足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1369  ~ 小春日和 の 広沢寺へ ~

2015年12月11日 | 植物

観 察 月 日  2015.12.5 快晴 20℃

観 察 場 所  厚木市 広沢寺

七沢温泉を後に、不動尻へと向かう林道を行く。何処へ行くの

だろう、若い二人が重そうなザックを背負って歩いて行く。

 「この辺りに、ニジマスの養魚場があった」と思ったその時、意

外にも大きな羽ばたきの音が聞こえた。ネットが張られた養魚池

の中にアオサギが入っていて、私の姿に驚いたのだ。しかし、中

は雑然としていて、水の流れは無く、水も濁っていそうだ。ネット

の一部が開けられているのを見ると、使用していないのだろうか。

 信仰の山、鐘が岳が見えてきた。山並みが赤褐色に紅葉し、今

が盛りだ。鐘が岳を背景に、赤いトタン屋根の納屋が浮き出て見

える。

 1990年発行の“関東周辺 山と地酒の旅”新潮社刊が手元にあ

る。登山家坂倉登喜子さんの本だが、鐘が岳から日向山へ、日向

薬師から七沢温泉へと歩き、厚木の銘酒盛升酒造へと寄っている。

その口絵の写真にこの納屋が載っているが、その頃は茅葺き屋根

だ。当たりの山々に融け込んで、何とも趣があり、私もここを通る度

にカメラを向けた思い出がある。著者もその光景に引き付けられた

のだろう。

 そろそろ帰途につき、広沢寺に寄って見た。境内は左程広くはな

いが、巨木に囲まれている。本堂へと荒削りの石段を上がって行く

と、黒い艶やかな実が沢山落ちている。見上げるとクスノキの葉が、

紺碧の空を覆い実を付けているのだ。

 やがてサザンカの花のこぼれる七沢温泉に戻って来た。ホソヒ

ラタアブがホバリングをして、花粉目掛けて着地を試みる。

不動尻へ向かう 林道を行く。

突然の羽音にびっくり。 アオサギが。

赤いトタンやねの納屋 後ろが鐘が岳。

”関東周辺 山と地酒の旅” の本の写真には。

広沢寺の石段には クスノキの実が。

ベニシジミも 飛び出した。

サザンカの花に ホソヒラタアブが。

七沢温泉に 戻って来た。

                     ★ のんびりとした 一日であった。