惑星たちで、その映像もモニターで見せてくれました。

木星の縞模様やガリレオ衛星とよばれる4つの衛星(ガニメデ、エウロパ、イオ、カリスト)、そして土星の環もくっきりみえました。

(土星)

土星の環は時期によっては、斜めに見えたり全然見えなかったりするそうです。

土星は小さなUFOみたいでとてもかわいかったです。

というわけで、

アンドロメダ銀河は肉眼では見えなかったけれど、モニターで見たのもリアルタイムのアンドロメダ銀河なので、大満足の観望会でした。

12月も当選するといいなあ~

 

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「宇宙兄弟」44巻!

2024-07-24 16:01:35 | 宇宙

待ちに待った「宇宙兄弟」44巻が発売され、我家にも届きました。

前回(43巻)のクリフハンガーに引き続き、今回も全巻クリフハンガーで、引っ張るなあ・・という感じです。

「宇宙から見えるのは絶景か、絶望か。」

と帯にあるとおり、果たして、宇宙兄弟の運命や如何に?

おそらく、次号あたりでムッタとヒビトの兄弟が無事地球帰還・・

という終わり方なのではないか、と想像しましたが、

まだひと波乱あるのかしら。

いずれにせよ、次号発売まで、またしばらく(数か月)待たなくちゃいけないようです。

これ、アニメ化されるのがすっごく楽しみです。

ストーリーに音楽と動きが加わると臨場感が増すからね。

ぜひ、私が生きているうちにアニメ化してほしいものです。

いやあ、それにしても毎日暑いですね。

脳ミソが沸騰して溶け出しそうです。

宇宙は寒いんだろうなあと想像すると、少しは涼が取れるかも・・

宇宙を舞台にした映画やアニメ、酷暑の夏にお勧めです。

 

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『宇宙兄弟 We are Space Travelers! by地球の歩き方/永久保存版』

2024-03-02 16:08:39 | 宇宙

本屋で見つけて即買いました。

「宇宙兄弟」の「地球の歩き方」バージョン!!!

これはもう「宇宙兄弟」ファンにはたまらない一冊です。

何しろ、「宇宙兄弟」に登場する地球上のあらゆる場所、

アメリカのNASA、ヒューストン、ケネディ宇宙センター・・

登場人物たちのゆかりの場所、モスクワにシチリア島も・・

日本では、JAXAはもちろん、種子島宇宙センター、各地の星空スポット、

そして、ISS、月、火星・・はては宇宙食まで網羅されている。

もちろん、

「宇宙兄弟」作者の小山宙哉先生、そして前澤友作氏のインタビューもある。

それにそれに、旅の準備と技術、情報収集まで、もう至れり尽くせり。

「宇宙兄弟」ワールドがこの一冊にギュッと詰まっているのですよ!!!!!

これさえあれば、「宇宙兄弟」ゆかりの地を洩れなく聖地巡礼することができる。

昨日は興奮しまくって眠れなかったくらいです。

これからじっくり読み進めようと思っています。

そして、今年こそは、種子島宇宙センターでロケット発射を見るぞ!阿智村で星空を見るぞ!

と思っている私です。

アメリカにも行きたいなあ!

「宇宙兄弟」が大好きな人、宇宙が好きな人に、

超絶お勧め本です!!!

 

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