善光寺の妻戸台に置かれていた
火焔太鼓・平太鼓などについて
本堂で参拝客を案内している方に尋ねてみました。
あちらに、火焔太鼓などが置かれていますが
あれは演奏されることがあるのですか?
『はい、毎月15日大般若会(だいはんにゃえ)の時
…大般若会ってご存知ですか?』
いえ、わかりません。
『こう、大般若経を手に取ってですね
パラパラパラーっとアコーディオンのように広げて
めくる儀式なのですが』
あ、それなら他のお寺で見たことがあります。
そうやってトランプの手品みたいに全部めくると、
1回お経を読んだことになるという…
(↑これを「転読」というらしいです)
『そう、経の虫干しも兼ねているのですが
その時に ドンドンドン…と
大太鼓や双盤をにぎやかに打ち鳴らすのです』
読む代わりだと思っていましたが虫干しですか…
確かに『大般若経』六百巻
毎日1巻ずつ読んでも1年半以上かかりますものね。
月に一回大音響の中でパラパラめくられれば
本に付く虫だって、驚いて逃げようというものですが。
しかし、何故「左方唐楽風の装飾」なのでしょう?
竜が付いていますよね?
『それはですね、火除けのためです。
お寺で一番怖いのは火事ですから
火除けの守りとして竜をつけるのです』
…そういえば、竜は水の神様でもありますね。納得。
資料として、写真が欲しいところですが
本堂の中は写真撮影禁止。
パンフレットなどありませんか?と伺うと
『カメラはお持ちじゃありませんか?』
あ、携帯電話のカメラならありますが。
『じゃあ、目をつぶっていますから、その隙に。』
えええええ!!いいんですか!?
まあ、対象がご本尊ではなく楽器だったからでしょうけれど
こういう、大らかさっていいですね。