ないない島通信

「ポケットに愛と映画を!」改め。

「哀れなるものたち」&「バービー」

2024-04-29 10:27:52 | 映画

今年のハリウッドのアカデミー賞で主演女優賞などを受賞した映画、

「哀れなるものたち」

を見ました。

歌曲賞のみの受賞だった「バービー」も見てみました。

やはり「哀れなるものたち」の方が圧倒的に面白い。

ただし、2本の映画には共通点もあります。

リアルとファンタジーの境界があいまいになり、双方が交わり交錯する世界、というのがそれです。

これって、もしかすると実際にアメリカで起きていることなのかもしれません。映画や文学作品はその時代が反映されるので。

バーチャル世界に代表されるような想像(妄想)の世界と現実との融合、同化、混在化。

ストーリーは両者ともシンプルです。女性の成長物語。

「バービー」の方は少々フェミニズム色が強く、これを言いたくて作ったのね、というのがあからさまでイマイチ面白くない。主要な賞を取れなかったのも仕方ないと思います。

一方「哀れなるものたち」はフランケンシュタイン映画です。

死んだ女性の脳味噌を入れ替えて生き返らせ、別人に仕立て上げる。赤ん坊の脳を入れられた女性は赤ん坊時代から成長しなおす。そして、成長と共に欠かせない性の問題がからんできます。

でも少々Too muchかなあ・・あからさまなセックス描写が多すぎてとても子どもには見せられない。

フランケンシュタインの物語といえば、以前ここでも紹介した、

「メアリーの総て」がとてもよかった(2019年10月2日の記事参照)。

「フランケンシュタイン」を世に生み出した作家メアリー・シェリーの物語です。

今回の「哀れなるものたち」も、マッドサイエンティストにより再創造されたベラという主人公(エマ・ストーン)の成長物語であり、なおかつ父子愛の物語、という感じかな。

映像が独特で、不気味で美しい。

でもね、観てから思ったのは、こういう発想ってやっぱり西欧の人間中心主義だなあということ。

人間のもつ想像力、創造力、技術を使えば、何だってコントロールできる、という思い上がった思想のこと。

そして、その思想の来歴もまた、人間ならではのもの。

マッドサイエンティストがなぜマッドサイエンティストになったかについても、今回は語られており、

映画「シャイン」を彷彿とさせます。

結局のところ、

愛なんだよ、愛。

というわけで、面白そうだと思ったら見てみてくださいまし。

 

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文章添削士講座修了しました。

2024-04-24 10:37:58 | 文章添削士

1月の末から始まった文章添削士養成講座、先日ついに修了しました!

一般社団法人文章添削士協会

一般社団法人文章添削士協会

言葉が豊かに響き合う社会をつくる。私たち、一般社団法人 文章添削士協会は、文章添削士の養成・認定機関であり、文章添削士の社会的地位向上と技能向上を目的とした人的ネ...

一般社団法人文章添削士協会

 

7回のワークショップ(各3時間)を終えて、今は添削士の資格試験に臨んでいるところです。

毎回出される宿題もけっこう多く、70歳超えの私にはなかなかハードでしたが、毎回のワークショップが楽しくてね。この歳になってまだこんなに楽しいことがあるんだ、というのが大きな発見です。

同じクラスの若い人たちと一緒に、本当に楽しく貴重なひと時を過ごさせてもらいました。

首尾よく試験に合格し、添削士の資格を取得した暁には、いよいよプロデビューとなります。

私は添削士として、シニア世代の自分史のお手伝いなどさせていただこうかと考えています。

今年、私は75歳の後期高齢者になりますが、また新たな人生の一歩を踏み出そうとしています。

何歳になっても遅いということはない。人生の終わりまでにはまだ時間の余裕があり、これからだって十分間に合うのです。

皆さんも新しいことにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

きっと新しい自分に出会えることと思います。

しばらくブログをサボっていたら、時間がゆったり流れるじゃありませんか。そろそろブログやめてもいいかも、とちょっと思ったけど、たぶんやめないと思う。

ここは私の舞台、日々の記録と記憶のためにとっておこうと思います。

いつも読んでくださってありがとうございます。感謝!

 

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「三体」Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ巻をついに読了

2024-04-15 09:04:16 | 

以前ここでも紹介した中国発のSF小説、

「三体」劉慈欣作(早川書房) 

去年は2巻の終わりまで読んで中断していたのですが・・(2023年8月29日の記事参照)

何しろ2巻の終わりでは、強力な三体星人の攻撃をかわして地球防衛に成功。やれやれとホッとしたので、この後どんな展開になるのかわからないけど、3巻は退屈だというネットの評判もあり、しばらく読むのを保留していました。

ところが、

今回も病院の待合室で3巻のサンプル版を読み始めたら止まらなくなり、帰宅後即「三体Ⅲ上巻」Kindle版を購入。

5日かけて読了し、すぐにまた下巻を購入しました。

3巻目は退屈だ、なんて言ったの誰だ!

一番面白いじゃないか!

というわけで、私的にはこの3巻「死神永世(上下巻)」が最高に面白かった。

何しろぶっ飛び方が凄いのです。

1,2巻もけっこうぶっ飛んでいたけど、3巻はもう宇宙全体まるごとひっくるめて、さらに時間も飛び越えてその先に行くのだから、壮大さは1,2巻の比じゃない。

物理学の用語がいっぱい出てきて科学音痴の私には少々きつかったけど、この辺は噛み砕いて説明してくれるサイトもあるので、わからない時はネット先生に聞きながら、何とかストーリーについていきました。

物理学用語がわからなくても大丈夫なのです。

なんたってストーリーそのものが面白いのだから。

たとえば、下巻で登場する雲天明のおとぎ話なんて、それだけでも面白い。

(少しネタバレ)

おとぎ話というのは、物語のない王国の王位継承をめぐるお話です。王位を狙う王子が一人の絵師を雇うのですが、この絵師は魔術師で、彼が絵に描いた人物は現実世界から消えてしまう。また、何でも食い尽くす魚に囲まれた島に閉じ込められた王子とか、ホーアルシンゲンモスケンという奇妙な名前の国から取り寄せた特殊な石鹸とか、絶えず回転していないと魔法に侵されてしまうので回転させ続けないといけない傘とか、遠近法を無視した存在とか・・もう魅力的な要素がいっぱいのお話なのです。

しかもそのお話の中に、地球人類を救うメタファーが、しかも二重のメタファーが隠されているという仕組み。

他にも、前の巻で登場した人物が、おお、ここで再会できるとは、という驚きもあり、

宙を漂うカード大の薄い紙が、実は恐るべき武器で宇宙を丸ごと呑み込んでしまうほどの威力があったりと、

それはもう想像のはるか向こうを行く、凄さなのです。

というわけで、しばらく「三体」の世界にハマっていました。

そうだ、早く地球を脱出せねば! 

太陽系を脱出してはるか彼方の銀河に移住するのだ・・なんて思い始めたりするのですよ。

この続編として、「三体」ファンが書いたという「三体X」もあるので、また折を見て読もうと思っています。

「三体」シリーズは面白過ぎるので、他のことに手がつかなくなるのが欠点です。夏休みなど時間がたっぷりある時に読むことをお勧めします。

くれぐれも寝不足、現実感の喪失、妄想等にはご注意を!!

 

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昭和記念公園でお花見

2024-04-13 21:09:31 | 散歩

今年の桜はけっこう長持ちしているので、またまたお花見に出かけていきました。

いつもの昭和記念公園。

土曜日でお天気もよく、ものすごい人出でした。

昭和記念公園でこんな人出は初めて。東京ドーム39個分の昭和記念公園でも今日の混雑ぶりは格別。

売店の前もトイレの前も長蛇の列。みんなのはらっぱでは家族連れや若者がゲームやボール遊びをしていて、あんなに広いはらっぱなのに、けっこう混雑してた。

渓流広場の近くでは、チューリップがたくさん咲いていてね、チューリップと桜のコラボもきれいでした。

木陰にシート広げて、持参したお花見弁当食べながら、

「今日って完璧なお花見日和よねえ」「ひらひら散ってくる花びらも風情があっていいねえ」などと言いながら、おだやかな春の一日を堪能したのでした。

満開の桜って雲みたい。遠くから見ると薄桃色の雲がたなびいているようです。

ほんと、完璧な一日だったなあ。

お弁当食べたあと、ちょっと歩こうかということで、こもれびの里まで足を延ばしたのですが、

ネモフィラの開花はまだ1分咲きといったところ。うっすらと青く染まってはいるものの、見ごろは5月になってからでしょう。

ネモフィラが満開になったらきれいだろうなあ。

ネモフィラの花盛りにまた来ようっと。

今度は平日に来よう。

お花見、まだまだできそうですよ。明日もお天気みたいだし。

今年は何回お花見できるだろう~

いい春だ~

 

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井の頭公園の桜/お花見しよう!

2024-04-05 15:44:01 | 散歩

今日は下北沢病院の帰りに井の頭公園に寄ってみました。

桜が満開で大勢のお花見客がシートを広げて宴会やってましたが、平日なので人混みもそれほどでなく、曇り空の下の桜もまた良きかな、という感じでした。

井の頭公園は子どもの頃からちょくちょく訪ねてますが、ここ数年行ってなかった。花見の季節の人混みはすさまじいと聞いていたので。

今日、数年ぶりに満開の桜を堪能したのですが、

なんか、桜、減ってない? 

昔は池の周囲にびっしりと咲き誇っていた桜ですが、今日見た限りではけっこう古木が多く花もスカスカ。

昔は池の北側がお花見スポットだったけど、今では南側に花見客が多い。

ああ、みんな歳とったんだなあ~と思いました。

桜の木って案外寿命が短いようで、国立の大学通りの桜も古木が目立ちます。

高校生の頃、お昼休みに学校抜け出して井の頭公園によく来てました。自転車で公園に来るのはほんと楽しみだった。

あれからウン十年。

私ら、歳とったよね。

でも、あなたたち、頑張って咲いてるね。

私も頑張って、も一度咲きたいなあ、ってちょっと思った。ちょっとね。

今年の桜は遅咲きで散るのも早そうなので、

時間もてあましてるシニアのみなさーん、

お花見に行きましょう!!

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