MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

お寺の太鼓のナゾ

2009年11月22日 | Weblog

善光寺の妻戸台に置かれていた
火焔太鼓・平太鼓などについて
本堂で参拝客を案内している方に尋ねてみました。

            
あちらに、火焔太鼓などが置かれていますが
あれは演奏されることがあるのですか?

『はい、毎月15日大般若会(だいはんにゃえ)の時
 …大般若会ってご存知ですか?』

いえ、わかりません。

『こう、大般若経を手に取ってですね
 パラパラパラーっとアコーディオンのように広げて
 めくる儀式なのですが』

あ、それなら他のお寺で見たことがあります
そうやってトランプの手品みたいに全部めくると、
1回お経を読んだことになるという…
(↑これを「転読」というらしいです)

『そう、経の虫干しも兼ねているのですが
 その時に ドンドンドン…と
 大太鼓や双盤をにぎやかに打ち鳴らすのです

読む代わりだと思っていましたが虫干しですか…

確かに『大般若経』六百巻
毎日1巻ずつ読んでも1年半以上かかりますものね。
月に一回大音響の中でパラパラめくられれば
本に付く虫だって、驚いて逃げようというものですが

しかし、何故「左方唐楽風の装飾」なのでしょう?
竜が付いていますよね?

『それはですね、火除けのためです
 お寺で一番怖いのは火事ですから
 火除けの守りとして竜をつけるのです

…そういえば、竜は水の神様でもありますね。納得。

資料として、写真が欲しいところですが
本堂の中は写真撮影禁止。
パンフレットなどありませんか?と伺うと

『カメラはお持ちじゃありませんか?』

あ、携帯電話のカメラならありますが。

じゃあ、目をつぶっていますから、その隙に。』

えええええ!!いいんですか!?

まあ、対象がご本尊ではなく楽器だったからでしょうけれど
こういう、大らかさっていいですね。