青空百景/11年ぶりの周防作品

2007-02-02 | ◆空と映画とスタジアムと…

久しぶりの映画観賞は、久しぶりの周防正行監督の
〈それでもボクはやってない〉でした。
それも今迄のコメディ路線から大きく舵を切った社会派映画で、
痴漢の冤罪をテーマにしながら、警察・検察・司法の
腹立たしい現実が描かれています。

ストーリーは主人公が電車に乗って、痴漢と間違われ逮捕され、
起訴され、裁判になり、判決が下るまでを
リアルに追っていくのですが、正直言って怖いです!

スターウォーズを観ていてダースヴェーダーと戦う
心配はしませんが、この映画のような落とし穴は
“痴漢冤罪”に限らず、日常の中にいくらでも転がっているでしょう。
一歩間違えれば、明日は我が身です。

普通の人なら逮捕されても、裁判になっても公正な取り調べ、
判断がされると思うでしょうが、実は警察・検察の役目は
ある程度決まっていて、よほどのアリバイが無い限りは、
多くは犯人と決めつける調書しか作られないし、
そんな仕組み・環境になっているようです。
※この映画だけを観てそう言い切るのは危険ですが、
 日本の刑事裁判の有罪率99%以上という、
 異常な高さの数字を聞くと、なんとなく納得してしまう…
 但し、有罪率が高いのは、検事がある程度難しそうな事件は 
 ふるい落としているからで、その辺で判断を間違われ
 裁判に持ち込まれたら最後かも…

世の中の仕組は正しいものが正義とは限らないし、
正義が勝つと約束されていない事くらい、
子供でも知っているだろうけど、
少なくとも裁判くらいは、公正にされないと
安心して生活も出来ないでしょう!
裁判官も構造的に有罪を出さざるを得ないような
環境になっていて、その辺の事も描かれています。

今後行われる裁判員制度が、
良い働きをしてくれる事を願うばかりです。

映画館の中ではお客さん全てが、
物語の展開に吸い込まれるように息を殺し、
判決まで、想いを共有しながら駆け抜けて行くようでした。
2時間半でこんな疑似体験が出来るのは、
頭に来るけど貴重な映画ですね!(自分じゃなくて良かった~ )
凄い周防さん!!


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青空百景/ドーハ・アジア大会雑感

2006-12-13 | ◆空と映画とスタジアムと…

ドーハ・アジア大会の放送は深夜が多いので、
見ている人も少ないでしょうね?
それにメダルを取る国も中国が飛び抜けていて、
後は日本・韓国と数カ国の国でメダルを独占している状態で、
ちょっと中途半端な国際大会かもしれませんね?
アジアにはまだまだスポーツなどに力を注げない国が
多いという証かもしれません。

ただ、不思議なのはスポーツと呼ぶには「えっ!?」と
思わせるような競技が含まれていて面白いです。
代表的なモノはチェスで、あとビリヤードやボディビルなんかも、
日本人としてははちょっと違和感を感じます。
アジアン・ローカルな競技も面白くて、セパタクローや
カバディなんかちゃんと見てみたい気もしますね。

今迄気がつきませんでしたがちょっとびっくりしたのは、
中東の女性が肌を露出しないように、
競技中に長そで・長ズボンに頭にベールを巻いた、
普段の生活スタイルのような格好で出場していた事です
(一応トレーニング・ウェアでしたが…)。
しかも昨日見たバ-レーンの陸上200mの女子選手は、
そのスタイルで空気抵抗もなんのその優勝してしまいました。
さらに、よく見ると頭を被うベールにはあの!ナイキ・マークが!!
さすがグローバル企業ナイキ!!!



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青空百景/戦争映画2本

2006-11-02 | ◆空と映画とスタジアムと…

久しぶりの映画は新旧二通りのアメリカ戦争映画です。

1本目は“ワールドトレンドセンター”これも一応
新しい形の戦争映画ですね。
監督はオリバー・ストンです。“プラトーン”以来
あまりこの人の作品観ていませんでした。
それでも、あの歴史を震撼させた出来事をどんな切り口で
観せてくれるのか期待して映画館に行きましたが、
内容はハッキリ言ってちょっと失望しました。
一応感動はさせてはくれますが、このテーマだったら
このシチューエ-ションでなければならなっかたのかが疑問です。
話は現実にあった話だそうですが、せっかくこの事件を
扱うのだから、もう少し考えさせてくれる切り口で観たかったですね…

2本目は“父親たちの星条旗”。
監督は最近増々渋さが増したクリント・イーストウッドです。
アメリカも変わったものです。この映画はアメリカ側から見た、
硫黄島の戦いを描いた作品で前編?になります。
後編は日本側から見た硫黄島の戦いになります。
ちょっとアメリカ映画としては画期的な作り方ですね。

内容は大昔のアクション映画じみた戦争映画とは違って、
パーソナルストーリーを基本に描かれています。
日本軍の大本営発表ほど酷くはないが、
アメリカでもこの映画では、ヒーローに仕立て上げられた
3人の兵士が急遽戦地から本土に戻され、
国のプロパガンダ(国債を売るための広告塔)として利用され、
翻弄されるというような話です。
戦場のシーンは残酷で悲惨な場面が沢山ありますが、
いつの時代も現場で起きている真実は隠され、
志気を高める事しか知らされないのは、
国を問わず同じだということを教えてくれています。

いずれにしても戦争をするということは、
歴史的にはひとつの出来事としてしか記録されませんが、
国民には戦争に関わった人間と、その関係する人間の数だけ
悲劇の物語が残るという事ですね。
これは勝った国も負けた国も関係なく…

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青空百景/ありがと~!! タイガース

2006-09-30 | ◆空と映画とスタジアムと…

世間ではセ・リーグ最後の天王山とか言ってましたけど、
ドラゴンズファンは日本シリーズ前の予行練習だと
思っていたんじゃないでしょうか?
タイガースが頑張ってくれたおかげで、最後まで緊張感を
途切らすこともなく、試合を続けています。
一時は早々に優勝が決まって、緊張感が途切れてしまうと
昨年のタイガースの日本シリーズみたいに、
本番でころっと負けてしまう心配がありましたので、
本当にこの時期にこういう試合をさせてくれた
タイガースに感謝〃!! です。

パ・リーグはプレーオフで勢いをつけたチームが来るから、
ドラゴンズもホントに最後まで気を緩ませないで
日本シリーズに突入して、悲願の日本一に
なってくれる事を切望しています!ホント!!

新庄くんゴメンネ!ドラゴンズで\(^_^)/



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青空百景/おめでと~! ! 山本 昌

2006-09-17 | ◆空と映画とスタジアムと…

41歳1ヶ月、最年長ノーヒットノーランです!

思い起こせば入団4年目の1988年アメリカに野球留学をし、
マイナーリーグで好結果を残していた山本は、優勝争い中のドラゴンズに
急遽呼び戻され、その年5勝を上げ見事優勝の一役を担いました。
それ以来、毎年着実に実績を残して、1984年入団から
昨日までに189勝&2000奪三振を上げてきました。

23年間もプロ生活を続けているだけでも凄いのに、
衰えも感じられず、増々調子は上がっているんじゃないかと
思ってはいましたが、まさかこの歳でノーヒットノーラン達成とは…
これもひとえに速球派じゃ無かったからでしょうね。
それどころか130Km台の超遅ストレート
(昨日は136kmが最速だったらしい…プッ!)で、
並みいるホームランバッターから
バッタバッタと三振を取る投球術は喝采モノです。

もう200勝は通過点で、こうなったら
目指すはドラゴンズの“岩田鉄五郎”で、
死ぬまでマウンドに立っていて欲しいですね。

オマケ/一昨日の川上の完封といい、昨日の山本といい
    調整のピ-クは日本シリーズだからね。

松井秀の復帰4安打も凄かったし、イチローの6年連続
200安打も凄過ぎ!!おめでと~!オメデト~!!



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青空百景/希望を感じるオシム・ジャパン

2006-08-10 | ◆空と映画とスタジアムと…

試合そのものは用があって見られませんでしたが、
オシムのインタビューを聞いていても、
これまでのユニークな練習を見ているだけでも、
個人的には楽しくてしょうがありません。

ニュースで見た試合展開はシンプルなパス回しで、見事な攻め上がりが見られました。
三都主の2得点目なんて飛び抜けた能力が無くても、しっかりした意志の疎通と
タイミングさえ合わせれば、簡単に点が取れるという見本みたいな得点でしたね~。
オシムが目指すチームのひな形は見えたような気はしました。

トゥルシエの選手をあまりにもシステマティックに扱うスタイルは
ちょっと嫌だったし、ジーコのように特定のスターの出来に頼るようでは
リスクが大き過ぎました。
そういう意味では、この二人の監督を経てきた後だからこそかもしれないが、
オシムが理想的に見えてしまいます。

まだ昨日の試合では90分走りきれない選手が多かったみたいですが
(第三者は簡単に言えて良いね>自分)、
このままJリーグの全選手が、90分フルに考えて走れるようになってくれれば、
飛び抜けた才能が無くても(もちろんセットプレーの達人はいて欲しいが)、
けが人が出ても、そんなにチーム力の落ちない安定したチームができると
思いますがどうなんでしょうか?4年後が楽しみです!



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青空百景/HONDAの優勝と君が代

2006-08-07 | ◆空と映画とスタジアムと…

久しぶりにF-1でホンダが優勝してくれた。14年ぶりの優勝だそうだ。
当時マクラーレンやウイリアムスへのエンジン・サプライヤーの頃は
当たり前のように優勝していたから、優勝自体は特に珍しくは無いけど、
今回のホンダは日本のチームとしての参戦だったので、
個人的には、初めてF-1で君が代を聞くことが出来た。
何だかバトンが表彰台にいての君が代は、ちょっと微妙な気分でした。

他のスポーツだと試合前に国歌が流れたりするが、
F-1では優勝チームの国歌しか聞けないから貴重なことだ。
次はぜひ外人ドライバーじゃなくて、
日本人ドライバーで聞けることを切に願うばかりです!!
なんとか生きてるうちに聞かせて欲しいものです(笑)。

おめでとう!HONDA!!タクマも頑張ってくれ~



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夕空百景/TBSのやり方

2006-08-03 | ◆空と映画とスタジアムと…

亀田一家を見ていると、その一家の特異性も目立つが、
それ以上にTBSが一家の商品としての売り出し方、力の入れ方の
異常さの方が気になってしまう。
昨日のタイトルマッチの判定も微妙だったが、TBSが力を入れていた分
勘ぐりたくなってしまう判定だった。
おまけに解説があのドキュメンタリ-風素人参加番組
“ガチンコ”ボクシング予備校(でしたっけ?)の二人だしね~?
流れとしてどこまでホント~という気分です…
(話は別物でもイメ-ジがね~)

バラエティだったら良いかもしれないけど、
スポーツマンを過剰に演出するのは個人的には疑問だし、
裏を勘ぐられても仕方がないようになるのを心配します。
(実際試合終了後にTBSにかなり電話が入ったみたい)
なんだかウケればなんでもありみたいな、
TBSの過剰な偏り、演出が気になる人は多いんじゃないでしょうか?たぶん…
TV局が歌手や俳優を売り出すのは当たり前でしょうけど、
はたしてスポーツ選手の度を越したバックアップは
如何なモノでしょう?



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青空百景/今年こそ日本一

2006-07-30 | ◆空と映画とスタジアムと…

ジャイアンツ弱すぎるぞ~!いやっドラゴンズ強過ぎ~~~!!
タイガースは早くも息切れ状態…まだまだ“死のロード ”はこれからだというのに。
あまり早くセ・リーグの火を消さないように(余裕~っ(^_^)v)。

一昨年は福留が怪我で抜けた日本シリーズの戦いだったが、
今年はホントに主力に怪我の無いよう、万全の体制でシリーズに
行って欲しい!って気が早過ぎますね、まだ(笑)。


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青空百景/嫌われ松子の一生

2006-06-02 | ◆空と映画とスタジアムと…

へんな映画でした。最初何を伝えたいのかさっぱり解らず、
ちょっと混乱していました。
が、ストーリーは一言で言えます。薄幸の女の一生です(笑)。
別に嫌われモノではないですが、不器用で男運が悪いだけです。
徹底して最後まで不幸は続きます。
じゃあ悲しい映画化というと、笑えるし楽しいし、
最後は少しだけほろっとさせてくれます。

関係ありませんが看護士の卵の女の子を刺し殺した(現実の話です)、
近所の通り魔おばさんが、なぜか一瞬頭でダブリましたが、あれとは全然違うよな~

監督がCM畑出身らしく、場面〃の絵づくりが凝っています。
ディズニー映画をちゃかすような演出はティム・バートンの
〈チャーリーとチョコレート工場〉ようでもあり、描くものは全く違っても
手法がたまたま似てしまったのは、興味深い感じがしました。
この“ちゃかし”がこの映画の独特な雰囲気をつくり出しているんでしょうね。
見て楽し~!聞いて(歌)楽し~!!映画です。

あと、脇役陣がそうそうたる面々で魅せてくれます。
ちなみに松子さんは昭和22年生まれですが、劇中で使われる昭和から平成の
小物、ニュース、歌謡曲にもグっと来るモノがありました(懐古趣味?)。
そして最後の星空(CG?)と川の上をパラグライダー(?)で撮ったシーンは、
ちょっと悲しいけどとてもきれいでした。

最後に凄い役を演じきった、中谷美紀に拍手!!



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