【ただいま読書中】

おかだ 外郎という乱読家です。mixiに書いている読書日記を、こちらにも出しています。

次の一手

2018-02-18 14:24:06 | Weblog

 冬季オリンピックで特に私にとって面白いのはカーリングです。はじめはわけがわからなかったのですが、じっと見ていたら「その場面での最善手」ではなくて「次の次の次」くらいを考えながら選手が「次の一手」を選択していることが見えてきました(もしかしたら「次の次の次の次の次の次」くらいまで考えているのかもしれませんが現在の私のレベルではそんなのは全然見えません)。
 そういった点では、囲碁・将棋・チェスなどと似ていますが、決定的に違うのは「手の確実性」です。囲碁・将棋・チェスでは「次の手」は「次の手」で、打ったり指したりした石や駒が手を離した瞬間別の場所に動いたりはしません。だけどカーリングの場合は、「違う場所」に行っちゃうことがよくあるんですよね。これがまた面白い。なんだかこのまま私はカーリングの魅力に没入しちゃうかもしれません。

【ただいま読書中】『世界の美しい窓』五十嵐太郎+東北大学都市・建築理論研究室 著、 エクスナレッジ、2017年、1800円(税別)

 『ビビを見た!』の次が『世界の美しい窓』ですから、私の本のセレクトにはもしかしたら何かの“スジ"があるのかもしれません。たぶん、単なる偶然でしょうけれど。
 世界中の「美しい窓」を100以上集めてあります。面白いのは本の構成で、「窓を外から見る 遠景」「窓を外から見る 中景」「窓を外から見る 近景」「窓を内から見る 遠景」「窓を内から見る 中景」「窓を内から見る 近景」の6つのグループに分けられています。「外から見る」の「遠景/中景/近景」はわかるのですが(「遠景」は周辺の環境も含めて、「中景」は建物の一部としての窓、「近景」は窓そのもののアップ)、「内から見る」の場合「遠景」はちょっと苦しいかな。
 ただ、本書で私が一番魅力を感じた「大英博物館図書室」は、たしかに「窓を内から見る 遠景」にふさわしい写真です。これはすごいスケール感です。解説には「マルクスが通い詰めたことでも知られる」とありますが、できたら「南方熊楠も」を入れて欲しかったな。