APECがやって来る

9月10日辺りから、横浜市中心部の警備は厳しくなって来ました。
今までに無い大掛かりで複雑な警備という事ですから、街全体がピリピリしています。
一説には洞爺湖サミットの2倍の2万人の警察関係者が警備をしているそうで、
段階を追って警備・検問が厳しくなっています。
いくら150年前の開国から、外国要人に慣れている横浜市民とはいえ（当時は横浜村か）、
今回の状況は「151年目の驚き」と言ってもいいでしょう。
特に「テロ」に関する事に対してはとても敏感になっていますね。
先月も偶然、消防系訓練を見ていたら、目玉であるはしご車などは待機していて
宇宙服みたいなものを着た隊員が、溶剤とデッキブラシでゴシゴシされている姿を見て
さすがに驚いてしまった。
まるでここは、ドラマ24の世界。
いつ、ＭＭ２１の中を、ジャック・バウアー捜査官が走り回っても
おかしくない状態なのです。

事務所のある山手地区も、今までに無いセキュリティーぶり。
24時間体勢で、警察官が各交差点に複数立っているのだから、
居住している外国人の皆様も
「What's happen?」
と驚くのであります。
そう、日本は諸外国に比べ、格段に平和で安全な国なのです。
こち亀の両津勘吉巡査が、ホノボノした下町で大騒動を起こすくらいが
本来の日本らしい状態なのかも知れません。

さて、今や日本国中の警察官が動員されている訳ですから、車好きには堪らない
状況も起きるのです。それはやはり警察車両や特殊車両の存在。

各警察本部が持込んだ窓に網の付いている大型バスは、色々な地名がナンバーに
記されていて、定期的な時間に人員輸送として使われているようです。
僕が朝早い通勤だと、練馬ナンバー、遅刻ギリギリだと山形ナンバー。
帰宅時は福井ナンバーだったりします。

通勤時に、首都高速を一時封鎖して行われた「要人護衛訓練」の車列などには、
ハコ乗りして他の車両を制止するＳＰ専用車両も入っていたりして凝視してしまいます。
凝視すればするほど、相手もこちらを見る訳ですから、さり気なく見学するのが
コツです(笑）

そんな中、教科書になるのが「パトカーマニアックス」の本。
覆面車両の場合、アンテナの種類などで配属がある程度分かりますから
「このユーロアンテナ採用のモデルは幹部クラスかな？」
などと思いながら通勤しています。


微妙に車高が高いＳクラスのメルセデスに、黒服の男女が乗車し、
リアウインドーにＴＬ型テレビアンテナなどが付いていたら、
いくら高級外車や珍車が多い横浜でも、レア度が高い完全防弾ＳＰ車両だったりします。
それにしてもＳＰが使うＳクラスも、品川ナンバーだけだと思いきや、
なにわナンバーもあったので驚き。

専門書でも「どんな事に使われているか分からない」と書いてあった謎の外国製ワゴン車。
僕は以前、ほどさんと一緒に輸入直後に偶然遭遇したあの強固な車は、
今や事務所の前の通りを普通に往復しています。
あれは地雷を踏んでも大丈夫なんだろうな？（あー書いてはいけないいけない）

昨日も交差点で「北海道警察」のペインティングが施されたクラウンパトカーと
すれ違いました。このパトカーの見方も、通常は新車に近い車体を持って来るのが
通例のようですが、京都府警だけ使い古された車両を持ち込むという話もありますので
見かけるのが楽しみです。
今後、APECが開催中は、外ナンバーのレア車両が多く見られるでしょうから、
こちらも注目になりますね。

普段僕は「取締り」という観点でしか見ない警察官の皆さんですが、
雨の日も、風の日も、ずっと歩道に立って警備している姿を見ると、
「ご苦労様です」
と心から労いの言葉をかけたくなります。

本番は11月7日～14日。
今回一番セキュリティー度の高いと予想されるオバマ大統領は、
鎌倉にも行くそうですから、一層の警備強化が行われる横浜エリアなのであります。


＜横浜の交通規制について＞
神奈川県警察「2010年日本APEC横浜開催 交通規制のお知らせ」
神奈川県「日本APEC横浜開催に伴い交通規制を実施します」