足立直義の丹沢・大山山麓だより

生き物との出会いを楽しみに今日も山麓を歩いています

No.1339 ~ 丹沢のヒメハナバチとツチスガリ ~

2015年07月20日 | 昆虫

観 察 月 日  2015.7. 12.晴 32℃

観 察 場 所  山北町 玄倉

 西丹沢自然教室行きのバスは、途中玄倉を経由して行く。登

山者の為のトイレがあり、その横の裸地に2~3㎜程の沢山の

巣穴が開けられていた。中には盛り上がったものもあり2種と

思われた。

 ここには、3月まで県の丹沢湖ビジターセンターあり、巣穴が

あったが、閉館で草が茂り裸地が消え、ここを選んだらしい。

 バスから降りた人を背に感じながら、膝と肘を土上に付きカメ

ラを構えて待つと、小さなヒメハナバチの仲間が、後肢に太くな

る程花粉を付け、腹部下にも全面花粉を付け現われた。巣穴群

の上を低く揺らいで飛ぶと「アツ」と言う間に巣穴へ入ってしまった。

 土中には、卵を産み、幼虫を育てる部屋があり、餌の花粉を蓄

積しているのだ。しばらくすると花粉を落とし軽くなったハチは穴か

ら飛び出し、いずれかへ飛んでいった。

 次にカメラが捕えたハチは、ヒメハナバチより体長が大きく、飛行

から巣穴に着陸したが、巣穴が小さいらしく、頭を入れかけたとこ

ろで停止した。やがて中に入って行ったが、この場所は木陰で薄暗

く、何があったのかは、解らなかった。

 後でモニターを見て私は息を飲んだ。巣穴の所で止まったのは 

ツチスガリの仲間で、本の知識では知っていた「ヒメハナバチ等を狩

りして巣に運び幼虫の餌に供する」狩りバチの種類であった。

 ヒメハナバチは花粉を集めて幼虫に与え、ツチスガリはヒメハナバ

チ等を狩りして幼虫に与え,自分の遺伝子を次へと繋ぐ。このハチ達

が同一範囲の地中に隣り合わせに営巣している。

 ここまで来るには、どの様な経過をたどって来たのだろうか。自然

は複雑な事をやり遂げるものだ。 

玄倉バス停 バスの左側がその場所だ。

巣穴の群落だ 運び出した土粒で盛り上がっているのもある。

ヒメハナバチの一種が 花粉を付けて戻って来た。

巣穴の近くに降りた。

後足と腹部に花粉を沢山付けて。

幼虫のえさに 花粉を運ぶ。

巣穴が小さいのか? 入れないで立ち止まる、 やや大きいハチがいたが。暗くて確認出来ない。

ツチスガリの一種で、狩したヒメハナバチを抱えていた。巣穴に入るのも大変そう!

                        * 自然は ずいぶん複雑なことをやるものだ!

 

 


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