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貴婦人との約束 (新型ミニカー話)

契約上、言えない事の多いミニカーの監修仕事。中でも難産だったモデルには

感慨深い物がある。今日はそんな話を一つ。

昨年モデルカー雑誌でも有名になった「欧州三菱コルト」の純正ミニカー。

異例の2ヶ月で企画から納品するギネス的早さで作ったプロジェクトにだった

ので(通常は6~12ヶ月)、関係者からも「ありえない!」と言われる程。

欧州コルトのように、2ヶ月で納品する物もあれば、今回のように構想から

2年という超異例のモデルもある。気が付いたら他社に先を越されていた事も


今回は1/43スケールで、60年代の日本の名車「日野コンテッサ1300クーペ」を

扱った。もう完全な新車も無く、オリジナル車両が残っていない上に、

日野自動車も、トヨタと業務提携した1967年以降は、乗用車の資料が乏しく、

ダメか?!と思った矢先、僕がホビー会社でレジ打ちしていたサラリーマン時代

のお客様と偶然お逢いして、日野自動車ミュージアムにある最後の新車を

紹介して下さった。運命とは怖いほど凄い



そして夢だった、リアエンジンフード開閉も、エンジンの構造からマフラーの

角度まで忠実に作る事が出来た。また中国工場の皆さんの力も追い風になった。

世の中「日中問題」と言われているけれど、彼らは本当に寛容で、熱意を理解

してくれる。もう国境はパスポートの中にしか存在しないのかもしれない。

しかし、このミニカーには前出のお客様の”力”が無かったら出来なかった事は

確かだ。残念ながらお名前は出せないけれど、僕は彼とのコラボ作品だと思って

このモデルを熱く見ている

輸入販売会社いわく「発売前に完売ですよ」との事。もし店頭に並ぶ在庫が

あるのなら、明日頃だと思われる。


書きたい事は多々あるけれど、詳しくは本日発売の「モデルカーズ誌」を見て

欲しい。短い文章だが、この日伊合作のクーペの事が出ております。

そうコンテッサ(貴婦人という意味)は、歴史で語られる事と違い、事実は

日本人デザイナーとミケロッティーの合作だった事を・・・。

●モデルカーズ 113号(8月26日発) ネコ・パブリッシング刊
 P56 「MC's PICK UP ・ 日野コンテッサ1300クーペ」

P.S. N編集長に感謝!
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